大阪プロレス:Best of 2011の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
@大阪プロレス王座戦:空牙(ch)vs.タイガース・マスク(4/29/11)
間を適切に取っていてトップ王座の対決らしい雰囲気を作り出しています。
空牙は見得の切り方も格好よいですがヒールとしてはどうか。
正々堂々なスタイルでベビーフェイスの印象さえ受けます。
卑怯な事をセコンドに任せるのもアリですが
セコンドが動く裏には空牙の指示がある、という裏が感じ取れません。
タイガースは要所でスケールの大きな基本技で盛り上げました。
しかし技はともかくとして逆転へと盛り上げる機運の高め方が良くない。
後のビリケン戦を見ていてもタイガースは上から目線で試合を進める方が様になりますね。
両者良い仕事をするも最大限には輝いていない。
またセコンドが関わる演出もデメリットのチープ感の方が大きいですね。
まあまあ良い試合。
Aタッグ王座戦:原田大輔、小峠篤志(ch)vs.石森太二、リッキー・マルビン(8/14/11)
メジャーと相対すると大阪プロレスの小技が
大技のための抑揚でしかない、ディティールの弱さが目につきますね。
華やかな攻防で盛り上げ、小峠の孤立へ。
Noah組は戦略性のあるタッグでしっかり終盤への下地を作り上げました。
要所でマルビンが柵に突き刺すキャノン・ボールなど優れたスポットを見せていましたね。
小峠タッチからは単なる連携に加えて、
1対2のスポットも多く取り入れていきました。
ルチャ・ルール故ごちゃごちゃ動いても許容される中、
終盤においてもNoah組が有機的につながっていく連携を見せ、
勝敗への興味を掻き立て盛り上げました。
全体的にNoah>大阪プロの印象で原田、小峠にもうひと頑張りして欲しかったかな。
好勝負に少し届かず。
B大阪プロレス王座戦:タイガース・マスク(ch)vs.ビリー・ケン・キッド(8/14/11)
(38分中23分にカット)
タイガースは基礎のしっかり出来た試合運びを見せ、
間を持った打撃でビリーを試しているスタンスを表現しています。
ビリーも重めに受けて諦めずに這い上がる姿を印象付けている。
エスぺランサの前振りも良い。
迷走し一度はヒールにもなったビリーが
タイガース相手の敗北から立ち直り、
盟友の手助けを受けて新技エスぺランザを携え王座に挑む、
復活ストーリーを見事に表現していました。
只試合時間が長すぎる。
1回終盤レベルに入ったのに中盤に戻る感じです。
前半がカットされているので後半のウェイトが大きくなり
相対的にそういう印象が強まっているのでしょうが
フルならフルで絶対量が長くので見ていて疲れるでしょうね。
中々良い試合。
C大阪プロレス王座戦:ビリー・ケン・キッド(ch)vs.オロチ(9/23/11)
オロチは追い込まれると脱皮してより強くなるという
どこのサイヤ人ですか、というキャラ。
そのキャラを使った演出を期待していたのだけれども
それはこれまでのストーリーでやりきっています。
ビリーがオロチの脱皮を恐れ攻めきれなかったものの
JOKER軍が味方のオロチにわざと椅子を叩き込んで
強制脱皮させ完全体にしてこの試合を迎えました。
この試合では始めこそテイカーのような耐えキャラを見せていましたが、
ヒール・アピールを結構するし、
試合運びは隙なく主導権を渡さない、という技巧系タイプ。
個人的にはもうちょっと野獣的な一面を期待していたんですけどね。
大技の見せ方も良く安心してロング・マッチを任せられる選手でした。
ビリーも粘りで魅せるスタイルですしこの方向性は合っている。
タイガースvs.ビリーと同じく試合のドラマは魅力的です。
ただこの試合もまた30分弱という試合時間が長すぎる。
エスぺランザで一発逆転するしかない内容だけでやるなら18分が適正でしょう。
30分やるならビリーが主導権を取り返して爆発、
そこから終盤に突入し、一進一退の上でレフェリー不在の演出をする。
そうでなければ試合内容と尺がフィットしません。
後レフェリー不在の演出や試合前に関するPVが今一つ。
流石にWWEと比べると酷だろうけど。
まあまあ良い試合。
(執筆日:12/15/11)
D天王山決勝:原田大輔vs.空牙(12/18/11)
序盤はミーニングレス。
空牙が脚攻め、原田が投げとそれぞれ攻めの方向性を見せた後
空牙が場外ダウンの原田にヒーロ、
原田がエプロンでDVDとビッグ・スポット。
しかしそんなビッグ・スポットにも関わらず
試合運びへの影響はほとんどなく、
全体的にまったりしたままなので、それがたいしたことでなかったように見えてしまいます。
大阪プロレス王座戦に比べるとあっさりまとめてきたのも拍子抜けでした。
まあまあ良い試合。
(執筆日:3/15/12)
注目試合の詳細
なし試合結果
@大阪プロレス王座戦:空牙(ch)vs.タイガース・マスク(新チャンピオン!)(4/29/11)Aタッグ王座戦:原田大輔、小峠篤志(ch)vs.石森太二、リッキー・マルビン(8/14/11)
B大阪プロレス王座戦:タイガース・マスク(ch)vs.ビリー・ケン・キッド(新チャンピオン!)(8/14/11)
C大阪プロレス王座戦:ビリー・ケン・キッド(ch)vs.オロチ(9/23/11)
D天王山決勝:原田大輔(優勝!)vs.空牙(12/18/11)