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新日本プロレス:History of New Japan vs. UWF Feud Vol.1の分析


名勝負 なし
好勝負 エリミネーション・マッチ:アントニオ猪木、藤波辰爾、木村健吾、星野勘太郎、上田馬之助vs.前田日明、藤原喜明、木戸修、高田延彦、山崎和夫(3/26/86)

1枚、約2時間5分です。

@アントニオ猪木、山田恵一vs.木戸修、高田延彦(2/5/86)
 山田を入れたことで猪木の顔が立つ。
 狙いは成功ですね。
 木戸、高田もアピールでき適当な内容に仕上がっています。
 平均レベル。

Aエリミネーション・マッチ:アントニオ猪木、藤波辰爾、木村健吾、星野勘太郎、上田馬之助vs.前田日明、藤原喜明、木戸修、高田延彦、山崎和夫(3/26/86)
 新日vs.UWF。
 打撃からのグラウンドが中心で、想像していたようなずれはありませんでしたね。
 只このジャンルはUWFの独壇場。
 前田は意図的に表出させてはいないもののカリスマ性を漂わせる。
 藤原は他を圧倒して素晴らしく技術の見せ方も良いしプロレスとしての見せ場も考えている。
 高田はとにかく蹴ってサブミッションで仕留めよう、という情熱的な格闘者としてのファイトを見せます。
 山崎はプロレスを意識しながら蹴れるレスラーですが前田、高田の存在故に軽い扱いになってしまったのが残念ですね。
 新日勢では唯一藤波が素晴らしいグラウンドを見せました。
 他のレスラーは猪木含め語るに足りません。
 それでも素晴らしい試合になったのは
 まず観客が熱狂していて各レスラーも一人一人高い意識を持っていたためですね。
 そして場外に落ちたり脱落というルールを使ったWWE並みのブッキングで
 仮初ながら上手く新日の面子を保った事にあります。
 まったく試合に関わってなかった上田が前田を道連れに自ら場外に転落したりして。
 ぎりぎり好勝負。

B山田恵一vs.高田延彦(5/1/86)
 5対5の勝ち抜き戦トーナメントです。
 高田はまるでスポット意識がないので只のつまらないレスラーになっています。
 その分山田が補っている物の技術的にはワン・サイドの域を出ません。
 オープニングとして観客に伝わる物はあったので悪くない試合。

C坂口征二vs.高田延彦(5/1/86)
 グラウンド中心なのに
 何故か最後は高田がミサイル・キックを狙い
 坂口は避けてのカナディアン・バック・ブリーカーで幕。
 これでは自ら何もなかった事を肯定するような内容です。
 ひどい試合。
 
D坂口征二vs.山崎和夫(5/1/86)
 坂口はプロレス内のレスリングな上に
 山崎が作ろうとする見せ場を潰し、
 またしても決められたサブミッションを何の努力もなく決めて幕。
 まさに格の上に胡坐をかいたレスラーという感じ。
 悪い試合。

E坂口征二vs.木戸修(5/1/86)
 ほんとUWFとの試合ができない男だねぇ。
 脚攻めを引き継ごうとする木戸に対し
 それは嫌だとしておきながら自身のハイ・ニーで痛めたとする。
 しかしその後で脚を使うアトミック・ドロップを厚顔無恥に打つ。
 結局タップするのは嫌らしく丸め込まれて脱落です。
 ひどい試合。

F越中詩朗vs.木戸修(5/1/86)
 木戸の対して劣る越中はプロレス的な仕掛けからペースを掴もうとする。
 木戸はプロレスに結構歩み寄るので
 そこまでの構図にはならなかったもののミックスとしては良いでしょう。
 悪くない試合。
 
G木村健吾vs.木戸修(5/1/86)
 へまをした訳じゃないけれど何もない。
 これなら腰中のフェンス・アウト攻撃で木戸が体を痛めて瞬殺されるような展開の方が・・・。
 ひどい試合。

G木村健吾vs.藤原喜明(5/1/86)
 木村が場外戦を仕掛けて流血させた事で雰囲気が出来また。
 その後は並ながら藤原の重み、強みのあるレスリングが素晴らしい。
 またフィニッシュも執着的で良し。
 平均より少し上。 

