新日本プロレス:Best of NJPW 1992 part.2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | 獣神サンダー・ライガーvs.ペガサス・キッド(8/12/92) G1決勝、NWA王座戦:蝶野正洋vs.リック・ルード(8/12/92) |
@G1 1回戦:スティーブ・オースチンvs.アーン・アンダーソン(8/8/92)
(複数カットあり)
それぞれのレスリングの動き。
オーソドックスな形ではあるもののその重厚間はピカイチですね。
デフォルメしすぎていない理の倒し方が明確にある。
オースチンは打撃、受身の派手な見せ方は素晴らしく、
ロープ・ワークによる急のつけ方やスポットからの戻し方も目を見張る。
一方でアーンはもう少しスポット数を増やす意識をもった方が良いですね。
終盤への高まりが余りにもなかった。
試合としては凄いレベルになっていないものの技術的には結構見応えがある。
平均的な良試合。
(執筆日:7/?/13)
A武藤敬司、佐々木健介vs. スタイナー・ブラザーズ(8/12/92)
強引な展開でスタイナーズが投げから定番アピール。
武藤、健介も合体技からアピールをパクって盛り上げます。
武藤が一進一退をコントロールしつつ
同時に華やかさを付け加えているのが見事。
ただ試合としての構成を見ると
スコット、健介どちらの孤立も雑。
瞬間的に沸かせるためのムーブで
どう繋いでいくかの意識が弱いですね。
勿論点で勝負できるというのも強みだし、
ロープを使ったドゥームス・デイ・デバイスには驚かされましたが、
それにしてもという気がしますね。
平均的な良試合。
(執筆日:9/?/19)
B獣神サンダー・ライガーvs.ペガサス・キッド(8/12/92)
テキパキとセット・アップ。
観客に対して凄いだろ、と言わずとも
自分のやるべきことすれば自然と観客が注目すること分かっている、
そういう間ですね。
グラウンドで抑えますが
予期せぬ動きが要所で見られる。
2年前はフィニッシャーになった
ダイビング・レッグ・ドロップなどが中盤に使いながら、
一進一退を高い精度で実現させています。
心地よいスピード・アップから華麗な大技を盛り込み、
最後は雪崩式パワー・ボムでフィニッシュ。
つけ入る隙のない完成品です。
文句なしに好勝負。
CG1決勝、NWA王座戦:蝶野正洋vs.リック・ルード(8/12/92)
ルードが日本といういつもと違う環境にも関わらず
試合前のマイク・アピールから完全に観客の心を掴んでいる。
蝶野も技を大きく見せる意識が徹底されており、
また珍しいことに腰を振ったりするアピールを適切に挟んでいました。
序盤の観客に訴えかける攻防から
蝶野のスリーパーを初めとしたサブミッション戦略に落とし込みました。
オーソドックスなグラウンド・サブミッション・ベースの構築だが
最初のつかみが成功していることにより敢えてロープに走らないその微細な動きに注目を集めることができている。
続けて蝶野が脚攻め。
ルードもパイル・ドライバーから反撃し正確にエスカレート。
抑えてきたところで蝶野の体勢を入れ替えてのツームストンというインパクト。
非常に印象的でしたが、それ以上にその後、序盤でも前振りしていた
スリーパー返しにルードがつなげた上手さに唸らされた。
ややずれもあるが一進一退の攻防は見応えがあった。
日本人vs.外人、ベビーフェイスvs.ヒールというストーリーを優先する中で
NWA王座、G1優勝という勝敗への鬩ぎあい、日本のプロレスの強みが薄くなっているは残念だが、
それを差し引いても素晴らしい試合。
文句なしに好勝負です。
(執筆日:4/15/13)
DNWA世界ヘビー級王座戦:蝶野正洋(ch)vs.スティーブ・オースチン(9/23/92)
蝶野が喧嘩キックにSTF狙い。
ここは理解できるもののなぜか場外に逃れたオースチンを追撃。
オースチンも場外でドロップ・キック連打にエプロンからダイビング・クローズライン。
早くも技の無駄打ちです。
リングに戻るも攻防が合わない。
素知らぬ顔して手探り状態だと位置付けるも
技をかけるタイミングからしてズレてますから
中々補正が大変な状況です。
オースチンが流れ、形を作るも
根本的な改善には至らず、
やる側のフラストレーションが伝わってくるような内容で、
最後はツームストンによる負傷事故。
こんなひどい状況なら危険な技を避けるべきという見方も出来ますが、
技のインパクトに頼らないとどうしようもない上に
オースチンはゲストで次に繋げられるかという立場ですから
これは責められるかというと難しい問題・・・。
それにしても惨状でした。
少し悪い試合。
(執筆日:10/?/21)
E越中詩郎vs.天龍源一郎(12/14/92)
越中が乱戦の理で立ち向かっているのが面白いですね。
天龍は静謐で怖さを醸すので
やや受け手に回る時間が長いものの
何かするのではと観客の注意は途切れません。
越中も執拗な腕攻め、チョップへの意識において
そんなに幸先を考えていたようには見受けられませんでしたけどね。
天龍が越中を流血させた後終盤へ。
相手含めて技の組み立てをより考え抜けば
もっとダイナミックに魅せれましたが
越中の番狂わせを信じさせる攻防に大きく盛り上がりました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:1/?/12)
注目試合の詳細
なし試合結果
@G1 1回戦:スティーブ・オースチンvs.アーン・アンダーソン(8/8/92)A武藤敬司、佐々木健介vs. スタイナー・ブラザーズ(8/12/92)
A獣神サンダー・ライガーvs.ペガサス・キッド(8/12/92)
CG1決勝、NWA王座戦:蝶野正洋vs.リック・ルード(8/12/92)
DNWA世界ヘビー級王座戦:蝶野正洋(ch)vs.スティーブ・オースチン(9/23/92)
E越中詩郎vs.天龍源一郎(12/14/92)