TOPルチャ・リブレAAA 1996年 →AAA:Best of AAA 1993

AAA:Best of AAA 1993の分析


名勝負 なし
好勝負 3本勝負:エディ・ゲレロ、エル・イホ・デル・サントvs.エスパントJr.、ジェリート・エストラーダ(1/22/93)

メキシカン・ナショナル・ライト・ヘビー級王座戦、3本勝負:リスマルク(ch)vs.ジェリー・エストラーダ(6/18/93)

マスカラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:ヴィジャノIII vs.ランボー(10/2/93)

カベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:エル・サタニコvs.ピラータ・モーガン(12/12/93)

@3本勝負:エディ・ゲレロ、エル・イホ・デル・サントvs.エスパントJr.、ジェリート・エストラーダ(1/22/93)
 (放送日は1/31/93)
 
 じっくりとしたロング・マッチになっていますね。

 新しいスターのエディを成長させようという意思が感じられ、
 サントとの連携技も意識して行われています。

 エディもバネのある素晴らしい動きを見せていましたね。

 一方でその分試合の構築はカッチリと作られておらず、
 比較的緩めになっていますが、
 そこの部分はエスパントとジェリーが雰囲気を作り上げて
 アクションを引き出して問題なくカバーできています。

 素晴らしい試合でした。

 ぎりぎり好勝負。
 
A3本勝負:ヘビー・メタル、ピクド、シコシスvs.レイ・ミステリオJr.、スペル・カロ、ウィネーズ(1/29/93)
 まずは適度に演舞とグラウンド。
 ルードが情けない姿を見せて盛り上げる鉄板芸もあります。

 複数人絡むシーンからダイブを連発。
 ミステリオは攻めで凄い技を見せますが、
 受けでも軽いので相手は気持ちよく攻めれますね。

 2本目もそれぞれ鉄柱受けなど体を張っています。

 ただ各コーナーから連続で飛び技を自爆していくシーンが
 コミカルに見えてしまうのは私だけ?

 そして再びのダイブ連発で盛り上がったものの
 同時にドロップ・キックがお互いの股間に入って
 2人のレフェリーがそれぞれDQというまさかの決着…。

 派手なスポットの連打も見られたものの
 何故メルツァーはこれを5つ星に???

 好勝負に届かずも中々良い試合。

Bメキシカン・ナショナル・ライト・ヘビー級王座戦、3本勝負:リスマルク(ch)vs.ジェリー・エストラーダ(6/18/93)
 リスマルクがポイント、ポイントで見栄えのするムーブを打ち込み。

 ジェリーの良さは余り表立って見えませんでしたが、
 過度ではない主張がキャリア絶頂を迎えているリスマルクの
 理想的構築をアシストすることにつながっています。

 3本目の攻防がどんどん発展していく様子は楽しいですね。
 
 ジェリーの単純性が非常に功を奏しています。

 良い意味でメキシコっぽくない終盤のニア・フォール合戦は見応え十分です。

 ぎりぎり好勝負。

Cマスカラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:ヴィジャノIII vs.ランボー(10/2/93)
 (9/24/93収録)
 ランボーがいきなりビジャノのマスクを引き裂き、
 噛みつき、ヘッド・バットで流血させます。
 観客席のトロフィーでも殴る等煽りが徹底しており、まず一本。

 2本目は始まって即ビジャノが反撃し、ラナで瞬殺。
 気勢をあげ、3本目の始めにはランボーに噛みつき流血させてお返し。

 端的だが無駄のない流れで盛り上がりましたね。

 フライング・ヘッド・バットの相打ちなど
 ルチャ外から見るとインパクト弱目の技が多いものの
 どストレートなラインの中で上手く一進一退の攻防を生み出していて、
 終盤のどれもが大きな効果をあげています。

 伝統とハードなスポット、ふらふらしたダメージ表現とエネルギッシュな奮起、
 正反対の要素を使い分けながら盛り上げました。

 最後のフィニッシュのさせ方はランボー勝ちと思いきや
 反則をレフェリーが目撃していて反則裁定、という
 他のプロレス界だと判定無効で再開、というものなので
 当時ルチャ見始めだと厳しかったですが、
 見慣れた今ではスリリングな結末の大逆転としては全然アリだと思います。

 文句なしに好勝負。

Dカベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:エル・サタニコvs.ピラータ・モーガン(12/12/93)
 (収録日は11/26/93)

 サタニコが苛烈に襲いかかると
 ターン・バックルにぶつけ拳を打ち込みモルガンを血祭りに。
 
 傷口に噛みついて口元を赤く染めるのはルード冥利に尽きますね。

 ピラータが反撃し攻防を重ねますが、
 細かな一つ一つに意思が通っています。

 ルード対決なので華やかなスポットはなく、
 全体的に動きはこじんまりとしていますが、
 その分一つ一つにルードとしての上手さが詰まっています。

 数年後に見返すとまた奥深く感じる気がしますね。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:12/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@3本勝負:エディ・ゲレロ、エル・イホ・デル・サントvs.エスパントJr.、ジェリート・エストラーダ(2-1)(1/22/93)
A3本勝負:ヘビー・メタル、ピクド、シコシスvs.レイ・ミステリオJr.、スペル・カロ、ウィネーズ(1-1)(ノー・コンテスト)(1/29/93)
Bメキシカン・ナショナル・ライト・ヘビー級王座戦、3本勝負:リスマルク(ch)vs.ジェリー・エストラーダ(2-1)(6/18/93)
Cマスカラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:ヴィジャノIII vs.ランボー(2-1)(10/2/93)
Dカベジェラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:エル・サタニコvs.ピラータ・モーガン(2-1)(12/12/93)