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大日本プロレス:Best of 2012の分析


名勝負 なし
好勝負 関本大介、佐々木義人vs.曙、浜亮太(1/2/12)

関本大介、岡林裕二、橋本和樹vs.曙、浜亮太、中之上靖文(2/2/12)

一騎当千準決勝:佐々木義人vs.サミ・キャリハン(3/26/12)

@関本大介、佐々木義人vs.曙、浜亮太(1/2/12)
 曙はぶつかり合いを見せる。
 以前の曙なら求められたそれを行った後、次の指示を待って立ちぼうけていたでしょう。
 しかし成長した曙は違います。
 一つ追撃を重ねようと自発的に動き
 体格の劣るものには真似できない緩急を生み出します。
 ヒールも活き活きと演じていますね。
 そしてヒールといえば浜。
 去年の一戦と同じくBJWという舞台で屈指のパフォーマンスを見せています。
 また和製ベイダーが本当に板についてきましたね。
 ヒップ・アタックを主軸に据え、
 体重の重さを圧力として、強力な武器として集約させて見せている。
 浜と曙の連携も良く後半になってもまったく流れは途切れませんでした。
 対するBJW側も良質。
 関本はぶつかり合いは勿論の事、
 相手が動けなくなっても、動かない中での見せ方が出来る。
 佐々木も堅物なスタイルが良い。
 こういう試合では変に色気を出さずにどれだけ真面目に取り組み続けるかが重要ですから。
 是非今後もこういうカードを組んでほしいなぁ。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:1/22/12)

Aアブドゥーラ小林、シャドウWX、竹田誠志vs.葛西純、沼澤邪鬼、星野勘九郎(1/2/12)
 トルネードではなく通常タッグ・ルールで行われています。
 蛍光灯を効果的な攻撃として位置づけ、
 孤立シーンと組み合わせるのは面白いですね。
 全体的に動きが鈍いものの許容範囲内ではあります。
 お客さんを巻き込んだり、定番ムーブを見せる事で
 良い雰囲気で試合を高めていきます。
 他に比べ個性が劣るゆえの苦肉の策とはいえ
 星野がはやたら言葉に頼っているのは少々引っかかりましたが。
 後半はそれまでの土台にのるには長ったらしい内容。
 これなら序盤に大乱闘を加え、三段構えにした方が安定しますね。
 しかしそれぞれの攻防は安定しているのでクオリティが下がるという事はありませんでした。
 年初めのメインとしてはまずまずか。
 平均的な良試合。
 (執筆日:1/22/12)

B一騎当千準決勝:佐々木義人vs.サミ・キャリハン(3/26/12)
 真っ向からの打ち合いでスタート。
 佐々木はテンションをとぎらせないで
 そんなに間を置かない試合運びを見せます。
 エプロン、飛び技を要所に配置、
 キャリハンが表現的に受身を取って進行していきます。
 最近ちょっと守勢に回りすぎな気もしますけどね。
 耐えてからの流れで爆発という手もあるはずなのに
 常に打ち合いに戻すことが多いのが
 このスタイルの欠点の一つとも言えます。
 トペを挟んで佐々木が腕を痛め、均衡に戻っていきました。
 試合の焦点になりそうな技を潤沢に使い盛り上げ。
 佐々木が硬く、ダメージ表現に乏しいのが残念ですが
 準決勝として佐々木が上がり、サミが切り捨てられる中で
 クライマックスの余韻はこの手のぶつかり合いにない色合いがあった。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:4/15/12)

C一騎当千決勝:佐々木義人vs.関本大介(3/26/12)
 序盤から飛ばしトペでスタート。
 関本が佐々木の首に狙いをつけ効率的な攻め。
 そのえぐさに一歩も引かない形で佐々木も魅せてくる。
 スピアー、アルゼンチンと持ち技を重ねてステップを登って行く。
 関本の試合運びはいつも通り教科書通りでしかないがテンポを落とさないので良し。
 しかし中盤からの高め方が雑です。
 よく言えば原初的なエネルギーを感じるんですけどね。
 終盤は佐々木が泣きそうな顔でドラマを加えるも
 試合時間はそこまででもないし、
 決勝だろうとやれることに特別な引き出しはない。
 それが単純なぶつかり合いの欠点です。
 最後はこれでフィニッシュするんだ・・・という印象を持ってしまった。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:4/15/12)

D佐々木義人、岡林裕二vs.関本大介、ビッグ・ヴァン・ウォルター(4/28/12)
 ロープ・ワークを適切に使いながら大型レスラーのぶつかり合いを見せます。
 岡林は良い切り方をしますね。
 ウォルターも岡林と似た試合運びです。
 佐々木はレスリングの返しや受けなど細かい表現で貢献。
 関本はそれに比べつまらない試合運びだが、
 存在感はやはり群を抜いているし、タッグの流れにはのっている。
 岡林がウォルターにアルゼンチン・バック・ブリーカーを決めるなど
 驚異的なスポットを挟んで盛り上げていきながら
 大味にならずにしっかりと攻防を編んでいきました。
 ただウォルターは上手くなってきている分、
 丁寧につきあいすぎで、もう少しガイジンらしさがあっても良い。
 一応丁寧すぎるかな、と修正も利かしていましたけど。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:5/6/12)

Eストロング・ヘビー級王座戦:佐々木義人(ch)vs.岡林裕二(6/21/12)
 王座戦を意識しているのか、真っ向からのぶつかり合いではなく
 レスリングでまずは舞台を整えますが、
 脚を蹴ったり、ロープを振るのをヘッド・ロックで防いだりと
 色々散りばめた割には特に何でもなく、時間つぶしに過ぎませんでした。
 その後、得意のショルダー・タックルの耐えあいで盛り上げます。
 激しい打撃で試合の重みを高めると佐々木がエプロンでハリケーン・ボムを決め腰攻め。
 岡林も腰攻めで反撃。
 一つ一つの攻め、反撃がどれも一定以上のインパクトがあるものの
 同じ戦略を取る中でさき程のエプロン技によって出来た差異がなくなっているのは残念。
 終盤もクオリティは高いが今一歩。
 最後は佐々木がヘッド・バッド連打で自分も含め流血というところから一気に締めました。
 16分とそれ程長くないので序盤からウォール・トゥ・ウォール・アクションで飛ばしつつ
 場外を挟んだりしながら構築するという手をとっても良かったし、
 前哨戦が前振りになっていることを考えるとヘッド・バッド連打による流血はクライマックスの始まりとして持ってくるべきでした。
 予想を超えるかというところで終わってしまいました。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:7/16/12)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@関本大介、佐々木義人vs.曙、浜亮太(1/2/12)
Aアブドゥーラ小林、シャドウWX、竹田誠志vs.葛西純、沼澤邪鬼、星野勘九郎(1/2/12)
B関本大介、岡林裕二、橋本和樹vs.曙、浜亮太、中之上靖文(2/2/12)
B準決勝:佐々木義人vs.サミ・キャリハン(3/26/12)
C一騎当千決勝:佐々木義人(優勝!)vs.関本大介(3/26/12)
D佐々木義人、岡林裕二vs.関本大介、ビッグ・ヴァン・ウォルター(4/28/12)
Eストロング・ヘビー級王座戦:佐々木義人(ch)vs.岡林裕二(6/21/12)