H藤波辰爾vs.藤原喜明(5/1/86)
 大したことのない動きまでエネルギッシュで
 ヒートのある鬩ぎ合いを見せます。
 藤波の流血、藤原が外聞を捨ててダブル・カウントアウト狙い?で盛り上がりましたが
 雰囲気だけで特にこれといって突き詰めた物ではないんですよね。
 あくまで藤波vs.前田がメインなんだよ、と抑えています。
 平均より少し上。

I藤波辰爾vs.前田日明(5/1/86)
 しかしこちらはと言えば
 藤波が流血のためふらふらでほとんどが前田の攻め。
 6分程で出血多量のためレフェリー・ストップというフィニッシュを迎えます。
 観客をのせていたものの、これでは悪くない試合程度ですね。
 セット・アップにするなら藤原戦をじっくりやって欲しかった。
 やりすぎるとこっちの結末が見えてしまうという事なんだろうけど・・・。
 トーナメントを振り返ると、それぞればらばらで
 1つの試合として見れる程のラインは無かったですね。
  
総評
 抗争初期とあって、まだ本質的な成功には至っておらず雰囲気で押した内容です。
 しかし初期だからこそ後の対抗戦のそれよりも新鮮な物があります。 
 (執筆日:9/20/09)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

Aエリミネーション・マッチ:アントニオ猪木、藤波辰爾、木村健吾、星野勘太郎、上田馬之助vs.前田日明、藤原喜明、木戸修、高田延彦、山崎和夫(3/26/86)
  猪木と前田が握手。
  前田が前に出て猪木を指差す。
  猪木が出ようとするも他が止める。
  前田対猪木で試合開始。
  前田が蹴りで牽制。
  猪木がロープに走って止まる。
  ロープに走る。
  前田がハイ・キックを放つ。
  倒れて避けた猪木にエルボー・ドロップを狙う。
  猪木が避けて仕切り直し。
  猪木が蹴り。
  前田が打ち返してくると猪木は後ろに避ける。
  前田が蹴りを打ち込む。
  猪木が後ろに下がった後蹴りを放つ。
  前田は受け止めると後ろに投げる。
  おおいかぶさり腕を取る。
  交代した藤原がヘッド・バッド。
  ヘッド・バッド。
  自陣にふらついた猪木にタッチして藤波が入る。
  藤波がバックを取る。
  藤原が腕を取りに行く。
  藤波が持ち上げようとする。
  藤原が腕を引っ張りグラウンドに倒す。
  藤波がグラウンド・ヘッド・シザースに返す。  
  ヘッド・ロック。
  腕を取って倒す。
  脚を取ると星野にタッチ。
  木村が脚を取られている藤原を蹴りつける。
  コーナーに追い詰めようとする。
  藤原が体勢を入れ替えし張り手。
  星野がロープに押し込み殴りつけていく。
  藤原は高田に交代。
  高田が鋭い蹴りにハイ・キックで倒す。
  起こすとバック・ドロップを決めレッグ・ロック。
  星野は回転するとロープに逃げる。
  星野は組むとロープに押し込み張り手。
  高田が蹴りに張り手。
  下がった星野に木村がタッチ。
  高田も山崎にタッチ。
  山崎の蹴りを受け止めると張り手。
  山崎が怒って蹴りを放っていく。
  ソバットを放つも避けられる。
  蹴りを放つ。
  木村は受け止めて倒すとレッグ・ロック。
  タッチした猪木がインディアン・デス・ロックに弓矢固め。
  タッチした藤波がスナップ・メアからチン・ロックへ。
  山崎は腕を取って逃れるとチキン・ウィング・クロス・フェイスに。
  ジャーマンを狙う。
  藤波は屈んで防いでからバックを取り返しジャーマンを狙う。
  山崎は屈んで防ぐと脚をかけて倒す。
  タッチした木戸が蹴りを放つ。
  藤波が受け止めドラゴン・スクリュー。
  タッチして入った上田に木戸が突っかかっていく。
  上田は自陣に押し込むとショルダー・ブロック。
  交代した星野が振ると木村がハイ・ニー。
  星野がブレーン・バスターを決めカバー。カウント2。
  木戸は星野にスナップ・メアを決めると藤原に交代。
  藤原は蹴り張り手。
  抵抗する星野にヘッド・バッド。
  交代した高田が蹴りにソバット。
  ジャーマンを狙う。
  星野は腕を取って防ぐと猪木に交代。
  高田が蹴りを放つ。
  猪木は受け止めて倒すとレッグ・ロック。
  高田がロープを掴む。
  交代した木村がボディ・スラム。
  両脚を取って倒すとボストン・クラブを狙う。
  高田が耐えてロープを掴む。
  高田が蹴りで牽制していく。
  コーナーに追い詰めると張り手の連発。
  スナップ・メアを決めると前田にタッチ。
  前田は起き上がる前の木村に連続で蹴りを入れダウンさせる。
  ベリー・トゥー・ベリーからアーム・バー。
  星野が入って何度も蹴りつけカット。
  前田は星野の脚を取り押し飛ばす。
  木村を自陣に押し込むと山崎にタッチ。
  山崎がコーナーで連続して蹴りを入れる。
  レフェリーが引き離す。
  山崎は中央でソバットにヘッド・バッド。
  ジャーマンを決めカバーするもカウントは2。
  ヘッド・バッドにアッパーカートを叩き込む。
  木村がアッパーカートを避けるとバック・スライドを決め1,2,3!
  山崎が脱落(9分半)!

