新日本プロレス:Best of NJPW July 2022 part.2の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | G1公式戦:棚橋弘至vs.内藤哲也(7/24/22) G1公式戦:棚橋弘至vs.ザック・セイバー(7/30/22) アレックス・シェリーvs.KUSHIDA(7/30/22) ノーDQ:ジョン・モクスリーvs.エル・デスペラード(7/30/22) |
@G1公式戦:棚橋弘至vs.内藤哲也(7/24/22)
数え歌として過去の遺産があるので、
そこらへんで誤魔化すことも出来たはずなのに、
棚橋は相変わらず衰えに対して貪欲に上手く付き合っていますね。
今の状態を肯定しながらエースであり続ける道を見つけています。
今回は棚橋以上に内藤も素晴らしかった。
棚橋に対して素晴らしいアイディア提案をしており、
ペースを落とした試合運びの中で、
アクションを抑えているにも関わらず、
卓越したセンスが逆に際立つ程です。
膝の痛みの表現も絶妙で、
棚橋が脚攻め関連の技を物量で連打せずとも豊かに魅せました。
棚橋、内藤双方に感嘆しきりの内容で最後の決着の仕方も大満足。
文句なしに好勝負です。
AG1公式戦:デイヴィッド・フィンレーvs.ジュース・ロビンソン(7/26/22)
しっかり存在感を出し感情剥き出しにぶつかり合います。
それぞれシングルとして成長した今だからこそのパートナー対決になっていますね。
フィンレーは基本に忠実な流れですが、
得意技がしっかり認知され、
終盤も攻防のレベルを上げることが出来ていますね。
一方のジュースはまんべんなく要素を散らしており器用だなと思う反面、
他にないジュースのヒールとしての魅力をどこに置いているかは見えず。
まだ完成しきれていない印象があり、
そのコンディションにおいてはちょっと試合時間が長すぎましたかね。
G1の試合でもありますし、今回はもう少し完結にして
今年どこかで再戦を組んで、その時にじっくり時間をかけても良かったと思います。
好勝負に少し届かず。
BG1公式戦:石井智宏vs.タマ・トンガ(7/27/22)
石井がトンガの打撃をものともせず圧をかけつつも
攻撃性はやや抑えめにして強さの距離感を適切に整えます。
それを受けてトンガは伸び伸びと仕事。
やや不安定な部分もありましたが、
自分の強みを出してファンからの支持も熱かったですね。
トンガがシャツを引き裂き気合を入れて終盤戦。
後一歩の殻は破れないにしても
メインとしてシングルでこれだけの内容を残したのは
今後のステップ・アップとして大きいですね。
好勝負に届かずも中々良い試合。
CG1公式戦:棚橋弘至vs.ザック・セイバー(7/30/22)
セイバーはスケール大きく見せながらレスリング。
テクニカルでありながら見せ物としても優れているのが凄いですね。
棚橋はvs.内藤と同じく相手のムーブをパクって見せたりと
上手く相手に合わせて方策を見出しています。
セイバーのサブミッション地獄をとことん突き詰めたからこその最後のフィニッシュ。
このカタルシスは素晴らしかったですね。
試合後のスポーツライクに健闘を認め合うやり取りには実感がこもっていたことでしょう。
ぎりぎり好勝負。
Dアレックス・シェリーvs.KUSHIDA(7/30/22)
KUSHIDAが新日復帰。
WWEの影響でデフォルメ要素が残っていますが、
そこをシェリーが良い形で拾っていますね。
グラウンドの細かな部分に同調要素を散りばめています。
何年も経ってそれぞれ変化がありましたが、
それでも元パートナー同士、根幹で理解し合っていることが伝わってくる攻防でした。
最後まで綺麗にまとめ上げましたね。
ぎりぎり好勝負。
EノーDQ:ジョン・モクスリーvs.エル・デスペラード(7/30/22)
ノーDQと銘打っていますが、
有刺鉄線ボードが設置されたりと
葛西を見据えたデス・マッチ仕様ですね。
デス・マッチ凶器の使い方、
その間の通常プロレス要素での伏線の回収、
共にレベルが高く、この2人ならではのプロレスでしたね。
きちんと理論に基づいたデス・マッチで
特にデスペのポイントでの脚攻めの絡め方は冴えていました。
近いうちに実現するであろう葛西vs.モクスリーが楽しみになってきました。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:7/?/22)
注目試合の詳細
なし試合結果
@G1公式戦:棚橋弘至vs.内藤哲也(7/24/22)AG1公式戦:デイヴィッド・フィンレーvs.ジュース・ロビンソン(7/26/22)
BG1公式戦:石井智宏vs.タマ・トンガ(7/27/22)
CG1公式戦:棚橋弘至vs.ザック・セイバー(7/30/22)
Dアレックス・シェリーvs.KUSHIDA(7/30/22)
EノーDQ:ジョン・モクスリーvs.エル・デスペラード(7/30/22)