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新日本プロレス:Best of NJPW 1992の分析


名勝負 タッグ王座戦:ベイダー、バン・バン・ビガロ(ch)vs.武藤敬司、馳浩(4/30/92)
好勝負 獣神サンダー・ライガーvs.ペガサス・キッド(8/12/92)

G1決勝、NWA王座戦:蝶野正洋vs.リック・ルード(8/12/92)

@タッグ王座戦:武藤敬司、馳浩(ch)vs.ベイダー、バン・バン・ビガロ(3/9/92)
 馳がやられる当たり前の展開からスタート。
 ビガロは調整役になれるが故に怪物として微妙です。
 武藤、馳が良質な連携技を見せるも序盤は普通の試合。
 ベイダーが余裕を持って馳を甚振ろうとするのに対し、
 馳がアンダードッグにならずに立ち向かい、
 馳独自の魅力を出してきたところでヒート・アップ。
 良質なアクションを繰り広げた後、
 ベイダー、ビガロを強引に投げてラストを派手に彩りました。
 最後はそれでも屈しなかったベイダー、ビガロ組が王座奪取。
 中々良い試合でした。

Aタッグ王座戦:ベイダー、バン・バン・ビガロ(ch)vs.武藤敬司、馳浩(4/30/92)
 王者/挑戦者の立場が入れ替わることで
 ガイジン/日本人の関係性との兼ね合いもすっきり。
 前回を遥かに上回る一戦となりました。
 まず武藤がビガロの体当たり系の技をかわすと
 コンスタントな打撃で膝を突かせます。
 これは相手の意図を理解し、筋書き通りに動くビガロの良さ、
 打撃でリズムを作れる武藤の良さが出ていますね。
 続いて馳が相手を掌で転がすようにテクニックを見せ付ける。
 小兵が技術で体躯のでかいものを倒す可能性を一気に開きました。
 ベイダーが重い打撃を馳に叩き込みます。
 今回はその打撃をしっかり受けた上で、
 意地を試されれば打ち返していきます。
 むやみやたらと張り合わない分構図が活きてきますね。
 また前回は終盤に詰め込んだガイジンに対する投げも
 比較的早い段階から必要とあれば織り交ぜています。
 馳が額に傷口があるため、
 馳の孤立シーンは流血効果で更に盛り上がる。
 武藤が控えとして絡んだ戦略的スポットもガイジンの脅威性を強烈に描き出し、
 目の前でベイダーを追い込む武藤、馳に観る者は期待感、高揚感を覚える一方で
 ビガロが復活したら絶体絶命だ、という切迫感も同居している。
 見事なタッグ・マッチでした。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:4/15/13)

B武藤敬司、佐々木健介vs. スタイナー・ブラザーズ(8/12/92)
 強引な展開でスタイナーズが投げから定番アピール。
 武藤、健介も合体技からアピールをパクって盛り上げます。

 武藤が一進一退をコントロールしつつ
 同時に華やかさを付け加えているのが見事。

 ただ試合としての構成を見ると
 スコット、健介どちらの孤立も雑。
 瞬間的に沸かせるためのムーブで
 どう繋いでいくかの意識が弱いですね。

 勿論点で勝負できるというのも強みだし、
 ロープを使ったドゥームス・デイ・デバイスには驚かされましたが、
 それにしてもという気がしますね。

 平均的な良試合。
 (執筆日:9/?/19)

C獣神サンダー・ライガーvs.ペガサス・キッド(8/12/92)
 テキパキとセット・アップ。
 観客に対して凄いだろ、と言わずとも
 自分のやるべきことすれば自然と観客が注目すること分かっている、
 そういう間ですね。
 グラウンドで抑えますが
 予期せぬ動きが要所で見られる。
 2年前はフィニッシャーになった
 ダイビング・レッグ・ドロップなどが中盤に使いながら、
 一進一退を高い精度で実現させています。
 心地よいスピード・アップから華麗な大技を盛り込み、
 最後は雪崩式パワー・ボムでフィニッシュ。
 つけ入る隙のない完成品です。 
 文句なしに好勝負。

DG1決勝、NWA王座戦:蝶野正洋vs.リック・ルード(8/12/92)
 ルードが日本といういつもと違う環境にも関わらず
 試合前のマイク・アピールから完全に観客の心を掴んでいる。
 蝶野も技を大きく見せる意識が徹底されており、
 また珍しいことに腰を振ったりするアピールを適切に挟んでいました。
 序盤の観客に訴えかける攻防から
 蝶野のスリーパーを初めとしたサブミッション戦略に落とし込みました。
 オーソドックスなグラウンド・サブミッション・ベースの構築だが
 最初のつかみが成功していることにより敢えてロープに走らないその微細な動きに注目を集めることができている。
 続けて蝶野が脚攻め。
 ルードもパイル・ドライバーから反撃し正確にエスカレート。
 抑えてきたところで蝶野の体勢を入れ替えてのツームストンというインパクト。
 非常に印象的でしたが、それ以上にその後、序盤でも前振りしていた
 スリーパー返しにルードがつなげた上手さに唸らされた。
 ややずれもあるが一進一退の攻防は見応えがあった。
 日本人vs.外人、ベビーフェイスvs.ヒールというストーリーを優先する中で
 NWA王座、G1優勝という勝敗への鬩ぎあい、日本のプロレスの強みが薄くなっているは残念だが、
 それを差し引いても素晴らしい試合。
 文句なしに好勝負です。
 (執筆日:4/15/13)

E越中詩郎vs.天龍源一郎(12/14/92)
 越中が乱戦の理で立ち向かっているのが面白いですね。
 天龍は静謐で怖さを醸すので
 やや受け手に回る時間が長いものの
 何かするのではと観客の注意は途切れません。
 越中も執拗な腕攻め、チョップへの意識において
 そんなに幸先を考えていたようには見受けられませんでしたけどね。
 天龍が越中を流血させた後終盤へ。
 相手含めて技の組み立てをより考え抜けば
 もっとダイナミックに魅せれましたが
 越中の番狂わせを信じさせる攻防に大きく盛り上がりました。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:1/?/12)

FG1 1回戦:スティーブ・オースチンvs.アーン・アンダーソン(8/8/92)
 (複数カットあり)
 それぞれのレスリングの動き。
 オーソドックスな形ではあるもののその重厚間はピカイチですね。
 デフォルメしすぎていない理の倒し方が明確にある。
 オースチンは打撃、受身の派手な見せ方は素晴らしく、
 ロープ・ワークによる急のつけ方やスポットからの戻し方も目を見張る。
 一方でアーンはもう少しスポット数を増やす意識をもった方が良いですね。
 終盤への高まりが余りにもなかった。
 試合としては凄いレベルになっていないものの技術的には結構見応えがある。
 平均的な良試合。
 (執筆日:7/?/13)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@タッグ王座戦:武藤敬司、馳浩(ch)vs.ベイダー、バン・バン・ビガロ(新チャンピオン!)(3/9/92)
Aタッグ王座戦:ベイダー、バン・バン・ビガロ(ch)vs.武藤敬司、馳浩(4/30/92)
B武藤敬司、佐々木健介vs. スタイナー・ブラザーズ(8/12/92)
C獣神サンダー・ライガーvs.ペガサス・キッド(8/12/92)
DG1決勝、NWA王座戦:蝶野正洋(優勝!新チャンピオン!)vs.リック・ルード(8/12/92)
E越中詩郎vs.天龍源一郎(12/14/92)
FG1 1回戦:スティーブ・オースチンvs.アーン・アンダーソン(8/8/92)