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新日本プロレス:Complete Inoki V.12 Disc 2の分析


名勝負 なし
好勝負 ファイナル・カウントダウン:ベイダーvs.アントニオ猪木(1/4/96)

約1時間35分です。
@アントニオ猪木、北尾光司vs.長州力、天竜源一郎(5/3/95)
 長州と天龍のタッチ・ワークは意外に良く、
 北尾と2人の間の攻防は相手にも見せ場を与えるという配慮をなくした刺々しい物で見応えがあります。
 しかしながら猪木がそういう世界に入っていける訳もない。
 だから試合を通して、自分の立っている場所の下まで
 北尾を引き摺り下ろし捨て駒という意味づけを与えていきます。
 何て構築でしょうね。感心しません。
 少し悪い試合。

Aファイナル・カウントダウン:ベイダーvs.アントニオ猪木(1/4/96)
 ベイダーの重い打撃が50歳の体にぶつかって
 名優、猪木から虚実入り混じった凄い良い表情を引き出します。
 ジャーマンを食らい両目を閉じ口が半開きになった時には試合続行が不可能じゃないのかと思わされます。
 見得も素晴らしく、ダイビング・ニー・ドロップやパンチは構え含めて震え上がります。
 構築もベイダーがフット・ワークを活かした上手い場の使い方で
 乱戦の中に確かなステージを作っていきます。
 猪木の名場面をプレイバックさせるシーンを散らばめているのもにくいですね。
 終盤、猪木の手数が少ないのは否めないがそれが逆境を際立たせているし
 ムーンサルトまで受けきってもカウント2というのはやりすぎな気もするが、
 これまた雰囲気が仕上がっていますから問題なし。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:9/22/09)

Bフィニッシャー・マッチ:アントニオ猪木vs.ウィリー・ウィリアムス(1/4/97)
 相変わらずウィリーの打撃に対して試合を作れずグダグダな形でコブラ・ツイスト・フィニッシュ。
 何故卍固めじゃないかというともう片足上げた状態でバランス取れないからですね。
 ひどい試合。

Cアントニオ猪木vs.タイガー・キング(4/12/97)
 タイガーの動きに猪木がついていけず攻防はかなり崩れています。
 攻防以外も一致せず相当低いレベルでの構築となっています。
 夢のカードとして実現してはいけなかった内容。
 ひどい試合。

Dアントニオ猪木、タイガー・キングvs.佐々木健介、藤田和之(7/6/97)
 健介は猪木が受けれなくても自分の力だけで強引に技を決めます。
 藤田はMMA系レスラーなので膠着していても不自然に見えません。
 ですから当時の猪木の相手としては適切です。
 しかしタイガーが余計な要素となってしまっている。
 藤田との関係が上手くいかず価値を作れないと、
 当然そこにおんぶしている猪木もアピールできない訳ですからね・・・。
 ほんと猪木入れてまともなタッグになる条件は厳しい。
 悪い試合。
 
・猪木が引退を発表(1/4/98)

E公開スパーリング:アントニオ猪木vs.角田信朗(3/22/98)
 角田が当たらないよう上手く間合いを取って本物の打撃を放っています。
 しかしこれは試合ではなく公開スパーリングに過ぎません。
 ですから意図的に見せ場を作り上げる事はほとんどなく、
 これで十分と唐突に切り上げられます。

F引退試合:アントニオ猪木vs.ドン・フライ(4/4/98)
 グラウンドでサブミッションが決め切れない攻防を見せた時には
 やはり引退試合という事で猪木も力が入っているのだろうと思いましたが、
 打撃を解禁するとそのまま延髄切り、コブラ・ツイストと繋げフィニッシュ。
 MMAのフライをジョバー扱いするというサプライズです。
 そうですか、ベイダー戦みたいに命を削る試合は引退試合だろうともうしたくないという事ですね・・・。
 悪い試合。

総評
 ベイダー戦で終わっておけばよかったのに。ずたぼろPart.2。
(執筆日:6/1/11)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

