新日本プロレス:Best of BotSJ 2023 part.2の分析
名勝負 | BotSJ公式戦:リオ・ラッシュvs.マイク・ベイリー(5/23/23) |
好勝負 | BotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.TJP(5/19/23) BotSJ公式戦:リオ・ラッシュvs.TJP(5/21/23) BotSJ公式戦:エル・デスペラードvs.フランシスコ・アキラ(5/21/23) |
@BotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.KUSHIDA(5/18/23)
KUSHIDAが腕攻めで封殺の流れ。
完全劣勢に押し込まれたヒロムが
荒々しさを出してきて場外戦。
そのテンションは異質なレベルではありましたが、
観客席の中に入っていき、会場外まで出る展開には
面白さよりも両リンにならない不自然さを先に覚えてしまう。
リングに戻ってくると尖った攻めで見応えある一進一退。
最後はエプロンから飛んできたヒロムにKUSHIDAがカウンターで腕ひしぎ。
ヒロムが持ちあげパワー・ボムに切り返すと、ぎりぎりリングに戻ってリングアウト決着…。
これやるなら中盤の場外戦を成立させる建前が必要ですね。
カウント16までKUSHIDAが〆続けているのもまた意味が弱く、
全体的にネタ性が少し強くて内容が追いついていません。
中々良い試合。
ABotSJ公式戦:高橋ヒロムvs.TJP(5/19/23)
TJPの軽妙なレスリングに
ヒロムも小刻みに混ぜ込み一進一退。
TJPは腕を攻められる中で
華麗な足技で反撃を開始したりと
それぞれのやり取りが積み重なっていく攻防でしたね。
綺麗すぎて少しフックが弱い所はあるものの
間違いなくクオリティは高く、その日の満足感も高い。
ぎりぎり好勝負。
BBotSJ公式戦:リオ・ラッシュvs.TJP(5/21/23)
リオの360°のアクションが
TJPの変幻自在な対応力と化学反応。
展開と様式美が見事に使い分けられ、
構成にも感心しつつ、そのムーブにも魅了されました。
エスカレートした後にクライマックスで敢えてTJPが腕攻め交えたのも面白かったですね。
ぎりぎり好勝負。
CBotSJ公式戦:エル・デスペラードvs.フランシスコ・アキラ(5/21/23)
アキラがスピードとハード・ヒットの切れ味を極限まで高めて一戦に臨みます。
ならばとデスペラードもストレートに受けて立った上で、
脚に椅子攻撃という卑怯な戦法に転じてドミネイト。
受けの表現も調整してドラマの見せ方を良く分かっていますね。
アキラの常ならぬ気迫も光り、
TJPがタオルを投入するも拒否する展開が真に迫っていました。
リーグ戦の中でも屈指のドラマチックな内容でした。
文句なしに好勝負。
DBotSJ公式戦:リオ・ラッシュvs.マイク・ベイリー(5/23/23)
リオの四方ロープ・ワークに
切れ味鋭い演舞要素を加えて
アスレチック的面白さにする独創的な攻防。
その取り組みが事前に打ち合わせできる序盤だけで終わらず
エッセンスとして中盤にも残っています。
まったく読ませず、いつも通りで流すことを選ばず、
最後の最後までスタンスを貫きました。
リオが復帰後、追求してきたオリジナリティある取り組みが
一つの完全形、完全燃焼を迎えたのは実に嬉しいことでした。
そしてベイリーもまたBest in the Worldのワークを見せました。
ぎりぎり名勝負。
(執筆日:5/?/23)