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新日本プロレス:Best of NJPW 2025 part.4の分析


名勝負 なし
好勝負 NJC決勝:デイビッド・フィンレーvs.海野翔太(3/20/2025)

Jr.ヘビー級タッグ王座戦:イチバン・スウィート・ボーイズ(ロビー・イーグルス、藤田康生)(ch)vs.バレット・クラブ・ウォー・ドッグス(ロビーX、石森太二)

IWGP世界ヘビー級王座戦:後藤洋央紀(ch)vs.デイビッド・フィンレー(4/5/2025)

棚橋弘至vs.KONOSUKE TAKESHITA(4/12/2025)

@NJC決勝:デイビッド・フィンレーvs.海野翔太(3/20/2025)
 海野は自分の中で意図をもって試合を運べているものの
 相手と、観客とのコミュニケーションが弱く、孤立感がありますね。

 テーブル葬を食らってリングアウトぎりぎりで戻って、見せた気持ちも
 ナチュラルではなく歌舞いているので、
 ハマるかハマらないかで好みが分かれるスタイルになってしまっています。

 とはいえデイビッドが安定感ある試合の道筋と共に
 細かなカウンター、攻防の調整を見せて、
 かなり良い形で試合としてはまとまっていますね。

 海野がvs.ザック程無理をしない形で実績の一つを残し、
 デイビッドはこいつに任しとけば大丈夫だと信頼感を強めました。

 ぎりぎり好勝負。

AJr.ヘビー級タッグ王座戦:イチバン・スウィート・ボーイズ(ロビー・イーグルス、藤田康生)(ch)vs.バレット・クラブ・ウォー・ドッグス(ロビーX、石森太二)
 まだまだ認知度の低いXのアピールを冒頭に持ってきたい所でしたが、
 軽妙な連携技で序盤を盛り上げ。

 藤田を捕まえ腕を攻め中盤へ。
 中盤からは単に連携ムーブを連打するのではなく、
 攻防に広がりが生まれていきます。

 それは個だけでなくタッグらしい攻防でも花開いて
 まだあと数分5分この上質な攻防に酔いしれていたかった。

 ぎりぎり好勝負。

BJr.ヘビー級王座戦:エル・デスペラード(ch)vs.クラーク・コナーズ(4/4/2025)
 活きの良い打撃戦から始めると早々に椅子も加えていきます。

 ユーモアもあるので単調にならず
 エンターテイメントなハードコア・マッチ。

 ロング・マッチもあって展開は弱めですが、
 割った瓶攻撃でクラークが流血したり、
 有刺鉄線をそれぞれが拳に巻いたりと印象的なシーンがポイントにはあります。

 30分もやらなくても良かったは結果論。
 こういう才能はあるもののビッグ・イベントだとミッド・カードにせざるを得ないカードが
 後楽園で30分メインをできる、というのは大きくてこれからもどんどんやって欲しいですね。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

CIWGP世界ヘビー級王座戦:後藤洋央紀(ch)vs.デイビッド・フィンレー(4/5/2025)
 基本的な行動の中に光る
 後藤の愚直なキャラの素振り、仕草。

 フィンレーも良いですね。
 ハードな受け身によって引き立てつつ、
 かといって受けに回りすぎないバランス感覚が素晴らしい。
 ラフとアピール力を交え、ダーク・ヒーロー路線の塩梅を行きます。

 テーブルをめぐる攻防を交え、
 後藤が若い時にやってたような過激なスポット。
 それをバネにして試合を跳ねさせます。

 最後までフィンレーの一進一退の安定感も光りました。
 特にリリース・スープレックスのシーンは
 ここでこの技を抜くかと感心しましたね。

 文句なしに好勝負。

D棚橋弘至vs.KONOSUKE TAKESHITA(4/12/2025)
 アメリカ興行。
 アメリカで誰よりも間違いのない試合をするタケシタを当てて、
 棚橋のラスト・ランに色を添えます。
 
 竹下が安定感ある試合運び。
 棚橋の定番スポットを適切に交えるだけでなく、
 自ら倒れ込むような技打ちで
 棚橋の見せ方に幅を持たせてヒーローに押し上げていましたね。

 最後のフィニッシュの余韻までドラマを持たせる工夫を徹底し印象的な一戦にしました。

 ぎりぎり好勝負。 
 (執筆日:3/?/25)