TOPルチャ・リブレAAA 2019年 →AAA:Triplemania XXVII 8/3/19

AAA:Triplemania XXVII 8/3/19の分析


名勝負 なし
好勝負 マスカラ・コントラ・カベジェラ、キャリアvs.キャリア:ブルー・デーモンJr. vs.ドクトル・ワグナーJr.

@アストラックス、ドラゴン・ベイン、アルカンヘル・ディビノvs.アラミス、トキシン、アーレス
Aミックスド・タッグ王座戦:ニーニョ・ハンバーゲサ、ビッグ・マミ(ch)vs.サミー・ゲヴァラ、スカーレット・ボーデックスvs.オーストラリアン・スーサイダ、ヴァニラvs.ヴィジャノIII Jr.、レディ・マラヴィジャラ
Bトリオス王座戦:エル・イホ・デル・ヴァイキンゴ、ミステシスJr.、ゴールデン・マジックvs.モッチョ・コタJr.、カルタ・ブラヴァJr.、ティト・サンタナvs.ピンピネラ・エスカラータ、マンバ、マキシモ
Cコッパ・トリプレマニア
Dレイナ・デ・レイナス王座戦、TLCマッチ:テッサ・ブランチャードvs.レディ・シャニvs.タヤvs.ファビー・アパッチェvs.チック・トルメンタvs.ラ・ヒドラvs.アヤコ・ハマダ

Eサイコ・クラウン、コーディ・ローデス、ケイン・ヴェラスケスvs.テハノJr.、タウルス、キラー・クロス
 注目を集めるAEWの副社長も隅に追いやってしまうのが
 元UFCケインのプロレス・デビューという話題性。

 ケインを中心に据えてアジテーションで周りを固めて
 観客を盛り上げるTVプロレス的内容です。

 ケインはMMA的ムーブも見せていましたが、
 マスクを被って登場しただけあってロープに乗ってのアーム・ドラッグなど
 ルチャ・ムーブも披露し、観客も喜んでいましたね。

 平均より少し上。

Fラレド・キッド、ルチャ・ブラザーズ(ペンタゴンJr.、レイ・フェニックス)vs.ジ・エリート(ケニー・オメガ、ヤング・バックス)
 AEWのリマッチですね。
 試合が始まるやタッグのスポットをチェーン。
 数珠でのかわしあいや連続攻撃など
 トリオでの形を作って愉しませていますが、
 AAAの観客的にはもう少しテクニコ/ルード色が強かったり、
 アクションでダイブをふんだんに盛り込んだりした方が好みな印象。
 これをやるなら呼吸合わせて
 精度のレベルで度肝を抜かせたい所でしたが、やや粗さもありましたからね。

 ただアクションの引き出しの多さは流石で、
 後半にかけてのスポットのチェーンはこのカードならではの所を感じさせました。
 クライマックスはレフェリー気絶やマスク剥ぎを絡めて盛り上げ。
 終盤までのAAAライクになりきれない部分と
 終盤のAAAライクなコテコテさがAEW程ではないな、という印象に繋がっている。
 中々良い試合。

Gマスカラ・コントラ・カベジェラ、キャリアvs.キャリア:ブルー・デーモンJr. vs.ドクトル・ワグナーJr.
 ブルー・デーモンJr.はAAAでそこまで実績があるイメージではないものの
 それでも父親の名は偉大で双方のキャリアまで賭ければ
 トリプレマニアのメインにふさわしい試合感が漂います。

 2人とも53歳同士ですが、
 ルチャ・リブレの一面である血まみれ乱戦においては年齢はそこまでネックになりません。
 お互い憎しみを感じさせるラフ・ファイトっぷりは見事。

 そしてワグナーが飛び切りのブレード・ジョブ。
 顔に鉄板攻撃を受け、手にハンマー攻撃を受け、血まみれに。
 その血を上半身に浴びながらアーム・バーを締め上げる
 ブルー・デーモンはまさに悪鬼。
 素晴らしい絵面でしたね。
 今年の名場面トップ3にランク・インするレベルです。

 また団体のブックも秀逸でした。
 上記のハンマーによる演出も
 マグナムTAの杭ばりにリアリティがあって良かったですが、
 ワグナーが敢えてマスクを被って登場することで
 流血に行く手前で、ブルー・デーモンによるマスク引き裂き、
 ワグナーが自らマスクを脱いで見栄を切る、という
 2展開を組み込むことができていましたからね。
 セコンドの乱闘が中途半端なイメージでしたが、
 クライマックスもあり、と言えばありでしょう。

 そしてAAAのワグナーと言えば
 辟易するニア・フォール合戦の印象もあるのだけど
 この試合は14分にエネルギーを凝縮しきった英断が結果的には良かった。
 トリプレマニアのメイン、このシチュエーションで
 試合時間を長く設定したくなる所だけれども
 敢えて試合時間を凄い試合の論拠とせず、
 そして2人のルチャドールがその時間の中で
 全てを出してエピック・マッチに仕上げて見せました。

 結局引退は有耶無耶になったようですが、これは天晴れです。

 文句なしに好勝負。

 (執筆日:8/?/19)

Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アストラックス、ドラゴン・ベイン、アルカンヘル・ディビノvs.アラミス、トキシン、アーレス
Aミックスド・タッグ王座戦:ニーニョ・ハンバーゲサ、ビッグ・マミ(ch)vs.サミー・ゲヴァラ、スカーレット・ボーデックスvs.オーストラリアン・スーサイダ、ヴァニラvs.ヴィジャノIII Jr.、レディ・マラヴィジャラ(新チャンピオン!)
Bトリオス王座戦:エル・イホ・デル・ヴァイキンゴ、ミステシスJr.、ゴールデン・マジック(新チャンピオン!)vs.モッチョ・コタJr.、カルタ・ブラヴァJr.、ティト・サンタナvs.ピンピネラ・エスカラータ、マンバ、マキシモ
Cコッパ・トリプレマニア(勝者:パガノ)
Dレイナ・デ・レイナス王座戦、TLCマッチ:テッサ・ブランチャード(新チャンピオン!)vs.レディ・シャニvs.タヤvs.ファビー・アパッチェvs.チック・トルメンタvs.ラ・ヒドラvs.アヤコ・ハマダ
Eサイコ・クラウン、コーディ・ローデス、ケイン・ヴェラスケスvs.テハノJr.、タウルス、キラー・クロス
Fラレド・キッド、ルチャ・ブラザーズ(ペンタゴンJr.、レイ・フェニックス)vs.ジ・エリート(ケニー・オメガ、ヤング・バックス)
Gマスカラ・コントラ・カベジェラ、キャリアvs.キャリア:ブルー・デーモンJr. vs.ドクトル・ワグナーJr.