CMLL:Best of CMLL 2019 Part.2の分析
名勝負 | 3本勝負:ニエブラ・ロハ、アンヘロ・デ・オロvs.アダム・ブルックス、メカ・ウルフ450(5/3/19) |
好勝負 | 3本勝負:ミスティコvs.バルバロ・カベルナリオ(5/24/19) |
@トルネオ・ナショナル・デ・パラへス・インクレディブルス決勝、3本勝負:バルバロ・カベルナリオ、ティタンvs.ウルティモ・ゲレロ、ヴォラドールJr.(4/26/19)
ウルティモの吊り天井と場外パワー・ボムが印象的な1本目。
2本目はカベルナリオ、ティタンが同時ダイブなどで逆転。
1本目も2本目もある程度の長さを持たせて
その中で最低限のスポットを用意して作りました。
3本目。
2本目の延長でカベルナリオ、ティタンがリングを制圧した状態でスタート。
ゆったりと焦らず攻守の均衡を変えながら
徐々に個の攻防の強みを押し出していきます。
ただキャプテンズ・ルール使う割りに速攻でまとめにかかったりと、
決勝としてはもう少しボリュームのあるクライマックスを期待していた。
好勝負に少し届かず。
A3本勝負:ニエブラ・ロハ、アンヘロ・デ・オロvs.アダム・ブルックス、メカ・ウルフ450(5/3/19)
CRASH vs.CMLL。
ロハがCMLLとしてスター然と振る舞い、
対するメカ・ウルフも外敵として格好良くお互い映える形。
ロハがトルネードDDTをキャッチしフェンスにたたきつける等
はっきりとした展開付けと魅力的なムーブが両立されている。
1本目からキャプテン・ルールを使って派手にフィニッシュ。
そこいらの3本目に値する内容といっても過言ではないかもしれない。
2本目はルードの制圧からの逆転劇。
ここは比較的簡便な内容でしたね。
3本目。
それぞれ譲らず、どちらも見応えのある攻め合いに。
連携技含めて多彩な攻防を行っていますが、
特に他団体故のズレは起こらず、素晴らしい鬩ぎあいになっています。
膠着感が出てくればダイブで発散して、と
素晴らしいオール・イン・マッチ。
1本目と同じくキャプテン・フォールで1対1までもつれ合います。
攻防の質も素晴らしいですが、
ルチャらしからぬサービス満点の構成というのが大きい。
久しくこのレベルのタッグは見なかった。
ぎりぎり名勝負。
B3本勝負:ミスティコvs.バルバロ・カベルナリオ(5/24/19)
登場してきたカベルナリオにミスティコが向かっていき花道から戦闘開始。
カベルナリオが返り討ちにして
フェンスにぶつけマスクに手をかけて、と
やりたい放題、最短で雰囲気作ってフィニッシュ。
2本目も引き続き荒っぽく。
ミスティコを物のような扱い、
ミスティコも初代のようなダウンモードで受け身。
ミスティコが素晴らしいトペコンを決めるも
カベルがマスク剥ぎ取ってDQフィニッシュ。1−1。
端的ながら真っ直ぐなストーリーですね。
3本目。
再び花道に出るとミスティコがステージ・ダイブに場外飛びつきシザース。
その後も豊富にダイブを織り交ぜていきます。
ミスティコvs.アグアーヨの試合を思い起こさせますね。
最後の最後まで真っ直ぐテクニコのハイ・フライを引き立てる構成。
素晴らしい内容でしたね。
文句なしに好勝負。
Cキャリアvs.キャリア:ヴィルスvs.メタリコ(5/31/19)
ラフ・ファイトを中心にしつつ
ロープ越しのスポットで彩を加える所が流石ヴィルス。
メタリコも直線的にならないよう広がりをもたせています。
技から打撃戦に戻した後ジャベを狙いあうのも分かりやすい展開付けです。
カウンターで自在に攻守が入れ替わりあうので
1本勝負ならではの緊張感が演出できていますね。
しかし終盤は微妙で
メタリコのトペも飛距離不足で不細工でしたね。
シチュエーション上これぐらいの枠が最低必要なのもわかるものの。
中々良い試合。
Dスーパー・リゲロ王座戦、3本勝負:アウダスvs.カワト・サン(6/30/19)
1本目。
レスリングにじっくり時間をかけているのは良いですね。
ただカワト・サンはスピードにのれないし、
技術的レベルの面でも見劣りしすぎる。
2本目。
カワト・サンがエプロン技で攻め込む印象を作って
その後アウダスが絵作りされた反撃で1−1。
