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新日本プロレス:Best of NJPW February 2023 part.2の分析


名勝負 IWGP世界ヘビー級王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.鷹木信悟(2/11/23)
好勝負 ルーザー・リーブスNJPWマッチ:エディ・キングストンvs.ジェイ・ホワイト(2/18/23)

IWGP女性王座戦:KAIRI(ch)vs.メルセデス・マルチネス(2/18/23)

ミスティコ、ソベラーノJr.エル・デスペラード、vs.エチセロ、DOUKI、テンプラリオ(2/26/23)

CMLL世界ウェルター級王座戦:ティタン(ch)vs.ソベラノJr.(2/27/23)

@IWGP世界ヘビー級王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.鷹木信悟(2/11/23)
 鷹木は質量感落とさず技を軽快に打てるのが凄いですね。
 オカダの丁寧な受けのリアクションも改めて素晴らしい。

 技の鋭さ、意思疎通、重なるリズム。
 トータルで素晴らしく、この2人ならではの完成度を誇っています。

 鷹木が場外DVDを打てばオカダも場外ツームストン。
 構築は形として整っていながら
 一つ一つ技で構成される流れはシームレス。

 そして終盤はIWGPから想像する、尽きることのない究極の攻防。
 中盤はマンネリ感をうっすら感じたが
 それを感じない強烈な味付けで最後まで圧倒的に持って行きましたね。
 この数え歌は色あせない。

 文句なしに名勝負。

Aルーザー・リーブスNJPWマッチ:エディ・キングストンvs.ジェイ・ホワイト(2/18/23)
 ジェイのすかしにエディが感情的に牙をむきます。
 日本だと少し感情的に不安定なファイトに見えるでしょうが、
 アメリカ興行とあってファンの受けは良いですね。

 ジェイはいつもより弱さを押し出して受けに回っています。
 王者時の緻密な試合運びとは違う人間味があって魅力的ですね。
 
 最後のエディのラッシュも情感的。
 ジェイが新日最後の試合として魅力的なものを残しました。

 ぎりぎり好勝負。

BIWGP女性王座戦:KAIRI(ch)vs.メルセデス・マルチネス(2/18/23)
 メルセデスは様々なカウンターを織り交ぜますが、
 相手のレスラーにちゃんと調和させているのもそうだし、
 観客にも戦略的意図を分かりやすく伝えているのが良いですね。

 KAIRIも場を上手く使って印象的なスポットをポイントで。
 構築力が冴えていて、IWGP様式に基づいた骨太の王座戦となっています。

 一方でただIWGP王座の物真似ではなく、
 しなやかさを活かした切り返しや見せ方を押し出しているのもポイント。

 レフェリー身代わりによる気絶スポットから
 ステージ周りでテーブル・スポットも織り交ぜ、
 初代王座戦に続き高い演出力でもアシスト。
 素晴らしい試合となりました。

 文句なしに好勝負。

CIWGP世界ヘビー級王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.棚橋弘至(2/18/23)
 棚橋のコンディションは物足りず、
 序盤は表層的に定番の構成でこなします。
 定番なので間違いないのですけどね。

 マニー・クリップを経ての後半戦。
 ここで棚橋のエンジンが温まってきます。
 やっていること自体にさほど違いはなくても
 なぞっているのではなく、今の選択肢としてその行動をするようになっていて、
 一定のクオリティに最終的には辿り着きました。

 中々良い試合。

Dミスティコ、ソベラーノJr.エル・デスペラード、vs.エチセロ、DOUKI、テンプラリオ(2/26/23)
 グラウンドのエチセロから始まり、
 ミスティコのハイ・フライに続いて、
 トップのソベラノ、テンプラリオの上手さ。
 CMLLの面白さを幅広く堪能できますね。

 DOUKI、デスペラードも違和感なく調和しており、
 ファンタスティカマニアの主旨を尤も実現した試合と言えますね。

 なんだこれは、と皆が驚き歓声を上げるアクションが尽きなかった。
 ハッピーなルチャ・リブレです。

 ぎりぎり好勝負。

ECMLL世界ウェルター級王座戦:ティタン(ch)vs.ソベラノJr.(2/27/23)
 速攻トペでスタート。
 注目に値する攻防がどんどん繋がっていく楽しさがありますね。

 場を動かしながら幅広い攻防を
 コンパクトな試合時間の中で紡いでいったもののそこに間違いは一切なし。
 ティタンが脚を痛めつつ締めに辿り着く流れも美しかった。

 ぎりぎり好勝負。 
(執筆日:2/?/23)