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Noah:Best of Noah 2009 part.2の分析


名勝負
好勝負 潮崎豪vs.KENTA(7/5/09)

Jr.ヘビー級リーグ:中嶋勝彦vs.鈴木鼓太郎(10/15/09)

Jr.ヘビー級王座決定リーグ戦決勝:金丸義信vs.獣神サンダー・ライガー(10/31/09)

丸藤復帰戦:丸藤正道vs.青木篤志(12/6/09)

GHC王座戦:潮崎豪(ch)vs.杉浦貴(12/6/09)

@潮崎豪vs.KENTA(7/5/09)
 綱引きで同じ綱を引いた者が戦うという企画で
 KENTAは2度目の王者対決に挑みます。

 KENTAのビッグ・ブーツと潮崎のチョップ。
 タイミング合わない場面もありましたが、
 とにかくハードで見応えのある打ち合いです。

 潮崎はサンドバックとして受け続ける中でも
 膝を突いたり立ち上がったりニュアンス付が見事。
 
 トルネードDDTを防いで場外に放り投げる等
 ここぞのヘビー級としての力強いスポットも印象的でした。

 KENTAはvs.秋山よりも上手く腕攻めを織り込めています。
 意地を張る一辺倒でなく
 終盤に丸め込みを混ぜたのも良かったですね。

 文句なしに好勝負。   
 (執筆日:3/?/21)

AGHC王座戦:潮崎豪(ch)vs.斎藤彰俊(9/27/09)
 自分が分からないから王座を取りたいのか、
 それとも王者の潮崎に何かを伝えたいのか、はっきりしない。
 それが不適切な受け、序盤でのバック・ドロップ狙い、1シーンだけやたら腕に執着、という結果に出てくる。
 斎藤はリアルで、重い気持ちを持っているはずなのに
 これっぽちもそれを表現できない。
 つらいなぁ。
 一方の潮崎も斎藤の下手な構築の割を食らっていて
 試合を作れる形に持っていけません。
 そもそも動き自体も気だるかったですね。
 単調な技の連打の後、終盤へ。
 潮崎の動きは良く、耐え合いで盛り上げたけど
 あれだけ強烈に仕立て上げたバック・ドロップを気合でカウント1返しをするなんて面白いジョークです。
 三沢の死という背景が無ければひどい試合と言っている所です。
 悪くない試合。
 (執筆日:12/27/09)

BJr.ヘビー級リーグ:中嶋勝彦vs.鈴木鼓太郎(10/15/09)
 鏡合わせを構築論の主軸にして展開。

 鈴木の上手さが光りますね。
 脚攻めも鉄柱に誤爆させる等
 絵になるシーンを挟んで多段階で進めていきます。

 続いて中嶋も腕攻め。
 こちらも構築論、ハード・ヒット
 両方押さえたバランス良い攻めで見応えがあります。

 自然と試合時間も経過し、残り10分。

 両者の方法論がぶれず
 ファイティング・スピリットで更に加速していきます。
 
 時間との勝負という見せ方も生まれる中で
 鈴木のテンポ感のコントロールは見事でしたね。

 文句なしに好勝負。

CJr.ヘビー級タッグ・リーグ優勝決定戦:青木篤志、飯伏幸太vs.金丸義信、鈴木鼓太郎(7/25/09)
 青木側が先に仕掛け、
 いきなりコーナー上の大技を決めます。
 しかし青木が花道でブレーン・バスターを食らいダウン。
 飯伏を孤立させ攻め立てていきます。
 印象的なスポット、それに繋がる安定したベースと高いレベルの内容ですが
 2戦目で疲れているのでしょうか、サプライズ、激しさに欠けます。
 厳しいカウンター合戦から飯伏が脱出すると、
 その勢いに他の選手も乗っかってそれまで以上にハイ・レベルな攻防。
 青木の腕狙いや飯伏の蹴り援護も意外に形になっていましたね。
 好勝負に少し届かず。

