TOP日本のプロレスNoah 2010年代の大会 →Best of Noah 2011 part.1

Noah:Best of Noah 2011 part.1の分析


名勝負 ジュニア・ヘビー級王座戦:鈴木鼓太郎(ch)vs.エディ・エドワーズ(1/29/11)
好勝負 Jr.タッグ王座戦:丸藤正道、青木篤志(ch)vs.小峠篤司、原田大介(1/15/11)

Jr.ヘビー級王座戦:鈴木鼓太郎(ch)vs.中嶋勝彦(3/5/11)

Jr.ヘビー級王座戦:鈴木鼓太郎(ch)vs.石森太二(3/21/11)

@Jr.タッグ王座戦:丸藤正道、青木篤志(ch)vs.小峠篤司、原田大介(1/15/11)
 大阪プロが身軽な動きを披露。
 ディティールの弱さは目立つものの止まらなければ問題ありません。
 気持ちののった打撃と連携技で自分の魅力を伝えました。
 その上でユニークなタッグ・スポットから
 小峠が場外へのパワー・ボム食らい孤立する展開へ。
 青木がもたらす変化、ヒート・アップは素晴らしいエッセンスになっていましたね。
 孤立が終わった後も青木は抜群の働きを見せていましたね。
 終盤はいつもよりタッグという事を意識し、
 豊富な連携技で張り合っていきます。
 物量に走る分ここは連携技でなくても、と思えてしまう場面もありましたが
 大阪プロを迎えるにあたってベストの選択肢だった事は間違いない。
 ぎりぎり好勝負。
 
AKENTA vs.高山善廣(1/15/11)
 ゴングが鳴るなりKENTAが飛ばし高山の顔面に打撃をぶちかまします。
 高山を完全にサンドバック状態にしていますね。
 高山も強烈な強さが伴った打撃で反撃。
 攻防のアイディアはなく正面からの潰し合い。
 流血した高山を場外でダウンさせるとダイビング・ダブル・ストンプまで放ちます。
 少々高山が受け過ぎでKENTAの攻めがいをなくしているのが問題。
 あの状態でグー・パンチの打ち合いに突入しフィニッシュしたのは 凄かったものの
 まったくもってナンセンスでKENTAが自らミスして負けたような印象を抱かせます。
 ヘビー級に挑戦する事が、自分がJrである事を忘れる事につなげる必要はない。
 ハード・ヒットに特化した驚異的な試合。
 好勝負に少し届かず。

Bジュニア・ヘビー級王座戦:鈴木鼓太郎(ch)vs.エディ・エドワーズ(1/29/11)
 ハードなエルボーで気迫を見せながら
 アーム・ドラッグを豊かに織り交ぜて創造性を見せている。
 トペを防いだ際に場外に投げ、5分過ぎでエプロン技を出す等、
 序盤という早い段階で過激なスポットを取り入れていますが
 エプロン、場外を使うタイミング等は適切で
 過激なスポットからベースに落ち着かせる技術が前提としてあります。
 出来るからといって必ずしもそれをする事が良いとは限らない訳ですが
 序盤から最大限の密度を狙うというのも理には適っている。
 序盤からハードな技を使うのは構築上難しく、ほぼ失敗するので、
 すべき事ではないと規制して主流から締め出している、というだけです。
 決して悪い事ではありません。

 後のデイビー戦の礎となるような創造的な攻防が開発されています。
 つまりそれはデイビー戦に比べると
 単体で見ても、2人の関係性から見ても原石である部分はありますが、
 それは要素の一角に過ぎず細かい一進一退や両者ダウンによるコントロールが光ります。

 終盤はエディの加速度の調整が見事。
 技直後の丸め込みやカバーを返された直後のサブミッションなどを見せています。
 またチョップとエルボーの打ち合いが試合を通じて 
 変化をつけながら要所に配置している点も良いですね。
 そのチョップに対し、鈴木が表現的な耐えで持って盛り上げると
 多彩な技の使い分けや、サブミッションによる+1、
 単なる一進一退ではない追い込む展開の追加など、
 思いつく限りの攻防を詰め込んだクライマックスで締めました。

 試合に関しては予想を遥かに超えた満足いく内容。
 問題はこれによってNoahがエドワーズの価値を再認識するのか、
 Noahのファンがその凄さを理解し、それだけの反応を起こしているのか。
 しかし他の名勝負と比べドラマ性が絶対的に足りないという事実を考慮するとこの試合は忘れ去られてしまうのでしょう。
 その弱点は試合を組んだ時から分かっていたはずで
 メインに抜擢する以上のフロントの努力が必要だったのです。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:8/?/11)

CJr.ヘビー級王座戦:鈴木鼓太郎(ch)vs.中嶋勝彦(3/5/11)
 中嶋の腰の落とし方が健介っぽくて
 若さ溢れる才気はどこへ行ったのか。
 髪型含め野暮ったくなりましたね。
 それはともかくとして試合です。
 序盤は蹴りとエルボー、それぞれの武器を
 一発一発重く設定付ける攻防を見せます。
 中嶋が一気呵成に攻めるのはJrとしてはやりすぎですが、
 ハードな蹴りだけではなく柵を効果的に使った、えぐい追い込みを見ていると
 そういうヘビー級(特に健介)のイメージを意図的に作り出そうとしているのでしょうね。
 ここまでの攻めをされると流石に鈴木の想像力は鳴りを潜めていますが、
 その苦しみにフィットした流れで反撃を開始し終盤へ。
 丸め込みの応酬は見事でしたし、
 Noahらしい多段階クライマックスも実現できていました。
 只何の違和感も無く、死にそうな戦いを繰り広げているのは
 悪い意味でもNoahらしさを感じる部分ではあるけれど・・・。
 文句なしに好勝負。

DJr.ヘビー級王座戦:鈴木鼓太郎(ch)vs.石森太二(3/21/11)
 落ち着いた試合運びの中で
 リングを広くJr.らしい立体感のあるスポット回し。
 
 似たスポットの打ち合いをポイントで混ぜ
 分かりやすさと華やかさを持って均衡した攻防。

 とはいえ表面的にならず
 えげつなさや闘志もちゃんと伝わってくるのが良いですね。

 両者の引き出しを出し尽くした激闘でした。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/?/25)