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RINGS:Best of RINGS 1997の分析


名勝負 メガ・バトル・トーナメント決勝:ヴォルク・ハンvs.田村潔司(1/22/97)

阪剛vs.山本宜久(4/4/97)
好勝負 田村潔司vs.ヴォルク・ハン(9/26/97)

@イリューヒン・ミーシャvs.阪剛(1/22/97)
 阪は打撃スピード・重さも上がって
 トップ・ファイターの領域に入っていますね。

 阪に上回れてミーシャは応援を受けるぐらいですが、
 それでもパワーで食い下がっていて、個性を演出。

 上手く呼吸を合わせているので、
 両者の攻めが相手の喉元寸前まで食らいつき
 良い試合だった、という言葉が視聴後にこぼれる程充実の一戦でした。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:4/?/22)

Aメガ・バトル・トーナメント決勝:ヴォルク・ハンvs.田村潔司(1/22/97)
 前回と同様、ハンの力強さ、田村のポジショニングを堪能できます。
 目が離せない贅沢な攻防です。
 田村のポジショニングの動きは華麗でありながら
 只の装飾ではなく試行錯誤、優位性を確立する意味合いがあるのが素晴らしいですね。
 試合を決着しうるサブミッションの切り返し合いで始め、
 中盤はやや落ち着くも要所では強烈なスポットを繰り出す。
 最初のロスト・ポイントまでに時間が結構経っていて
 決勝らしいボリュームにもなっています。
 田村がロー・キックを連発して突破口を開く一方で、
 サブミッションに対し防ぐのに精一杯になることで
 終盤の重みを生み出していきました。
 打撃のダウンから一気にフィニッシュに持っていき幕閉じ。
 RINGS外の総合格闘技の発展の影響でしょう、
 前年に比べて、よりリアル性を追求する方向に向かっており、
 その結果、わずかに劣る内容ながらそれでも尚、
 歴史に残る試合が再び生まれたといって良い。
 ぎりぎり名勝負。
  
B阪剛vs.山本宜久(4/4/97)
 山本は大きく成長しましたね
 ステップ、打撃、グラップリング全てを
 バランスよく織り交ぜて冷静に試合を運んでいる。
 特にポジショニングはスピードこそ
 田村には及びませんが優雅さ、的確さは白眉。
 一方の阪は容姿どおりやや無骨にあがきながら
 決して見劣りしないテクニックで対抗していく。
 打撃が肉に当り空気に響く音、
 グラウンドの息遣いが心地よい戦い。
 阪がグラウンドで自分の形まで持って行き
 小さなガッツ・ポーズをしたところから試合はヒート・アップ。
 打撃を前面に出した激しい戦い。
 それにより一層グラウンドの価値も増していく。
 阪の疲労表現も素晴らしいですね。
 山本が格好良い程、高阪の泥臭さも輝く。
 2人だけの試合にして見せました。
 欲を言えば時間切れ、判定決着で完全に満足するには
 後一歩届いていなかった印象です。
 しかしリアリティー優先のシューティング・プロレスとしては
 翌年の田村vs.阪に続く一戦。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:?/?/13)

C田村潔司vs.阪剛(4/22/97)
 初対決。

 ベースのスキルの高さが際立ちますね。
 打撃の鋭さ、グラウンドの鬩ぎ合い。
 格闘技スタイルが研ぎ澄まされていてシンプルな美しさがあります。

 田村は安易に譲らず力を見せつけます。
 その田村に阪は予想以上についていって
 じっくりとした攻防に仕上がりました。
 同月に山本と30分試合をしているのに
 このパフォーマンスとは素晴らしいですね。

 ショーとしてのスケール・アップの点でのみ若干の物足りなさはあるか。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:4/?/22)

D田村潔司vs.ヴォルク・ハン(9/26/97)
 メガ・バトル・トーナメント決勝のリマッチ。

 相手の動きを防ぐ形でも
 齟齬なく分かりやすくテクニカルさを保っています。

 気を許せない緊張感ある攻防が序盤から続きました。

 プロレスならではの魅せ技を交えながらも
 雰囲気感壊さず勝負論に拘りました。

 決勝に比べるとややドラマ性で劣るかもしれませんが
 田村の集中力は飛び切りで最高のパフォーマンスを見せました。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:4/?/22)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@イリューヒン・ミーシャvs.阪剛(1/22/97)
Aメガ・バトル・トーナメント決勝:ヴォルク・ハンvs.田村潔司(1/22/97)
B高阪剛vs.山本宜久(30分時間切れ)(4/4/97)
C田村潔司vs.阪剛(4/22/97)
D田村潔司vs.ヴォルク・ハン(9/26/97)