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Noah:Best of Noah 2014の分析


名勝負 GHC王座戦:丸藤正道(ch)vs.中嶋勝彦(7/21/14)
好勝負 GL決勝:杉浦貴vs.関本大介(11/8/14)

@Jrヘビー級王座戦:石森太二(ch)vs.原田大輔(3/8/14)
 身体能力全開で動く石森の動きは1つ1つ凄いものがあります。
 しかし相手とミックスするとなればズレが生じている。
 それを調整するよりも自分の身体能力を出すことに優先順位を置いているのはどうか。
 主導権を握った後も場外DDT、エルボーの打ち合いは
 タイミングに関して疑問があるものでしたね。
 エプロンでのDVDから原田が反撃ですが、
 攻守のこのバランス感、スピード感の中で、
 エプロンでのDVDというスポットを選ぶセンスは理解に苦しみます。
 終盤、こう動くからこう切り返して、と
 パズルのように作って豊かな攻防を生み出していますが、
 パズルの組み合わせ方がいまいちですね。
 動き自体は試合を通して本当に凄かったけれど、な内容。
 平均的な良試合。

A杉浦貴、田中将斗vs.KENTA、高山善廣(4/12/14)
 高山は張り手合戦が精いっぱいで、
 それ以外の攻防はどちらも割を食う形にしかならない。
 ということでKENTA絡みの激しい打撃戦が見所。
 しかし、バランスは意識している様子ですが、
 打撃中心の中で技の攻防の重みが良く分からないことになっていて、
 スポットも粗雑にばらまかれているだけ。
 特別良い試合にはなりませんでした。
 まあまあ良い試合。
 (執筆日:7/?/13)

BGHCヘビー級王座戦:永田裕志(ch)vs.丸藤正道(7/5/14)
 出だしの丸藤のチョップが上手く機能していましたね。
 王座奪還をもくろむ丸藤の感情が表出されたし、
 永田のヘビー級のタフさも出せました。
 花道も能動的に使って意気込みを見せます。
 永田が柵、鉄柱を使って反撃。
 攻め方はしっかりしているが、
 それまでのドラマ性が弱まっていますね。
 気負う丸藤に対し、永田は飄々としている、
 という見せ方であるので難しい塩梅ですけれども。
 永田が仁王立ちしてみたり、
 外敵王者として適切なアピールで舞台を整える中、
 丸藤はジャーマンを着地して切り替えしたり、
 バック・ドロップの体勢を入れ替えたりと
 方向性は間違ってないものの後一歩、
 その反撃には物足りなさが残りました。
 中々良い試合。
 (執筆日:7/?/14)

CGHC王座戦:丸藤正道(ch)vs.中嶋勝彦(7/21/14)
 丸藤の鞭打つように放つチョップで
 いきなり中島が胸から出血。
 気合のこもったハード・ヒットから入って
 スピードの演武でも沸かせます。
 それを両者構えで終わらせず、
 最後を中島の低空ドロップ・キックに帰結させたのも良い。
 中嶋の脚攻め。
 ゆったりとしたペースながら花道に戦場を移したりと変化を持たせているし、
 ポイントのスポットには十分な視線が集まるよう配置している。
 無為の執着感で試合を高めていくと
 ハード・ヒットだけに頼ることなく、
 技だけに偏ることなく、
 演武性を排除することなく、
 真摯に戦いの濃度を増していきました。
 このバランス感は驚嘆すべきレベルで、
 勿論Noahの最高峰として体を張っていて、
 途中でドクター・ストップになるのではと思うほどだけれども
 決してそれを過激に押し出したものではありません。
 丸藤がセンスを感じさせる打撃の連打でリズムを生み出しつつ
 クライマックスを走り切りました。
 それは確かにNoah流なのに型にはまっていないし、
 無暗に型破りしているものでもない。
 試合全体を通して様式との絶妙の距離感に酔いしれる。
 ぎりぎり名勝負。