  星野対木戸。
  星野が木戸をコーナーに押し込み殴りつける。
  木戸は張り手で返すとネック・ブリーカー。
  カバーするもカウント1。
  星野がバック・ドロップを決めカバー。
  高田がカット。
  藤原対猪木。
  猪木が両膝をつく。
  猪木が蹴りを放つも避けられる。
  猪木は起き上がるとバックを取る。
  倒してチン・ロック。
  アブナミドル・ストレッチに捕らえる。
  藤原が腕を取って倒す。
  猪木が回転すると逃れようとするも藤原が腕を取り直す。
  猪木がロープをつかみ木村にタッチ。
  藤原も前田にタッチ。
  前田が軽く蹴り。
  木村は藤波にタッチ。
  前田がハイ・キック。
  藤波はガード。
  藤波がバックを取る。
  回転しあって藤波がフロント・ヘッド・ロック。
  前田が自陣に押し込む。
  高田がタッチ。
  ナックル・ロックから高田がバックを取る。
  藤波がバックを取り返しドラゴン・スープレックスを狙う。
  高田は脚をかけて防ぐとロープを掴む。
  藤原がタッチ。
  藤波は藤原の腕を取るとボディ・スラム。
  交代した星野が続けてダイビング・ニー・ドロップ。
  藤原がアッパーカートを放っていく。
  星野が避けてバック・スライドを決めるもカウントは2。
  パイル・ドライバーを狙う。
  藤原が耐えリバース・スープレックス。
  パイル・ドライバーを決めるとレッグ・ロック。
  星野が何とかロープを掴む。
  藤原は中央に戻して決めなおす。
  星野がギブ・アップ!
  星野が脱落(16分)!

  木村がヘッド・ロック。
  藤原はバック・ドロップ。
  ボストン・クラブを決める。
  木村が状態を起こしてマウントへ。
  藤原が脚を使って木村の体を回転させる。
  木村は起き上がるとハーフ・ボストン・クラブ。
  藤原がロープを掴む。
  上田が入るも猪木が呼んでタッチ。
  藤原も下がって前田にタッチ。
  前だの蹴りを受け止める。
  前田が腕を取って倒す。
  逃れられるもフロント・ヘッド・ロック。
  猪木は押し倒すと場外に蹴りだそうとする。
  前田もロープを掴んで抵抗。
  交代した木村に前田が蹴りを放つ。
  木村が倒れてエプロンに。
  前田は蹴りだそうとする。
  木村もロープを掴んで耐える。
  前田は起き上がった木村にスピン・キック。
  木村が場外に転落!
  これで木村が脱落(18分)!
  
