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Classic Lucha:Best of Classic Lucha 1983の分析


名勝負 なし
好勝負 ヘア・マッチ、3本勝負:サングレ・チカナvs.MS1(9/23/83)

3本勝負:サングレ・チカナ、モッチョ・コタ、ラ・フィエラvs.エル・サタニコ、MS-1、エスペクトロJr.(9/30/83)

3本勝負:アトランティス、エル・イホ・デル・サントvs.フエルザ・ゲレラ、ロボ・ルビオ(11/25/83)

@ヘア・マッチ、3本勝負:サングレ・チカナvs.MS1(9/23/83)
 入場してきたチカナにMS-1が場外で襲い掛かると
 エプロンの角にぶつけて流血させます。

 殺気溢れる打撃にチカナもふらふらの受け身。

 リング内外動かして構成に配慮しながら
 MS-1がダイビング・ボディ・プレスで速攻先取。

 2本目もMS-1が異常な打撃を放ちつつ、
 一方で空間構成を意識した冷静なプロレス・ワークが光ります。

 チカナが思いっきり拳を振り最高のトぺ・スイシーダ。
 ここで敢えてMS-1をリングに戻してフォールとせずに
 リングアウトでチカナを追いつかせたことで
 シチュエーションが際立ちましたね。
 短いながら充実の2本でした。

 3本目。
 チカナがMS-1をお返しとばかりにエプロンの角にぶつけます。
 これによりMS-1がチカナを超える大流血。

 試合ストップが危惧するレベルでしたが、
 すぐにチカナを蹴り落としてトぺを放った所に
 MS-1のルードを超えるルチャドールとしての矜持を感じさせましたね。

 ただ余りの流血に、チカナも負担を軽くなるように、
 と仮装を貫き通せずに配慮をしていたりするし、
 攻防の質自体には飛びぬけたものには感じませんね。

 それでも両者力を抜かず頭からトぺでぶつかり合って
 しっかり形を付けた上でフィニッシュ。

 その本意気は流血量が凄いだけの只の乱戦という
 以前の印象を払拭するに十分でした。

 メキシコに限定せずプロレスの歴史に残るブラッドバス。

 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:12/?/21)

A世界ライト・ヘビー級王座戦、3本勝負:エル・サタニコ(ch)vs.サングレ・チカナ(9/24/83)
 両者探りつつ本気のスピードで拳を振るいます。
 チカナはMS-1との伝説の試合の翌日だというのに良くやりますね。

 それぞれ流れを作りつつ先にフィニッシュまでたどり着いたのはチカナ。
 
 2本目もアクション自体は大きく変わらないものの
 気持ちの載せ方など細かな調整が光りました。
   
 3本目は場外を頻繁に使いながらボクシング。
 冒頭の件も配慮する所はあったようで、
 2人はらしさを見せつつも鉄柱受けはたったの1回で流血もなし。
 奥歯に物が詰まったような展開でしたね。

 それでも観客席乱闘でノー・コンテストになる幕切れというのに
 手を抜かずに殺気立てた両者の雰囲気には十分酔うことができました。

 中々良い試合。
 (執筆日:12/?/21)

B3本勝負:サングレ・チカナ、モッチョ・コタ、ラ・フィエラvs.エル・サタニコ、MS-1、エスペクトロJr.(9/30/83)
 伝説のカベジェラ戦の翌週とあって憎しみ最大で乱闘。
 6人いるのでその殺気溢れる雰囲気は痺れますね。
 
 ここぞでは1.5倍速で手が出て、
 受け手はハードにのけぞり、ダウンして
 形式ばらないテンポでリング・イン。
 ほんの少しの意識の差なんでしょう。

 それが実体の雰囲気、リアリティの大きな差につながっていく。

 後半は流血して更に雰囲気が増し、
 さながら初期ウォー・ゲームスを彷彿とさせましたね。

 何か技を食らったとかではなく3人にリンチされて決着とか異常です。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:12/?/21)

C3本勝負:アトランティス、エル・イホ・デル・サントvs.フエルザ・ゲレラ、ロボ・ルビオ(11/25/83)
 サントは若さがあるも天性の華やかさがありますね。
 足りない分はロボがしっかりフォローしています。

 アトランティスとフエルザは慣れたレスリングで
 あげ方もよくわかっています。

 コンスタントに一定上のワークを続けます。

 2本目からは1本目になかったタッグならではの攻防を追加。

 映像の画質が悪くて場外の攻防を100%は把握できないのが残念ながら
 リングで持ち上げて場外に投げ捨てたり、
 インターバルも休ませず場外攻撃でKOしたりと
 非常に場を効果的に使っていますね。

 3本目も4人が絡む動きからダブル・ダイブと華やかにまとめ素晴らしい試合でした。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:12/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ヘア・マッチ、3本勝負:サングレ・チカナvs.MS1(9/23/83)
A世界ライト・ヘビー級王座戦、3本勝負:エル・サタニコ(ch)vs.サングレ・チカナ(2-1)(9/24/83)
B3本勝負:サングレ・チカナ、モッチョ・コタ、ラ・フィエラvs.エル・サタニコ、MS-1、エスペクトロJr.(2-1)(DQ)(9/30/83)
C3本勝負:アトランティス、エル・イホ・デル・サントvs.フエルザ・ゲレラ、ロボ・ルビオ(2-1)(11/25/83)