新日本プロレス:Best of NJPW 2025 part.8の分析
| 名勝負 | IWGP世界ヘビー級王座戦:後藤洋央紀(ch)vs.ザック・セイバーJr.(6/29/2025) |
| 好勝負 | G1出場者決定ガントレット・マッチ:小島聡vs.チェイス・オーウェンスvs.タイチvs.石井智宏(7/6/2025) |
@IWGP世界ヘビー級王座戦:後藤洋央紀(ch)vs.ザック・セイバーJr.(6/29/2025)
セイバーはヘッド・ロック一つとってもかけている中での変転が見事過ぎます。
後藤を重々しく見せるために打撃を譲っても
十分に負けない説得力がそれだけで作れてしまう。
後藤もラフを織り交ぜた試合運びが良いですね。
リマッチは表面的に味付けしつつ
実際は淡白になりがちですが、非常に雰囲気があります。
中盤も後藤が腕攻めを受けつつ常に気持ちの伝わる受けっぷり。
2人共空白の時間を空けることを躊躇しません。
バランスを崩したからこそそれぞれの攻めの一撃性が光る刹那の攻防が上手い。
前回足りなかった終盤のその先の攻防もあります。
後藤の腕が壊れて左腕だけで頑張る展開はちょっと古臭い見せ方ではありますが、
セイバーの殺人サブミッションもあって余韻は鋭い。
前回を超える素晴らしい内容でした。
後藤のキャリア・ベストでしょう。
ぎりぎり名勝負。
Aグローバル・ヘビー級王座戦:ゲイブ・キッド(ch)vs.棚橋弘至(7/4/2025)
今の棚橋は求めているそれではないと
ゲイブが試合運びで語りストーリーのセット・アップ。
あるべき見せ方でそれにのっかっています。
棚橋も衰えの美学は見せれています。
とはいえ全盛期と比べると
往年のシーンを薄く細切れにして積み重ねている感じはして
今回のストーリー・ラインも語り口は間違いないものの
その内容は表層的なレベルに留まってしまいましたね。
同じハード志向でもセイバーのようなレスリング・スタイルだったら
今の棚橋でもフィットする所が打撃/投げに寄ると限界ありますね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
BG1出場者決定ガントレット・マッチ:小島聡vs.チェイス・オーウェンスvs.タイチvs.石井智宏(7/6/2025)
後藤の負傷により代わりに出場者を決めるガントレット・マッチ。
初戦は小島vs.チェイス。
内容の乏しい内容。
勝ち残るとは思えない2人で
元々の訴求力も薄く厳しいですね。
続いてタイチが登場。
入場中のSANADAの襲撃を受けることで、
劣勢のシチュエーションになります。
ここも添え物レベルの内容でした。
石井が現れSANADA介入を阻止して決着。
無駄な演出ありつつ最後は本命の石井vs.タイチ。
タイチが先のダメージを負っていて、
先のように軽く決まり得る中でタフに耐え忍んでいきます。
疲労感とその中で沸き立つエネルギー量。
熱い攻防になっていて、
両者ともG1で見たいと思わせるような理想的な攻防です。
建てつけが完全に余計で、ガントレット・マッチとして見ると好勝負と評価するのを躊躇させるのですが、
そのせいで埋もれさせるには惜しまれるくらい最後の一戦が素晴らし過ぎましたね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:7/?/25)
CG1公式戦:KONOSUKE TAKESHITA vs.ゲイブ・キッド(7/19/2025)
相手を挑発して競い合い。
新日の今を生きるビッグ・スター同士ということを理解していて
求められている見せ方ながら
2人の攻防としての形はまだ見えていないですね。
終盤はそういう一から作る形ではないので
見応えのある技の打ち合い。
そこを彩る所作も良く、クオリティはここで右肩上がりでしたね。
竹下の新しいフィニッシュの絵も印象的でした。
印象的であるからこそ普通に落ちたというのではなく
レフェリーが早計に判断した形でも良かったですけどね。
好勝負に少し届かず。
DG1公式戦:KONOSUKE TAKESHITA vs.エル・ファンタズモ(7/20/2025)
手合わせの中で意思統一するのが
戦いの見せ方としてもファンタズモのキャラとも一致しているので、
虚実それぞれににとって良い形で合理的に進みます。
中盤方向性が定まり、
消耗感が前に出てきた中でもちょっとした抜け感を作っていますね。
たた上記竹下vs.ゲイブと違って、こちらは終盤の押上げが今ひとつ。
ファンタズモが気合い受けからラリアットなど
らしからぬ見せ場で押し切るもちょっと物足りなかった。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:7/?/25)





