新日本プロレス:History of New Japan vs. UWF Feud II Vol.3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | 前田日明vs.ディック・マードック(9/14/87) |
1枚、約1時間55分です。
@Jrヘビー級王座トーナメント決勝:小林邦昭vs.高田延彦(8/20/87)
高田が不意打ちハイ・キックから始まりやりたい放題。
それに対し小林はサブミッション主体なのだけど
入りのキレがないし、相手に動かさないのでUWF相手にこれでは相当見劣りします。
高田だけが個人で見せ場を持っている状態でしたが、
終盤は高田がクイック、小林が蹴りを打ち出して
ようやくヒートする技のバランスが整いましたね
決勝という舞台を考えるとギアがかかるのが遅すぎた内容です。
まあまあ良い試合。
A安生洋二vs.中野龍雄(8/29/87)
広範の能力は満たしている両者だけど
行動に移る時間が長く技の見せ方がなっていませんね。
強引さとスムーズさがどちらもあるべき所で出ていませんでした。
またUWF時と比べるとカメラ・ワークもいまいちな印象です。
悪くない試合。
B前田日明vs.藤原喜明(8/29/88)
静かな序盤。
藤原が打撃に対してどこまで受けていいか認識できておりいつもより良い雰囲気でしたが・・・。
ちょっとした打撃で前田が崩れる設定にしてどちらも損しているし、
その後は汚いヒートの仕方で終盤は見せ場に欠けダラダラと。
失速しすぎです。
悪くない試合。
Cタッグ王座戦:前田日明、高田延彦(ch)vs.藤原喜明、山崎和夫(9/1/87)
序盤は相変わらず藤原の扱いが難しい。
下がるしかないし、そこから反撃してもスケール・アップ所かダウンに働きかねない訳ですからね。
しかし中盤からは藤原含め素晴らしい攻防を繰り広げましたね。
蹴り方のせいで高田に見劣りする山崎が素晴らしい蹴りを見せていたのも印象的です。
終盤は更に激しさを増す事が出来ているし、中々良い試合。
D前田日明vs.ディック・マードック(9/14/87)
試合開始時にマードックがサンドバックになっていたので
UWFの痛みにプロの仕事が崩れるかと悪い予感がしたのですが予想を裏切ってくれました。
サブミッションを重く見せれるし、打撃も毒針エルボーが鋭く、前田と渡り合っても全然違和感を感じさせない。
また意図的に前田の攻めを受け止めて溜めている他、
独特の間はこれからタイミングをつかませず何をするかの予想もつきません。
スポットでもない只の技にさえ意味深さを錯覚させる巧みの技です。
また終盤もラフ・スタイルで新たに展開させていましたね。
まったりしていて熱狂する性質でない中、最後が制止しようとするレフェリーに暴行を働き反則という弱い物なのが痛いですが予想を遥かに超える内容です。
前田もやや不細工でしたが能動的にペース変化を試みたりと頑張っていましたね。
ぎりぎり好勝負。
E山田恵一、船木優治vs.山崎和夫、安生洋二(3/3/88)
(カットあり)
微妙な荒れ具合で試合が安定しませんね。
山崎、船木が噛み付きを見せていたのも意味不明。
火花は散っているし連携技もあるので素材はあるのだけど。
後半は試合構築が出来たにも関わらず最後まで軸が出来なかった。
悪くない試合。
F山田恵一、船木優治vs.高田延彦、山崎和夫(3/14/88)
プロレスにより近くなっていてUWFの緊張感はないですね。
しかしその分攻防の創出は問題なく行えているし、
連携技や誤爆、ダイブといったタッグの構築は普通に良い物がある。
平均的な良試合。
総評
ラストという事で見たとおりカードが弱いです。
しかし前田vs.マードックがサプライズで素晴らしい試合だったし、他のVolが楽しめたならこのVolもアリです。
(執筆日:8/5/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆
注目試合の詳細
D前田日明vs.ディック・マードック(9/14/87)前田がハイ・キックにいくもかわされる。
組むとロープ際で体勢を入れ替える。
コーナーにつめた前田が張り手から蹴り。
ハイ・キックでダウンさせる。
マードックは場外に転がり出る。
起き上がるとリングに戻る。