DJr.ヘビー級王座決定リーグ戦決勝:金丸義信vs.獣神サンダー・ライガー(10/31/09)
 序盤のレスリングにおいてライガーはここぞで
 俊敏性を発揮して相手を封じている印象を作り出します。
 その印象を利用して中盤への流れにつなげる。
 軽量級の流れの攻防から
 ここぞのタイミングで持ってきた金丸の技を
 ライガーが外して自爆させるのも見事。
 Jrの第一人者であるライガーの強さが圧倒的スケールで描かれます。
 更に脚攻めを加え、金丸は絶体絶命。
 金丸は脚の痛みを表現しつつも
 技の華麗さは失わせず両立させている。
 ライガーが余り受けれないコンディションなのか
 後半にかけての展開がまどろっこしかったものの
 それを補って余りあるライガーのにくたらしさです。
 掌底も使い分けており最後まで惹きつけられました。
 文句なしに好勝負。

E丸藤復帰戦:丸藤正道vs.青木篤志(12/6/09)
 それぞれ相手に合わせて飛びは浅め。
 ただそれは試運転だったというだけのようで
 丸藤は負傷して衰えたとは感じない動き。
 青木はここぞで腕攻めを織り交ぜる濃淡が素晴らしく、
 丸藤はロープを飛び越えて場外の相手へのドロップ・キックといった
 独自技を要所に配置して着実且つ大きくステップ・アップ。
 また粘着的な切り返し合いも見事でした。
 王座もかかっていませんし舞台が内容に追いついていない印象もありましたが
 両者の魅力が爆発した素晴らしい試合でした。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:1/?/12)

FGHC王座戦:潮崎豪(ch)vs.杉浦貴(12/6/09)
 杉浦は対抗戦を経験したのが良かったのか、
 高山的な強さのイメージを持ったスタイルの確立をなしとげましたね。
 攻撃前にコーナーで待つシーンなど、
 構築的に小さな虫食いのような穴が出来ていますが
 それも無骨で許される程高いレベルにあります。
 潮崎もチョップを理解して使っています。
 アメリカ修行で学んだ構築論を忘れず
 Noah的な色づけの中に落とし込んでいます。
 それはもはや小橋とは違うスタイルです。
 終盤も素晴らしかったですね。
 Noahのいつもの互角の全力対決ではなく
 杉浦の強さが上回り飲み込むエンドが美しいです。
 ただ潮崎は三沢の死後最初の王者なのに
 わずか防衛2度目でこういう形で敗れるのは少しかわいそうな気がしますね。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:12/29/09)

