CMLL:Best of CMLL 1994の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | 世界ミドル級王座戦、3本勝負:エル・ダンディ(ch)vs.ハヴィア・ジャネス(2/24/94) カベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:シクロン・ラミレスvs.ハヴィア・クルーズ(6/10/94) |
@世界ミドル級王座戦、3本勝負:エル・ダンディ(ch)vs.ハヴィア・ジャネス(2/24/94)
(放送は3/11/94)
90年前半のダンディはマットレスリングの伝道者でしたね。
ジャネスとじっくりとグラウンド。
軽快に変化していく、というルチャっぽいものではなく、
観客に静かに腰を据えて見守らせる類のグラウンドです。
シャネスのアームロックを返そうとするダンディの動きを予告として、
試合を動かし始めると演舞からラマヒストラルでダンディ先取。
ジャネスが1本目の攻め通り腕狙いを継続。
蓄積を感じさせる一貫性のある攻めでしたね。
2本目は手短に、というお約束に流されることなく
締め上げ続ける中で汗が噴き出るほどのグラウンドを見せます。
動き出すとダンディがリードして演舞。
2本目のフィニッシュで既に充足感ありましたね。
3本目。
冒頭に打撃技のかわしあいを入れつつも本質は変わらず。
コンセプトを貫き通してくれたのは嬉しいですね。
息苦しいクイック合戦を経て
最後に入る演出は望まないものにも思えましたが、
ともあれ2人とも濃厚なレスリングマッチお疲れ様でした。
文句なしに好勝負。
Aカベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:シクロン・ラミレスvs.ハヴィア・クルーズ(6/10/94)
(放送日は6/11/94)
開始を待たずクルーズがラミレスを襲撃し鉄柱にぶつけます。
攻撃的な打撃で流血に追いやって、定番のカベジェラ戦だな、という様相。
2本目は瞬間で終わり、
3本目はラミレスがクルーズを鉄柱にぶつけ返して
クルーズも流血に追いやられる形です。
流血量、攻防の質共に中々ですが一部バラツキもあり。
その点ではコントラ戦のトップ・クラスではありません。
ただこの試合が名だたるコントラ戦と同列にランクされているのは
ラミレスの七色のトペとクルーズの迫力ある最後のジャベでしょう。
特に最後のトペは伝説になっていますね。
トペはルチャ・リブレの中では
数えきれない程放たれている技な訳ですが、こんなものは見たことないですね。
ラミレスがトペでリングから場外のクルーズに激突。
一瞬クルーズが受け止めたように見えましたが、
次の瞬間大きく後ろに跳ね飛ばされ、観客席に突き刺さりました。
本当にぶつかるではなく突き刺さるという表現が適切だし、
運動量保存の法則の実例として是非教科書に乗せて頂きたい。
本当に恐ろしい一撃でした。
文句なしに好勝負。
(執筆日:12/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@世界ミドル級王座戦、3本勝負:エル・ダンディ(ch)vs.ハヴィア・ジャネス(1-1)(ダブル・ピンフォール)(2/24/94)Aカベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:シクロン・ラミレスvs.ハヴィア・クルーズ(2-1)(6/10/94)