新日本プロレス:Best of NJPW March 2023 part.2の分析
名勝負 | KOPW王座戦、アルティメット・トライアド・マッチ:鷹木信悟(ch)vs.アーロン・ヘナーレ(3/21/23) |
好勝負 | NJC2回戦:ウィル・オスプレイvs.マーク・デイヴィス(3/13/23) NJC2回戦:海野翔太vs.ザック・セイバーJr.(3/15/23) Jr.ヘビー級王座戦:高橋ヒロム(ch)vs.リオ・ラッシュ(3/21/23) |
@NJC2回戦:ウィル・オスプレイvs.マーク・デイヴィス(3/13/23)
UE対決。
デイヴィスはNJPWでシングルの印象が薄い中で
分かりやすい試合運びで存在感を示しましたね。
オスプレイは今回攻防の凄さで勝負することはなく、
如何にデイヴィスの強さを立てるかで勝負。
脚攻めも利いていてデイヴィスの価値の可能性を信じさせました。
ぎりぎり好勝負。
ANJC2回戦:海野翔太vs.ザック・セイバーJr.(3/15/23)
セイバーの巧みな腕攻めは
相変わらず他にないテクニカルさを確立しています。
海野は攻められ動かない中でもアピール。
そして反撃の手法として選んだのは同じ腕攻め。
同じ領域でセイバーに挑むのは難しい挑戦でしたが、
帰結をそこで拘らないことでちゃんと見劣りせず出来ていますね。
ロング・マッチをしっかりやり抜きました。
ぎりぎり好勝負。
BJr.ヘビー級王座戦:高橋ヒロム(ch)vs.リオ・ラッシュ(3/21/23)
リオが変則ロープ・ワーク連打。
何が起きるか分からない、普通ではない感を演出します。
そこにヒロムのストレートな過激化。
エプロンへのパワー・ボムに柵へのDVDでエスカレートします。
少し澱みもあるにはありますが、
ポイントをしっかり把握しており、それぞれのギアが上手く切り替わっていましたね。
大技ダウン・ベースになってリオの良さがやや薄れるも
最後のラッシュは見事で良い印象で終えました。
ぎりぎり好勝負。
CKOPW王座戦、アルティメット・トライアド・マッチ:鷹木信悟(ch)vs.アーロン・ヘナーレ(3/21/23)
戦績で負けている鷹木。
ギブ・アップ、ピン・フォール、10カウント・ダウン3つ全てを奪ったら勝ちという変則ルールです。
鷹木のラフなハード・ヒットに対し、
アーロンもゴツゴツとぶつける打撃偏重のぶつかり合い。
その迫力に持って行かれますね。
アーロンがこんな覚醒を見せるとは。
そしてそれを活かす最高の方法を見つけた鷹木に天晴。
鷹木の腹の痛み表現は素晴らしい。
ヘナーレのじっくりした間にベース・テンポ合わせつつ
緩急合わせてそれぞれ最初のギブ・アップを奪います。
非常に良い中間点でありながら
手に汗握る実感、重みがあります。
続いてのピン・フォール対決も
大迫力の頭突き合戦を踏まえつつ
アーロンがKOピン・フォールに対し高木は抑え込みでのカウント3、と
戦績を反映させたストーリー・ラインで上手くつなげました。
最後もその勢い緩まず見事な潰し合い。
サブミッション→ピン・フォール→10カウント、と
試合の構成的にはっきり分かれている所は
作為的過ぎる所もありますが、複合的過ぎると読み手の認知が追いつかなくなるので許容範囲。
アーロンのキャリア・ベストに燦然と輝くマジック・タイムです。
ぎりぎり名勝負
(執筆日:3/?/23)