注目試合の詳細

GHC王座戦:潮崎豪(ch)vs.杉浦貴(12/6/09)
  杉浦がロープに押し込み張り手。
  潮崎がチョップ。
  フォア・アームズの打ち合い。
  潮崎が額をつきあわせる。
  杉浦がロープに走りビッグ・ブーツ。
  耐えた潮崎がロープに走りエルボー。
  耐えた杉浦がロープに走る。
  カウンターのチョップを物ともせずロープに走るとビッグ・ブーツで倒す。
  潮崎がすぐ起きあがりチョップを連打し倒す。
  仕切り直し。
  杉浦がバックを取る。
  潮崎がリスト・ロック。
  杉浦がハンマー・ロック。
  潮崎がドロップ・トー・ホールドから腕を取ろうとする。
  杉浦がハンマー・ロック。
  潮崎が起きあがりバック・エルボー。
  脚を取って倒しエルボー・ドロップ。
  レッグ・ロック。
  杉浦が食らった状態でエルボー。
  潮崎がすぐ打ち返す。
  離すと杉浦の脚を引っ張る。
  杉浦の脚を取ろうとする。
  杉浦がエルボー。
  潮崎がエルボー。
  杉浦がエルボー。
  潮崎はチョップを打つとロープに走る。
  杉浦がカウンターでキッチン・シンク。
  場外に落とす。
  柵に振ってぶつけビッグ・ブーツ。
  柵に振ろうとする。
  潮崎は振り返してぶつけるとチョップ。
  起こそうとする。
  杉浦がエルボー。
  潮崎がチョップ。
  杉浦がエルボー。
  潮崎はチョップを打って黙らせると脚を取って倒す。
  スリング・ショットで鉄柱にぶつける。
  エプロンに寝かせると後頭部にチョップ。
  頭部にランニング・ニー・ストライク。
  リングに入りカバー。カウント2。
  フェイス・ロック。
  杉浦が手を掴んで引き離そうとする。
  潮崎はニー・ドロップからフェイス・ロックを決め直す。
  杉浦がジョー・ブリーカーに切り返す。
  潮崎がまだ起きあがってない杉浦の背中にチョップ。
  スーパー・キックでカバー。カウント2。
  花道に出す。
  チョップ。
  杉浦がエルボー。
  潮崎がチョップ。
  杉浦がエルボー。
  潮崎は張り手を入れるとフィッシャーマンズ・スープレックス。
  リングに戻る。
  エプロンの杉浦めがけ突進。
  カウンターでエルボーを打ってきた杉浦にチョップ。
  杉浦がエルボー。
  潮崎がチョップ。
  スプリングボードを狙う。
  杉浦はロープを蹴って体勢を崩させるとロープで横にしてのネック・ブリーカー。
  ストンピング。
  背中を蹴り。
  潮崎の喉に足を押し当てる。
  リングに戻しカバー。カウント2。
  フェイス・ロック。
  潮崎は起きあがるとエルボーを打ち込んでいく。
  杉浦がスリーパーを決め倒す。
  カバーするもカウント2。
  潮崎を起こすとブレーン・バスターを狙う。
  潮崎は体を落として防ぐと逆に持ち上げようとする。
  杉浦は防ぐとフェイス・バスター。
  コーナーの潮崎に突進。
  潮崎はカウンターでスタンガンを決めるとロープに走る。
  フライングの技へ。
  杉浦がカウンターで蹴り。
  ストンピング。
  背中に蹴りを入れていく。
  潮崎が耐えて起きあがる。
  杉浦が潮崎の胸に蹴り。
  もう1発狙う。
  潮崎は受け止めるとキャプチャード。
  耐えて起きあがってきた杉浦にスーパー・キック。
  ゆれた杉浦に変形DDT。
  杉浦はたまらず場外に転がり出る。
  10分経過。
  潮崎がトペで迎撃。
  リングに戻すとダイビング・ニー・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  コーナーに振るとチョップ。
  ブレーン・バスターを狙う。
  杉浦が耐える。
  潮崎を持ち上げロープに干す。
  ロープに走りビッグ・ブーツへ。
  潮崎は避けると引っかかった杉浦にラリアット。
  エプロンに杉浦を出すとパワー・ボムを狙う。
  杉浦が耐える。
  潮崎がエルボー。
  杉浦がエルボー。
  潮崎がエルボー。
  杉浦が蹴り。
  蹴りを入れると断崖式のガット・レンチ・スープレックス。
