CMLL:Best of CMLL 2024 part.2の分析
名勝負 | サブミッション・マッチ:ブライアン・ダニエルソンvs.ブルー・パンテル(4/5/24) |
好勝負 | トルネオ・インクレディブル・デ・パレハス決勝:マスカラ・ドラダ、ロッキー・ロメロvs.アトランティスJr.、ソベラーノJr.(3/29/24) CUdCMLL準決勝、イリミネーション・マッチ:マスカラ・ドラダvs.アトランティスJr. vs.ミスティコ(4/19/24) 3本勝負:アンヘル・デ・オロvs.テンプラリオ(Arena Mexico 68.Aniversario 4/26/2024) |
@トルネオ・インクレディブル・デ・パレハス決勝:マスカラ・ドラダ、ロッキー・ロメロvs.アトランティスJr.、ソベラーノJr.(3/29/24)
ロメロ、ソベラーノの曲者っぷりが面白い。
変化を与えつつスポットの良さでも勝負できています。
正邪混合タッグならではの見所ですね。
真っすぐな見せ方もできれば、逆利用もしていて
ロメロとソベラーノのコンディションの良さが光ります。
これぞ現時点のルチャの最前線を走る最高峰ルチャドールのパフォーマンスですよ。
タッグとしての攻防に転じる中で少し型にはまりつつも
最後まで素晴らしい攻防で満足です。
ぎりぎり好勝負。
Aブルー・パンテル、ミスティコ、ウルティモ・ゲレロ、ヴォラドールJr. vs.ブラックプール・コンバット・クラブ(ブライアン・ダニエルソン、クラウディオ・キャスタニョーリ、ジョン・モクスリー)、マット・サイダル(3/29/24)
パンテルとブライアン。
シングル前の期待感を煽りつつ、
ルードが介入して実現を阻止したり、と
コテコテのわかりやすい展開で盛り上がります。
アメリカ的感覚からするとスター揃いなのに
思ったより単純な内容だなとも思ってしまいますが、
8人タッグなのでこれはこれで正しい試合の作り方でもあります。
中々良い試合。
Bサブミッション・マッチ:ブライアン・ダニエルソンvs.ブルー・パンテル(4/5/24)
膝をつく、手の位置を動かす。
そういった身振り、タイミングの取り方に全て意図があります。
巧みな呼吸の測り方。
タイミングを合わせていくこと、そのやり取り。
ディティールに気づく程面白い攻防です。
パンテルはマスクを再びつけてこの試合に臨んでいますが、
コンディション良く制動できていますね。
キャリアの峠を越えているので、
同系のエチセロのような俊敏さはないものの老獪さを見せています。
20歳若いブライアンは力を見せつけ
ルードっぽく観客を煽ります。
パンテルが60代で、30代のような過激技、現代プロレスが出来ないとはいえ、
10カウント・パンチでフォール狙うのが成立する世界観を作り上げたのには脱帽。
ブライアンは憧れのスターであるパンテルのことを見つつ
観客からの俯瞰的な目も持って場を完全に掌握。
アメリカン・ルードでありスーパー・スターであり
ブライアンがとんでもない名レスラーであることを再実感させました。
余韻や見せ方をコントロールしきれば
身体能力がいらないことを証明しました。
63歳のアイドル相手に生きた試合。
ワンス・イン・ア・ライフタイム。
MOTY候補です。
ぎりぎり名勝負。
CCUdCMLL準決勝、イリミネーション・マッチ:マスカラ・ドラダvs.アトランティスJr. vs.ミスティコ(4/19/24)
ハイフライヤーの3ウェイということで
見栄えの良い動きが盛りだくさん。
テンポ良い展開で花道でもシングルの二倍のハイフライが1シーンに盛り込まれます。
3ウェイの絡みはUSより少ない印象でしたが、
後半はそういうムーブを前面出してきます。
華やかなスター選手の共演でした。
ぎりぎり好勝負。
D3本勝負:アンヘル・デ・オロvs.テンプラリオ(Arena Mexico 68.Aniversario 4/26/2024)
最初のレスリングのバックの取り合いの鋭さだけで唸らされますね。
オロの構成力、テンプラリオの攻防のチェーンともに見応えあり、1本目から流し見厳禁の内容です。
2本目も提携の流れの中に+1の切り返し合いが光ります。
3本目は更に真価を発揮。
2人の構成力やダメージ表現が素晴らしかったですね。
ボリューム満点で全力を尽くした攻防に納得の一戦。
文句なしに好勝負です。
(執筆日:2/?/24)