良い感じではありますが、
カワト・サンはルード・プレイができないんですよねぇ。
3本目。
カワト・サンの動きが安定してくるので
アウダスも引き続き空間を活かした飛翔で魅了します。
花道へのスポットが出たと思ったら
続いて入場ステージからのスポット。
しかしこれを担当したカワト・サン
ステージから飛び上がらず飛び下りるように技を決める、って
高所を恐れているようにしか見えず・・・。
他もそうですが技が絵になりきれておらず、
ここまでのグリーン・ボーイを王者にするのは如何なものか。
逆にアウダスは期待株だということを証明していました。
まあまあ良い試合程度。
E3本勝負:LAパーク、LAパークJr.、エル・イホ・デル・LAパークvs.ルーシュ、ミスティコ、ラ・ベスティア・デル・リング(7/19/19)
ルーシュとLAパークの終わりなき闘争。
入場中の乱戦からリングに移り俊敏な攻防。
エル・イホ・デル・LAパーク、ベスティアが
ハイ・フライヤー・タイプではないので、
演舞に若干のもたつきはありますが、テンポは維持して
ルーシュとLAパークにバトンタッチ。
数年抗争していますが、2人の間の遺恨の熱量は衰えていないのが凄いですね。
LAパークがエプロンのルーシュにロープ越しにスピアー、
場外の4人も巻き込まれるという派手なスポットでリングアウト・フィニッシュ。
非常にインパクトがありましたね。
2本目も上手くルーシュvs.LAパークの頂点に繋げると
ルーシュが最高のハイ・テンションでフィニッシュ。
1本目、2本目共フィニッシュが見事にはまっています。
3本目。
再び全員で大乱闘。
リングでの攻防も見られますが、
観客の焦点はどこにいようとLAパークとルーシュ。
ルーシュがLAパークのマスクを引き裂くと
柵を叩き付け、観客連席まで持ち上げてぶつけます。
本当にこの2人の乱戦はものが違う。
トリプル・ダイブからパーク軍が反撃に転じて1vs.1。
ただそこからはそれまでと違いトリオとしての展開が無くなり、
シングルで魅せるにはどのカードも不十分。
そして最後はルチャに良くありがちの
ルードのファウルをレフェリーが観客の反応から認定してDQを取るというフィニッシュ。
終盤が弱いので、好勝負に少し届かず。
しかしルーシュvs.LAパークのコントラ戦が
今度こそは行われるか、と期待が高まってきましたね。
(ただその後やっぱり行われず・・・)
Fネグロ・カサスvs.カリスティコvs.ウルティモ・ゲレロvs.獣神サンダー・ライガー(7/19/19)
ライガーの引退ロード。CMLLでのラスト・マッチ。
カサス、ウルティモがルードに周ってライガーを引き立て、
ライガーとカリスティコの新旧スター対決、と
展開としては決して間違いではないものの
4ウェイでもないし最低限の緩い展開の印象です。
まだライガーの動き自体正直厳しいものがありましたね。
ライガーに暖かい声援が送られたのは良い光景でしたが、
試合としては何も記憶に残らなかった。
少し悪い試合。
(執筆日:7/?/19)
注目試合の詳細
なし試合結果
@トルネオ・ナショナル・デ・パラへス・インクレディブルス決勝、3本勝負:バルバロ・カベルナリオ、ティタンvs.ウルティモ・ゲレロ、ヴォラドールJr.(2-1)(4/26/19)A3本勝負:ニエブラ・ロハ、アンヘロ・デ・オロvs.アダム・ブルックス、メカ・ウルフ450(2-1)(5/3/19)
B3本勝負:ミスティコvs.バルバロ・カベルナリオ(2-1)(5/24/19)
Cキャリアvs.キャリア:ヴィルスvs.メタリコ(5/31/19)
Dスーパー・リゲロ王座戦、3本勝負:アウダスvs.カワト・サン(新チャンピオン!)(2-1)(6/30/19)
Eネグロ・カサスvs.カリスティコvs.ウルティモ・ゲレロvs.獣神サンダー・ライガー(7/19/19)
E3本勝負:LAパーク、LAパークJr.、エル・イホ・デル・LAパークvs.ルーシュ、ミスティコ、ラ・ベスティア・デル・リング(2-1)(DQ)(7/19/19)
Fネグロ・カサスvs.カリスティコvs.ウルティモ・ゲレロvs.獣神サンダー・ライガー(7/19/19)