Noah:Best of Noah 2022 part.1の分析
名勝負 | ナショナル王座戦:拳王(ch)vs.清宮海斗(1/1/22) |
好勝負 | タッグ王座戦:武藤敬司、丸藤正道(ch)vs.望月成晃、田中将斗(1/1/22) GHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.潮崎豪(1/1/22) GHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.マサ北宮(1/16/22) 潮崎4番勝負:潮崎豪vs.杉浦貴(1/27/22) |
@タッグ王座戦:武藤敬司、丸藤正道(ch)vs.望月成晃、田中将斗(1/1/22)
望月が武藤の足に蹴りを叩きこめば、武藤もドラスクでお返し。
丸藤が華麗な連撃を見せたと思えば田中がエプロンからスライディングD。
それぞれトップを取ったことある4人が我を出しつつも
上手く融合されていて心地よい時間でしたね。
展開で仕切らず満遍なく4人が関わりつつも中途半端になっていなかった。
心配要素の武藤もネックにはならず
姿勢での見せ方作りで魅了していました。
平均年齢高めのタッグでしたが、こんな化学反応が見られるとは思わなかった。
ぎりぎり好勝負。
Aナショナル王座戦:拳王(ch)vs.清宮海斗(1/1/22)
拳王の鋭い動きに対し、清宮は飛翔感を意識した動き。
飛翔感を出すと形骸化するリスクもありますが、
密に攻防に寄せていてヘッジしています。
重ねるべきこと、間を置くべきこと、
大きな視野で判断分けできていて素晴らしい。
拳王の腹攻めはロジカルでありながら
清宮の感情を引き出そうとする狙いも良い。
清宮も変に曲解せずストレートに押し出しました。
ここで気持ちを出しながら適切にグラウンド混ぜたのが素晴らしいですね。
王者から退いてから若さに焦点が当たりがちでしたが、
その中でもう一度王者になれる試合運びに成長しています。
拳王の蹴りに対しても場面によっては過度に痛がらなくても良いと分かっています。
共通認識の基でギアを上げて
エプロン、花道の攻防を重ねて盛り上げ。
最後の鮮烈なフィニッシュ・シーンまで見事に持って行きました。
ぎりぎり名勝負。
BGHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.潮崎豪(1/1/22)
潮崎が蹴りに対してチョップ打ち返すと
比較的あっさりと最初の主導権を握ります。
それを渡してもちゃんと取り返せるのが今の中嶋。
ただとにかく張り合うなんてことをせずとも
打撃一発スケール・アップさせて細かく一進一退を生み出します。
一つ一つのステップが試合を骨太にしていますね。
中嶋も潮崎もそれぞれ別のスタンスから
自分の打撃の価値をしっかり見極め試合に落とし込んでいます。
花道の攻防からギアを上げて打撃の耐え合い。
20分経過。
切り替えで有機的繋がりが薄れて多段積み重ねになり、
受けの表現も希薄になっており、最後のノーザンライト・ボムといい
少し内輪の意味づけ、つまるところ過去に依る注釈であって
現在の、今の、30分の世界観の上でのセンテンス面で
セミよりも物足りなさを感じましたが、
初日からNoahここにあり、という激闘を見せました。
文句なしに好勝負。
CGHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.マサ北宮(1/16/22)
因縁の対決。
マサが腕へのダメージをコツコツ積み重ねます。
中嶋は焦らず守勢に転じながらじっくりと。
過去手合わせして成功パターンを踏まえているので安定していますね。
腕だけでなく腰の痛みも表現して盛り上げます。
お互い良い表情を見せながら攻め合って、
齟齬なく綺麗に上がっていきます。
良い関係性を気付けていることを再実感しますね。
攻防が最後までしっかり繋がったライバルならではの内容。
ぎりぎり好勝負。
D潮崎4番勝負:潮崎豪vs.杉浦貴(1/27/22)
杉浦の削るような攻めに対し、
潮崎はいつもよりタイミング、焦点をずらしてフックをかけます。
杉浦がエプロンの潮崎にショルダー・ブロックを決めて落としてネック・ブリーカー。
ここから杉浦主導で少し停滞しますが、
溜まったものを発散させるだけのハードな打撃戦が待っています。
KO級なので劇的に表現していますが、
その前後の処理の仕方は勿体なく、
もっと方向性、エネルギーを集約できたのでは、という印象が残ります。
とはいえトップ・ファイターとして求められるに足る素晴らしい試合です。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:2/?/22)
注目試合の詳細
なし試合結果
@タッグ王座戦:武藤敬司、丸藤正道(ch)vs.望月成晃、田中将斗(1/1/22)Aナショナル王座戦:拳王(ch)vs.清宮海斗(1/1/22)
BGHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.潮崎豪(1/1/22)
CGHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.マサ北宮(1/16/22)
D潮崎4番勝負:潮崎豪vs.杉浦貴(1/27/22)