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新日本プロレス:Best of NJPW May 2022の分析


名勝負 なし
好勝負 US王座戦:棚橋弘至vs.石井智宏(5/1/22)

IWGPヘビー級王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.内藤哲也(5/1/22)

@Jr.ヘビー級王座戦:エル・デスペラード(ch)vs.石森太二(5/1/22)
 Jr.というとムーブの印象が強いですが、
 今回は追撃をせず生み出した間を上手く意味合い立ててたのが印象的でした。
 序盤をこういう風に組み立てられると強いですよ。

 5分経過して石森からデスペラードに攻めをバトンタッチ。
 それぞれ小さな攻防の流れにちゃんと帰結をつける部位攻めで良いですね。

 10分経過し終盤に突入。
 これまでの流れから部位狙いで綺麗に完結して欲しい所。
 その願いは攻めとしてはラインに乗せていて見応えがあるものの
 ダメージによる制限を全く持たせていないのが勿体なかった。

 気合い受けを生み出した文化のある日本ではしばしば見られてしまう課題ですね、、、。
 ただ、その課題あっても尚攻めの良さである程度カバー出来ていて王座交代劇としては合格点。

 好勝負に少し届かず。

AUS王座戦:棚橋弘至vs.石井智宏(5/1/22)
 棚橋がエア・ギターを奏でれば、
 そこを石井が背後から蹴り飛ばしてバチバチ火花を散らします。

 石井の重いチョップ一発一発に
 棚橋は体こそ仕上がりつつもひるむ。
 この試合でも衰えと上手く付き合って
 石井の下手から試合に取り組んでいました。

 石井はそんな棚橋にドラスクを決めますが、
 そこには単なる技をパクるというよりも
 エース棚橋の姿を作って挑発する高次な含みがありましたね。

 棚橋が勢い不十分で休みを入れながらも反撃開始。
 今の姿を肯定しながら勝負する様は格好良いですね。

 ただ気合受けをそれぞれ繰り出すのは良いですが、
 理想を言えばメリハリを持たせるスポットではキレ良く技を決めたかったですね。

 ズレなく見る側がついていく上質なニア・フォール合戦で特に頭突き合戦は強烈でした。

 激しさの中に混ぜる膠着シーンは時に水を差すことにもなりかねませんが、
 そんなリスクも気にせず思い切った時間膠着させていて、
 しっかりと成功させている所は流石でした。

 文句なしに好勝負。

BIWGPヘビー級王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.内藤哲也(5/1/22)
 執拗なエルボーの打ち合いから始め、
 技でステップ・アップさせていく形ですが、
 受け手が足を使って場を移したり、
 攻めも意図的に間を空けたり、と行間の調整、演出が上手いですね。

 オカダは最近ダメージ表現が際立つことが多かったですが、
 今回は借りを返すというのがテーマなこともあり、
 厳しい表情が印象的でしたね。

 内藤もフロー感ある攻めが流石でした。

 シンプルなお題目な中シンプルな激闘に仕上げ、
 クライマックスの攻防は濃厚でおなか一杯です。

 文句なしに好勝負。

C石井智宏vs.エディ・キングストン(5/14/22)
 US興行より。

 打撃の張り合いベース。
 一つ一つ打ち合ったり、
 相手の攻めを耐えきった後でカウンター打ち込んだり。

 エディの日本プロレス愛が溢れていますね。
 石井も自分の受けているポイントの一つなので
 そこを全面に押し出して応じています。

 観客も好きなので最高に盛り上がっていますが、
 好きなことに没頭し過ぎて若干バランスが取れていない感もありましたね。

 好勝負に少し届かず。

DUS王座戦:棚橋弘至(ch)vs.ジュース・ロビンソンvs.ジョン・モクスリーvs.ウィル・オスプレイ(5/14/22)
 US興行より。
 15分というコンパクトな試合時間設定の中で
 序盤端的にインパクトのある絵作りをしたことは印象的な一方で、
 第3-4者がリングに戻ってこないダメージ感、
 それを映さないカメラ・ワークには違和感を覚えましたね。

 新日を辞めるのではと噂させてからのヒール・ターンを見せた
 ジュースがヒールとして立ち回り椅子攻撃。
 4者の色は出ていましたね。

 終盤も派手な大技の共演が見られました。
 ただテーブルの混ぜ方は攻防のテンポ感を落としているように感じられ、
 日本式とアメリカ式をミックスさせた内容なんですが、
 それぞれの短所も出ていてミックス具合は改善の余地がありますね。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:5/?/22)

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@Jr.ヘビー級王座戦:エル・デスペラード(ch)vs.石森太二(5/1/22)
AUS王座戦:棚橋弘至(新チャンピオン!)vs.石井智宏(5/1/22)
BIWGPヘビー級王座戦:オカダ・カズチカ(ch)vs.内藤哲也(5/1/22)
C石井智宏vs.エディ・キングストン(5/14/22)
DUS王座戦:棚橋弘至(ch)vs.ジュース・ロビンソン(新チャンピオン!)vs.ジョン・モクスリーvs.ウィル・オスプレイ(5/14/22)