Classic Lucha：Best of 1984の分析
| 名勝負 | なし |
| 好勝負 | NWAウェルター級王座戦、3本勝負：アメリコ・ロッカ(ch)vs.モッチョ・コタ(1/27/84) NWA世界ミドル級王座戦、3本勝負：エル・サタニコ(ch)vs.グラン・コチーセ(9/14/84) |
①NWAウェルター級王座戦、3本勝負：アメリコ・ロッカ(ch)vs.モッチョ・コタ(1/27/84)
ロッカがバランス良い感覚の持ち主ですね。
1本目はじっくりとしたグラウンドでしたが、
ジャベの帰結までに、ずっしりと重みを感じさせました。
2本目はコーナーに向けてふり返しスリング・ショット。
再びグラウンドに戻り腕を攻めていきますが、
退屈させず的確に追い込んでいきます。
コタがジャベでようやく反撃を成功させ1-1。
2本目にしてはしっかりと時間をかけて
ロッカが優位な状態からどう追い込むかに焦点を当てていますが、
それで魅せられるくらいに上手いです。
3本目も引き続き腕狙い絡めながら良いリズムで上げていきます。
最後はブレイクを気づかずカウント3入れる弱いフィニッシュでしたが、
それで毀損されないくらい中身が充実していました。
ぎりぎり好勝負。
（執筆日：12/?/21）
②ヘロデスvs.トニー・サラザール(3/2/84)
リングに入るのを待たずして攻防を始め
サラザールが鉄柱にぶつけられながらもビッグ・フライを決め一本。
ヘロデスを鉄柱にぶつけ返し、
息つかせぬ荒々しい乱闘に続け、
そこから腕狙いで落ち着いた展開へ。
適切にセット・アップされて3本目。
それぞれ鉄柱にぶつけあって大流血。
攻防の形は決して美しいとは言えませんが
それも少しばかりは許容してしまう程の流血っぷり。
もう少しカットしても良かったかもしれませんけどね。
最後はレフェリーがロープ・ワークに巻き込まれ崩れたの見てヘロデスがロー・ブロー。
そのままカウントかと思いきや観客の声を聞いてDQ裁定。
逆転というフィニッシュでしたね。
好勝負に少し届かず。
（執筆日：12/?/21）
③NWA世界ミドル級王座戦、3本勝負：エル・サタニコ(ch)vs.グラン・コチーセ( 9/14/84)
挙動が細かく、鋭い。、
サブミッションを決めた状態を型にしながら
技術を光らせる美しいレスリングです。
受け手が上手いので凄く綺麗に技が決まっていますね。
ただやっていること自体は一般的なもので
教科書にのっている以上のものではないですね。
完全に2人の世界に入っていて悪い意味で古さを克服できていない。
70年代のプロレスで最大限やっても5スター･マッチでないように限界を感じさせる。
一つ一つの押さえ込みは素晴らしいけれど
現代的な大技も織り交ぜた効果には敵わない。
それでも相手の狙いに沿いながらいつの間にか逆に押さえ込んでいるリアリティーのある攻防は素晴らしかった。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日：?/?/12)
④WWFライトヘビー級王座戦：ヴィジャノIII(ch)vs.ペロ･アグアーヨ(12/5/84)
形を作るレスリング。
どうもアグアーヨは技術を感じさせないですね。
また仕掛けは鋭い割りにグラウンドへの持って行き方が緩いので
十分に効果をなしていないのが痛いところです。
アグアーヨがトペからダイビング･ダブル･ストンプで1本。
2本目はその勢いでアグアーヨが押して行く展開ですが不細工な攻めでした。
テンポ上げていきジャベで1-1となります。
3本目。
アグアーヨのダイビング･ダブル･ストンプをかわした後
ヴィジャノの脚攻めを挟んだりしながら大技の一進一退の攻防です。
ロング･マッチにするだけの安定度を見せていましたね。
ただ特別上質というほどでもない。
最後はアグアーヨがわざとカウント２で止めることを繰り返しての前振りですが冗長。
平均的な良試合。
(執筆日：?/?/12)
⑤ヘア･マッチ、3本勝負：サングレ・チカナvs.MS1（12/15/84）
荒っぽい打撃戦。
打撃は鋭く、受けては場外転落受け身をする等両面で良い所がありますね。
一方で型式バッタ印象も諸所で受けて
昨年の伝説の一戦に比べると随分毒が抜けたな、という感想もあります。
3本目の技の攻防は手合わせしたからだと思うし、
その中でのMS-1のトペもかなりの迫力だったんですけどね。
比べるのが悪いのか…。
平均的な良試合。
（執筆日：12/?/21）
注目試合の詳細
なし試合結果
①NWAウェルター級王座戦、3本勝負：アメリコ・ロッカ(ch)vs.モッチョ・コタ(新チャンピオン!)(2-1)(1/27/84)②ヘロデスvs.トニー・サラザール(DQ)(3/2/84)
③NWA世界ミドル級王座戦、3本勝負：エル・サタニコ(ch)vs.グラン・コチーセ(2-1)(9/14/84)
④WWFライトヘビー級王座戦：ヴィジャノIII(ch)vs.ペロ･アグアーヨ(12/5/84)
⑤ヘア･マッチ、3本勝負：サングレ・チカナvs.MS1(2-1)（12/15/84）