Dタッグ王座戦:杉浦貴、田中将斗(ch)vs.TMDK(10/12/14)
 セコンド入り混じって火花を散らします。
 互角扱いになっていますが、
 個では杉浦とか一つ頭抜ける設定でも良いのでないか。
 杉浦孤立の中TMDKが連携技を交えながら試合を進めますが、
 リアリティを薄めていて
 より緊張感を持ったものの方がフィットした印象。
 感情的な攻防が見られる一方で、
 ゆったりとした時間の流し方で緩さが目に付くんですよね。
 タッグならではの流れの作り方がなかったのもどうかと。
 終盤にかけての攻防はインパクトがあり良かったと思いますが。
 平均的な良試合。

EGHCヘビー級王座戦:丸藤正道(ch)vs.関本大介(10/12/14)
 チョップの打ち合いとか
 体格差に不釣り合いなことをベースにして
 丸藤の変則性を出した序盤は地味なようでいておっ、と思わせる内容。
 ただ1回場外で仕切ってからの執拗なヘッド・ロックは微妙か。
 丸藤がエプロンでショルダー・スルーを場外マットで受ける
 ハード・スポットから中盤戦に突入。
 お互いの立ち位置が明確な試合運びの作り方で安定しています。
 終盤、丸藤の技選択が披露的になっていて
 戦い上の理由性が少し弱いのが残念ですね。
 フィニッシュもやや懐疑的です。
 好勝負に少し届かず。

FJr.ヘビー級王座戦:原田大輔(ch)vs.ザック・セイバーJr.(11/4/14)
 なめらかのセイバーのレスリング移行。
 一つ一つ振り返るようにその型に転じて行きます。
 それで観客を引き込みつつも
 王座戦として原田のプライドを潰さない形で終えているのは配慮がある。
 一方でセイバーのアーム・バーの怖さを見せ、
 緊張感も持たせているのが良いですね。
 中盤。
 原田のターンになりますが、どうも試合運びが淡泊ですね。
 インパクト大のスポットを使った展開、良質な攻防もありますが、
 バックグラウンドの違う両者の化学反応という点で物足りない。
 最後は原田がセイバーのレスリング技術を織り込んだ上で、
 自分の形にして綺麗にまとめてフィニッシュ。
 好勝負に少し届かず。

GGL決勝:杉浦貴vs.関本大介(11/8/14)
 スピアーをヘッド・ロックで押さえつけたりと
 怪力同士のぶつかり合いの中で
  単純性に一振りのスパイスを加えています。
 また杉浦のエルボーの打ち込みは容赦なく迫力十分。
 ただ中盤はハード性にばかり目が向いているせいもあって
 攻守のバランスが余り良くないですね。
 杉浦の腹攻めを経て後半戦。
 良くも悪くもNoahらしさ爆発です。
 身体的なハードさは業界最高峰で
 ほんとに体を壊すのではないか、と思わされるファイト。
 しかし、クライマックスの中で、
 杉浦が自分の土俵に強制的に引きずり込んで
 その上で壊しに行く表現ができていたので、
 最終的に感嘆する気持ちが十分に上回っている。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:12/?/14)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@Jrヘビー級王座戦:石森太二(ch)vs.原田大輔(新チャンピオン!)((3/8/14)
A杉浦貴、田中将斗vs.KENTA、高山善廣(4/12/14)
BGHCヘビー級王座戦:永田裕志(ch)vs.丸藤正道(新チャンピオン!)(7/5/14)
CGHC王座戦:丸藤正道(ch)vs.中嶋勝彦(7/21/14)
Dタッグ王座戦:杉浦貴、田中将斗(ch)vs.TMDK(10/12/14)
EGHCヘビー級王座戦:丸藤正道(ch)vs.関本大介(10/12/14)
FJr.ヘビー級王座戦:原田大輔(ch)vs.ザック・セイバーJr.(新チャンピオン!)(11/4/14)
GGL決勝:杉浦貴(優勝!)vs.関本大介(11/8/14)