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新日本プロレス:Complete Inoki V.10 Disc 2の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

約2時間です。

@アントニオ猪木vs.ジェリー・ブラウン(2/2/78)
 ジェリーは時間帯に求められている動きが出来ていますが、技の決まり方が緩すぎ。 
 こんな状況で猪木もジェリーをたいした事ない相手として扱い、
 弓矢固めでフィニッシュするスカッシュ・マッチとなってしまいました。
 悪い試合。

ANWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.クリス・マルコフ(11/1/78)
 クリスは見かけ上パワー・スタイルになりますが
 ヘッド・ロックを織り交ぜ立体的に見せたりと構築では配置を良く考えて試合している。
 中盤のヒール・プレイ、追い込みも良かったですね。
 最後は金具3連発を食らった猪木がリベンジして終える形ながら
 それに一進一退を加えてもいけたと思わせる内容でした。
 まあまあ良い試合。

Bアントニオ猪木vs.テキサス・レッド(12/18/78)
 レッドは組み付いた状態での微細な体の動きの見せ方が良いですね。
 格闘技戦となっているがレスリングの本質を見せる内容です。
 しかし中盤から膠着。
 猪木の技はスポットになりきれないし、
 レッドもヒールをアピールしきれずこれといった見せ場を作れませんでした。
 悪くない試合。

CNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.ボブ・ループ(1/12/79)
 ループはプロレスのレスリングに最適化できていませんが
 そのぎこちなさの裏に何かつかめない実力を感じさせるし、
 相手の呼吸を外すリアルなファイターとしてのテクニックは驚嘆に値します。
 また演技が上手い訳ではないものの、それが福と転じて
 結果的にセコンド介入や逃げキャラが日本的に丁度良い軽さに抑えられていますね。
 猪木も高い技術で渡り合い、
 ループには出来ぬ中盤のモード作りや変化の付け方で素晴らしい働きを見せました。
 最後が反則フィニッシュだったのがちょっと残念です。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

DNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.ジャック・ブリスコ(5/10/79)
 そのドロップ・キックやアーム・ドラッグは本物。
 技術に基づいたスポットを絡ませながら密度で勝負出来ています。
 ただそこに真剣勝負やヒール要素がないのがジャックの欠点でもある。
 ジャックが輝くのはもっと華麗な切り返し合いになる展開ですね。
 そのため飛びぬけた試合にはならなかったが
 無名選手に比べると流石に充実していて終盤の決め方も綺麗でした。
 まあまあ良い試合。

Eアントニオ猪木vs.レロイ・ブラウン(7/6/79)
 3分ない時間で乱入決着。
 その間も仕切りが目立ちストーリーも弱い内容。
 ひどい試合。

FNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.ダスティ・ローデス(11/1/79)
 基本に沿っている以上の物はない構築。
 中盤でそれぞれ場外を挟んで段階付け、
 終盤のダスティのアピールと繋げて盛り上がるも、
 結局その段階においてもニュートラル状態ですからね。
 戦いとしての蓄積がないから重みがありません。
 最後は流血で格好をつけて〆。
 悪くない試合。

総評
 ディスク1に比べると思わぬ掘り出し物のレスラーもいます。
 ボブ・ループ戦はHighspotsの方にも収録されているのでお好みで。
 (執筆日:6/4/11)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アントニオ猪木vs.ジェリー・ブラウン(2/2/78)
ANWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.クリス・マルコフ(11/1/78)
Bアントニオ猪木vs.テキサス・レッド(12/18/78)
CNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.ボブ・ループ(1/12/79)
DNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.ジャック・ブリスコ(5/10/79)
Eアントニオ猪木vs.レロイ・ブラウン(7/6/79)
FNWF王座戦:アントニオ猪木(ch)vs.ダスティ・ローデス(DQ)(11/1/79)