Aファイナル・カウントダウン:ベイダーvs.アントニオ猪木(1/4/96)
  ゴングが鳴ってもいないのにベイダーが張り手で倒す。
  猪木は場外に出て間を置く。
  猪木が手をはたきながらリングに戻る。
  ベイダーがボディ・スラム。
  コーナーで殴りつけていく。
  レフェリーが引き離す。
  ベイダーがマスクを外す。
  猪木が組むと見せかけ張り手。
  組んできたベイダーに左右で殴りつける。
  ベイダーが殴りつけると猪木が膝をつく。
  ベイダーがボディ・スラムを狙う。
  猪木がヘッド・シザースのサブミッションに捕らえる。
  ベイダーは場外に落とそうとするも自身も転落。
  猪木を柵にぶつける。
  持ち上げるとテーブルの上に叩きつける。
  テーブルを猪木にぶつける。
  リングに戻る。
  猪木が起き上がりエプロンに上がる。
  ベイダーがクローズラインを決める。
  猪木コールが起きる。
  エプロンに上がってきた猪木にクローズラインを狙う。
  猪木は避けるとスリーパー。
  ベイダーが顔を殴りつけて逃れる。
  ベイダーがパンチを入れジャーマンを狙う。
  耐える猪木にジャーマン。
  猪木は両目をつぶって口が開いている状態。
  ベイダーは猪木を起こすとパンチ。
  殴りつける。
  花道に出す。
  Come on、頑張って、と言って顔に張り手、パンチ。
  反応を示した猪木を起こしヘッド・バッド。
  ロープにもたれさせると突進。
  猪木はカウンターでリング内へのショルダー・スルー。
  ダイビング・ニー・ドロップを決める。
  ロー・キックを決めていく。
  延髄切り。
  ベイダーは場外に転がり落ちる。
  猪木はエプロンに出て蹴り飛ばす。
  ベイダーは柵の外に出る。
  猪木は柵を越えると椅子を叩きつける。
  猪木は柵の内に戻ると来いと手振り。
  猪木はリングに戻ろうとする。
  裏でベイダーが椅子を投げるも外れる。
  ベイダーは流血している。
  猪木がリングで待ち構えている。
  戻ろうとロープを跨いだベイダーを殴りつけていく。
  延髄切り。
  腕折に捕らえる。
  ベイダーが何とか回転して外す。
  猪木がアーム・バーを決めるもロープ際でブレイク。
  猪木がマウントで殴りつける。
  ベイダーは猪木の顔に手を押し付けるとハンマー。
  起こしてスリーパーに捕らえる。
  放して起こすとハンマーを叩きつける。
  猪木が崩れる。
  起き上がった猪木を持ち上げマットに叩きつける。
  カバーするもカウント2。
  チョーク・スラムを決める。
  カバーするもカウントは2。
  パワー・ボムを狙う。
  猪木が後ろに着地。
  延髄切りへ。
  ベイダーは避けるとエルボー・ドロップ。
  ドラゴン・スリーパーに捕らえる。
  猪木が蹴り上げて逃れる。
  ベイダーが猪木の顔に掌底。
  猪木を起こすと持ち上げマットに叩きつける。
  そしてベイダー・プレス。カウントは2。
  ならばとムーンサルト。
  しかしカウントは2。
  コーナーに振りスプラッシュ。
  殴りつけコーナーに振る。
  クローズラインへ。
  猪木は避けるとボディ・スラム。
  アーム・バーに捕らえる。
  ベイダーがタップ!
  猪木の勝利!
  ベイダーが握手を求め猪木も応じる。

試合結果

@アントニオ猪木、北尾光司vs.長州力、天竜源一郎(5/3/95)
Aファイナル・カウントダウン:ベイダーvs.アントニオ猪木(1/4/96)
Bフィニッシャー・マッチ:アントニオ猪木vs.ウィリー・ウィリアムス(1/4/97)
Cアントニオ猪木vs.タイガー・キング(4/12/97)
Dアントニオ猪木、タイガー・キングvs.佐々木健介、藤田和之(7/6/97)
E公開スパーリング:アントニオ猪木vs.角田信朗(3/22/98)
F引退試合:アントニオ猪木vs.ドン・フライ(4/4/98)