  前田対藤波。
  前田は脚を取ると高田に交代。
  高田がレッグ・ロック。
  回転して藤波にハーフ・ボストン・クラブ。
  回転した藤波にレッグ・ロック。
  ロープに逃れた藤波を場外に蹴りだそうとする。
  藤波もロープを掴んで耐える。
  上田が高田を蹴りつけてやめさせる。
  高田が上田に突っかかっていく。
  藤波が背後から高田に襲いかかりジャーマン。カウントは2。
  高田が藤波にジャーマン。カウントは2。
  高田が藤波に蹴りを叩き込んでいく。
  スープレックスからアーム・バー。
  藤波は体を起こして逃れるとシャープ・シューター。
  前田が入って胸に蹴り。
  交代した猪木が高田にアーム・バー。
  ロックした高田にキー・ロック。
  高田がロープに逃げる。
  前田に交代。
  前田が腕を取って倒す。 
  回転した猪木にアーム・バー。
  猪木が体勢を入れ替えグラウンド・ヘッド・シザースを狙うも決められない。
  体を起こすとバック・ドロップ。
  藤波にタッチ。
  前田も藤原にタッチ。
  藤波が張り手を決めていきスナップ・メア。
  ボストン・クラブを狙う。
  藤原が回転して投げるとヘッド・バッドを叩き込んでいく。
  藤波はガードすると殴りつけバック・ドロップ。
  カバーするもカウント1。
  藤原が脚を取って倒しレッグ・ロック。
  藤波が蹴り飛ばして逃れる。
  藤原がスナップ・メアからチン・ロック。
  藤波は起き上がると前に投げる。
  しかし藤原はロックを放さない。
  藤波は起き上がると前に投げる。
  これまた藤原が放さない。
  藤原が起き上がって前に投げるも今度は場外へ。
  藤原も放さず両者転落!
  藤波、藤原が脱落(25分)!

  猪木対木戸。
  木戸が蹴りつけ背から覆いかぶさる形。
  腕を取るも猪木が脚を取る。
  猪木は起き上がると脚を引っ張り上田に交代。
  上田は木戸の脚をロープにのせヒップ・ドロップ。
  もう1発狙う。
  木戸は避けると前田にタッチ。
  前田が蹴りを放っていく。
  ハイ・キック。
  スピン・キックで倒す。
  起こすと蹴りを放つ。
  上田は受け止めて倒すとそのまま脚を取って自身から場外に転落!
  前田も道連れに!
  上田と前田が脱落(27分半)!
  
  猪木対高田。
  猪木は高田の蹴りを受け止める。
  高田がロープを掴む。
  高田が蹴りを放つ。
  猪木が受け止めると高田がロープを掴む。
  交代した木戸が背後から蹴りかかる。
  倒れた所で場外に蹴りだそうとする。
  猪木が耐えレフェリーがカウントを数えて止めさせる。
  高田が入る。
  高田がフロント・ヘッド・ロック。
  アーム・バーを狙う。
  ロックを引き離す。
  スナップ・メアからチン・ロック。
  猪木は起き上がるとバックを取りバック・ドロップ。
  高田が木戸にタッチ。
  猪木は入ってきた木戸にドロップ・キック。
  木戸は猪木を蹴りつけるとネック・ブリーカー。
  羽交い絞めにする。
  高田がミサイル・キックを決める。
  スピン・キック。
  もう1発狙う。
  猪木は避けると同時に脚をかけて倒す。
  高田が起き上がり張り手にいこうとする。
  猪木が同時に延髄切り。
  起こすと延髄切り。
  高田を起こすとブレーン・バスターでカバー。カウントは2。
  ならばとスリーパー。
  高田がギブ・アップ!
  高田が脱落(31分半)!
  木戸が入ってきて猪木を蹴りつける。
  ロープに振るとドロップ・キック。
  バック・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  ネック・ブリーカー。
  カバーするもカウント2。
  両脚を取って倒すとシャープ・シューター。
  猪木がロープの外に手を出す。
  木戸は猪木を起こすとブレーン・バスター。
  カバーするもカウント2。
  起こそうとする。
  猪木が腹にパンチ。
  ゆっくりと起き上がると延髄切り。
  カバーし1,2,3!
  新日軍の勝利(33分半)!

試合結果

@アントニオ猪木、山田恵一vs.木戸修、高田延彦(2/5/86)
Aエリミネーション・マッチ:アントニオ猪木、藤波辰爾、木村健吾、星野勘太郎、上田馬之助vs.前田日明、藤原喜明、木戸修、高田延彦、山崎和夫(3/26/86)
B山田恵一vs.高田延彦(5/1/86)
C坂口征二vs.高田延彦(5/1/86)
D坂口征二vs.山崎和夫(5/1/86)
E坂口征二vs.木戸修(5/1/86)
F越中詩朗vs.木戸修(DQ)(5/1/86)
G木村健吾vs.木戸修(5/1/86)
H木村健吾vs.藤原喜明(5/1/86)
I藤波辰爾vs.藤原喜明(5/1/86)
J藤波辰爾vs.前田日明(レフェリー・ストップ)(5/1/86)