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新日本プロレス:Best of NJPW 1987の分析


名勝負 (レフェリー:上田馬之介):藤波辰巳vs.木村健吾(1/14/87)
好勝負 Jr.ヘビー級王座戦:越中詩郎(ch)vs.高田信彦(2/5/87)

タッグ王座戦、決勝:武藤敬司、越中詩郎vs.前田日明、高田延彦(3/20/87)

長州力vs.藤原喜明(6/9/87)

@(レフェリー:上田馬之介):藤波辰巳vs.木村健吾(1/14/87)
 技術でもって相手の懐に入って動かそうとし、
 相手も入られるまでは防ぐが入られたら抵抗せずキレイに受ける。
 またその受身はマットのスプリングをとめている関係上
 倒れる受身ではなく転がる受身を取っていますね。
 美しいレスリングです。
 自分の体勢に持っていく攻防も見応えありますね。
 木村がボクシングのシャドーをやり出せば
 藤波も同じもので応じて挑発の張り手さえ入れる。
 ヒートしたところで木村が拳。
 地味ながら見得もきれています。
 その拳からグラウンドに戻せるほど
 グラウンドは極めれる重みがあり序盤とは違う中盤の重みがある。
 その上で終盤は異常に力の入った大技で潰しあい。
 当時の定番スポットで畳み掛けてまとめあげました。
 唯一この試合に傷をつけているのは上田のひどいレフェリングぐらいのものです。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:1/?/15)

AJr.ヘビー級王座戦:越中詩郎(ch)vs.高田信彦(2/5/87)
 エプロンの所で隙を突いてニール・キックなど
 狡くはないけれど正々堂々でもない
 絶妙な高田の見せ方が会場の空気を仕上げます。

 判官贔屓を受けつつも越中が中々反撃の糸口を見出せない展開で焦らします。

 越中がタフに受け続ける中、高田がギアを上げます。
 このエスカレーションは相性抜群でお見事。

 最後越中のスケール感に収まった感はあるものの
 綺麗にまとまて視聴後感も良し。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/?/25)

Bタッグ王座戦、決勝:武藤敬司、越中詩郎vs.前田日明、高田延彦(3/20/87)
 AもそうだったようにこれがUWFvs.新日タッグの完成系なんでしょう。
 リアリスティックなダウン時間によるなフロー感。
 今回はブレーン・バスターを軽い投げと設定し、
 カウント1返しややられながらのタッチを多用する事で圧倒的な物を生み出しています。
 その中で4人とも振り落とされる事なく
 自分の個性で持ってそのペースの維持に貢献しました。
 越中は負け犬として丸め込みで、武藤は派手な動きで、
 そしてUWF組みは素晴らしいタッチ・スピードと鋭い蹴りです。
 また高田がシャープ・シューター、越中がボストン・クラブと
 双方の狙うサブミッションを設定し、終盤のカット・ワークから
 最後のシャープ・シューターを切り返しての丸め込みエンドまで持っていく流れは80年代とは思えない物があります。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:3/3/10)

Cアントニオ猪木vs.マサ斎藤(4/27/87)
 雰囲気のある応対でレスリング。

 サブミッションを食らった時の猪木の顔芸、目線の置き方。
 何か凄いものを見ている気になってくる
 猪木マジックが炸裂していますね。

 グラウンドから斎藤が技に転じて緩急。
 これに対し猪木がダウン・モードに入り、
 そこからのキラー・モードで大盛り上がり。

 猪木がコーナーの金具を外そうとすると
 レフェリーがマイクを取り、斎藤も了承したので、とのことで
 ノー・ロープ・デス・マッチに変更。

 鉄柱攻撃の血みどろの攻防。
 斎藤の血を浴びながら執拗に拳を振り下ろしていく
 猪木の凄惨な絵姿は大変印象的でした。

 ただこのノー・ロープ・デス・マッチ部分の
 猪木の攻め比率が高すぎますね。
 斎藤が主導権を握るシーンを一度しっかり挟むと
 更に印象はより良くなったはずです。
 その点は勿体なかった。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:12/?/20)

D長州力vs.藤原喜明(6/9/87)
 入場するなり場外乱闘。
 藤原が気迫をみせヘッド・バット。
 拳も打ち込み長州が流血に追いやります。

 アームバーも重ねて重みのある攻め込みでしたね。

 長州に攻防作りは期待できませんが、
 規定された展開の中では相手の攻めを耐え忍んだ上でのラリアット、というお約束の力、
 それによる一発逆転のカタルシスは強いですね。

 今回は藤原が鉄柱にぶつけられ、鮮血を流し、
 自らの血を顧みず最高にポージングの効いたヘッド・バットを打つシーンを踏まえた上で、
 長州力が殴るようにラリアットを連発するので、
 いつも以上に強烈な締めくくりでありました。

 長州のシングルでて3本指に入るのでは。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:6/?/22)