GLEAT:Best of GLEAT 2023の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | G-REX王座戦:エル・リンダマン(ch)vs.石田凱士(1/8/23) G-REX王座戦:石田凱士(ch)vs.KAZMA SAKAMOTO(3/21/23) G-REX王座戦:石田凱士(ch)vs.Tホーク(4/12/23) G-REX王座戦:Tホーク(ch)vs.田村ハヤト(12/30/23) |
@G-REX王座戦:エル・リンダマン(ch)vs.石田凱士(1/8/23)
オープニングのバトル・ロイヤルを勝ち抜いた石田が挑戦。
リンダマンから先手で仕掛けトペコン。
王者としてのスタンスを維持しつつ変調でフックをかけました。
石田は緩急利いた確かな試合運び。
脚攻めの布石の打って行き方も良かったですね。
無理に逸脱せず綺麗に一進一退交えます。
リンダマンの力が光る技で盛り上がり、
それを乗り越える石田の粘りに会場が熱くなりました。
長期政権の最後にふさわしい内容でしたね。
ぎりぎり好勝負。
AG-REX王座戦:石田凱士(ch)vs.KAZMA SAKAMOTO(3/21/23)
坂本の間に対し、石田がラフを仕掛けます。
お互いの違うリズムで主導権の取り合い。
それが魅力ですが、てそれを場面に合わせて変化させれるSAKAMOTOの上手さが光りました。
終盤の加速も見応えありますね。
典型の形に落とし込んで安定させつつ
劇的勝利に結びつけた演出もGood。
ぎりぎり好勝負。
BG-REX王座戦:石田凱士(ch)vs.Tホーク(4/12/23)
Tホークのチョップの音が会場を掌握。
スピーディさを織り交ぜる感覚の精度も素晴らしい。
トータル・パッケージのTホークに対し、
石田は攻めに回った時には間を使って悠然と応対。
王者なのに挑戦者に見えるという事態に陥らず渡り合っています。
攻撃性のぶつかり合いで後半にかけてのギア・アップは素晴らしい流れ。
更にそこから一度落ち着かせてのチョップの打ち合い。
この時の一発打つのに使う時間の調整は見事でしたね。
観客の歓声、足踏みの地鳴り。
会場と一体となっての目指すべき究極の戦い。
タイミングもハマってGLEATの一つの頂きとなる試合が実現しました。
文句なしに好勝負。
CLIDET UWF王座戦: 伊藤貴則(ch)vs.フジタJr.ハヤト(7/1/23)
U系のスタイルらしい緊張感がありますね。
ハヤトのフロント・ネック・ロックに対してロープに逃げるのではなく
そのままもつれて場外転落で外すことで自分だけロスト・ポイントになるのを防ぐ等
ただのUの再現ではなく現代的なエンタメ要素も混ぜてブラッシュ・アップされていました。
この王座をどう発展させていくか今後が楽しみですね。
中々良い試合。
DG-REX王座戦:Tホーク(ch)vs.田村ハヤト(8/4/23)
見事にビルドアップされた田村が
パワー+スピードを見せつけます。
他に比類なき一発の迫力はありますが、
常に間を置きながら放ったり、
疲労感と全速力ムーブの乖離があったりと課題があります。
荒っぽい言い方をすれば
序盤と終盤のテンションの違いが分からず
また幾多あるスポットの内決め手になるものとそうでないものとの違いが分からりません。
しかし王者Tホークが止められない
驚異の挑戦者という印象は強く魅力的。
過程に無理があるので、この試合の中ではまとまりきらないものの
いつか実現するリマッチに繋がる手応え、成功の鍵も幾つも見られましたね。
中々良い試合。
EG-REX王座戦:Tホーク(ch)vs.田村ハヤト(12/30/23)
前回は単調さの中に不一致も生まれた中で
今回は上手く流れの中に仕掛けを織り込めていますね。
Tホークがストレートな魅力を維持しつつ
入り込み方を工夫して変則を織り交ぜるので
Tホークがダウンしつつもひっくり返すチャンスを狙う戦いの表現になっています。
よりナチュラルに移入感を高めていけます。
前回色々と成功体験の煌めきがあったとはいえ
それを再構成して綺麗に完成させたのは見事。
ぎりぎり好勝負です。
(執筆日:12/?/23)