  リングに戻る。
  潮崎は何とか起きあがるとカウント19でリングに戻る。
  杉浦がコーナーで起きあがった潮崎に突進しビッグ・ブーツ。
  もう1発。
  更に狙おうと反対コーナーへ。
  潮崎が後を追いチョップ。
  コーナーに振る。
  杉浦が耐えビッグ・ブーツを狙う。
  潮崎はかわすとチョップ。
  ロープに走る。
  フライングの技へ。
  潮崎がキャッチして担ぐ。
  逃れられるもバックを取り返しジャーマン。
  潮崎が気合いで起きあがりジャーマン。
  気合いで起きあがってきた杉浦にラリアットを狙う。
  杉浦が避けジャーマン。
  気合いで起きあがってきた潮崎にビッグ・ブーツ。
  潮崎が耐えラリアット。
  カバーするもカウント2。
  15分経過。
  両者コーナーで起きあがる。
  突進しラリアット相打ち。
  杉浦が張り手。
  潮崎がローリング袈裟切りチョップ。
  ジャーマン。カウント2。
  膝をついている杉浦にチョップ。
  ローリング袈裟切りチョップ。
  そしてムーンサルト。
  カウントは2。
  ブレーン・バスターを狙う。
  杉浦は耐えると潮崎の脚を取る。
  無理矢理持ち上げコーナーに叩きつける。
  突進。
  カウンターで蹴りを食らうもすぐエルボー。
  潮崎にコーナーへのパワー・ボム。
  コーナーで崩れた潮崎にニー・ストライク。
  カバーするもカウント2。
  ジャーマン。
  ロックを離さずフルネルソン・スープレックス。カウント2。
  オリンピック予選スラムを狙う。
  潮崎は後ろに着地すると近づいてきた杉浦に蹴り。
  コーナーに座る。
  杉浦が殴りつけ捕まえる。
  潮崎はヘッド・バッドをたたき込んで杉浦をひるませると雪崩式ファルコン・アロー。
  カバーにいくがカウント2。
  ロープに走りラリアット。
  カバーするもカウント1。
  袈裟切りチョップ。
  ローリング袈裟切りチョップ。
  ローリング袈裟切りチョップ。
  膝をついた所に連続でたたき込んでいく。
  5連発。
  6発目で倒しカバー。カウント2。
  ショート・レンジ・ラリアット。
  カバーするもカウント2。
  豪フラッシャー。
  カバーするもカウントは2。
  もう1度カバーするもカウント2。
  20分経過。
  杉浦を起こすと腕をロックして持ち上げようとする。
  杉浦がニーをたたき込んで逃れる。
  動いた潮崎にニーをたたき込む。
  オリンピック予選スラム。
  膝をついている状態の潮崎にランニング・ニー。
  もう1発狙う。
  潮崎が受け止めて立ち上がり張り手。
  張り手の打ち合いに。
  潮崎が連打。
  ローリング・ラリアットへ。
  カウンターで杉浦が張り手。
  張り手を連打しニーを突き上げる。
  カバーするもカウントは2。
  アピールすると潮崎を起こそうとする。
  レフェリーは潮崎の様子を見てチェックをいれる。
  杉浦は潮崎を起こしオリンピック予選スラム。
  カバーするもカウント2。
  もう1発狙う。
  潮崎はエルボーを落として逃れるとスーパー・キック。
  スーパー・キック。
  ラリアットへ。
  杉浦はかわすとコーナーへのジャーマン。
  起こそうとする。
  潮崎が弱々しいエルボー。
  杉浦は打ち返すとふらつく潮崎に張り手をたたき込む。
  コーナーにのせると雪崩式オリンピック予選スラム。
  カバーし1,2,3!
  杉浦が新チャンピオンに!

試合結果

@潮崎豪vs.KENTA(7/5/09)
AGHC王座戦:潮崎豪(ch)vs.斎藤彰俊(9/27/09)
BJr.ヘビー級リーグ:中嶋勝彦vs.鈴木鼓太郎(30分時間切れ)(10/15/09)
CJr.ヘビー級タッグ・リーグ優勝決定戦:青木篤志、飯伏幸太vs.金丸義信、鈴木鼓太郎(7/25/09)
DJr.ヘビー級王座決定リーグ戦決勝:金丸義信vs.獣神サンダー・ライガー(10/31/09)
E丸藤復帰戦:丸藤正道vs.青木篤志(12/6/09)
FGHC王座戦:潮崎豪(ch)vs.杉浦貴(新チャンピオン!)(12/6/09)