前田がコーナーに迫りハイ・キックでダウンさせる。
頭部に連続ストンピング。
レフェリーがダウン・カウントを数える。
前田がエルボーを打ち込む。
蹴り。
エルボーを打ち込む。
蹴りを叩き込んでいく。
マードックは受け止めると足をかけて倒す。
レッグ・ロック。
耳を押さえている。
前田が耳を殴りつけて逃れる。
ハイ・キックで倒す。
エルボー・ドロップからカバー。カウント2。
前田がコーナーに逃げる。
ナックル・ロック。
前田がコーナーに押し込む。
マードックがエルボーを打ち下ろす。
何発もいれ倒す。
延髄切り。
カバー。カウント2。
チン・ロック。
前田がロープに足をかける。
マードックがストンピング。
仕切りなおし。
ナックル・ロック。
前田が蹴り。
蹴りをいれ延髄切りへ。
マードックはかわすとかぶさる。
カウント1で返されるやリスト・ロック。
ハンマー・ロック。
グラウンドに押し込む。
前田は体を起こすと前に投げクロス・フェイス・チキン・ウィングへ。
マードックが耐えロープに逃げる。
組むとマードックがニー。
ブレーン・バスターを狙う。
前田は持ち上げられるも耐えると脇固め。
マードックがロープを掴む。
前田が腕にエルボー・ドロップを狙う。
マードックが場外に転がり出て避ける。
リングに戻る。
前田が腕に蹴り。
蹴りを叩き込んでいく。
ハイ・キック。
ふらついたマードックにエルボーを打ち下ろす。
ブレーン・バスターを狙う。
マードックが耐え脇固め。
前田がロープに脚をかける。
マードックがコーナーに押し込む。
エルボーを打ち下ろす。
蹴りを叩き込む。
前田が腕に蹴りを叩き込む。
打ち合いになるも前田が押していく。
マードックは受け止めると倒して4の字。
前田が転がりロープに逃げる。
マードックが放さず両者場外に落下。
前田が迫るもマードックはリングに戻ろうじゃないかと提案。
ロープを下げて入れ、と言う。
前田もロープを下げて入れ、というも根負けして先に戻る。
マードックもリングに戻る。
ナックル・ロック。
マードックがアーム・ロック。
前田がリスト・ロック。
捻って倒す。
アーム・バー。
マードックが反転させる。
すり抜けるとバック・ドロップ。
前田が先に起き上がり蹴りを叩き込む。
ハイ・キック。
ロープに走りハイ・ニー。
ロープに走りクロス・ボディ。カウント2。
サンセット・フリップ。カウント2。
マードックがロープに走りクローズライン。
エルボー・ドロップを決めカバー。カウント2。
エルボーを打ち込む。
もう1発。
見えないように拳を打ち込む。
エプロンに寝かせると場外からエルボーを打ち下ろす。
もう1発。
場外に出すとハンマー・ロックを決め鉄柱にぶつけようとする。
前田が押して鉄柱にぶつける。
リングに戻る。
エプロンに上がったマードックにハイ・キック。
マードックが崩れ落ちダウン。
マードックが何とか起き上がりエプロンに上がる。
前田が再びハイ・キック。
マードックが崩れ落ちダウン。
マードックがカウント16でリングに戻る。
前田がアブナミドル・ストレッチ。
マードックがヒップ・トスに返そうとするも耐えられる。
諦めて近くのレフェリーを前田にぶつけ逃れる。
前田が先に起き上がりニー・ドロップ。
ロープに振りニール・キック。
ふらつきコーナーにもたれたマードックに近づく。
マードックがバック・エルボーで倒す。
持ち上げるとコーナーに逆さ吊り。
ストンピングを連打。
制止するレフェリーを殴り倒す。
チョーク。
ゴングが鳴る。
マードックが反則負け!
前田もダウンしながらチョーク。
若手が引き離す。
前田が突っかかっていく。
殴り合い。
マードックが顔をかきむしる。
組み付くも若手が間に入って引き離す。
試合結果
@Jrヘビー級王座トーナメント決勝:小林邦昭(新チャンピオン!)vs.高田延彦(8/20/87)A安生洋二vs.中野龍雄(8/29/87)
B前田日明vs.藤原喜明(8/29/88)
Cタッグ王座戦:前田日明、高田延彦(ch)vs.藤原喜明、山崎和夫(新チャンピオン!)(9/1/87)
D前田日明vs.ディック・マードック(DQ)(9/14/87)
E山田恵一、船木優治vs.山崎和夫、安生洋二(3/3/88)
F山田恵一、船木優治vs.高田延彦、山崎和夫(3/14/88)