新日本プロレス:Best of NJPW November 2022の分析
名勝負 | USヘビー級王座戦:ウィル・オスプレイ(ch)vs.内藤哲也(11/5/22) |
好勝負 | USヘビー級王座戦:ウィル・オスプレイ(ch)vs.海野翔太(11/20/22) SJTL公式戦:キャッチ22(フランセスコ・アキラ、TJP)vs.CHAOS(リオ・ラッシュ、YOH)(11/21/22) |
@マスター・ワト、エル・デスペラードvs.高橋ヒロム、石森太二(11/5/22)
ルチャでは良くある正邪混合タッグ。
日本では珍しい試みですが、比較的上手くやっていましたね。
タッチに応じなかったり、余計なことするなと普通にパートナーを蹴ったり
小競り合いをコンスタントに挟んでいきます。
孤立シーンもこの要素で焦らし盛り上げました。
今後の4ウェイ予感させるシーンに転換し締め。
深い表現こそないものの
テーマに全編取り組み続けた点では予想以上の内容でした。
中々良い試合。
AUSヘビー級王座戦:ウィル・オスプレイ(ch)vs.内藤哲也(11/5/22)
オスプレイから仕掛けて演舞。
オスプレイの切れ味は本物ですね。
逆に内藤はぎりぎり追いついる状態ですが、
手数絞りつつ強烈に見せることで等価に。
オスプレイも重めに受けていますね。
中盤にはオスプレイのチョップが響き渡ります。
相変わらず絶対値と見せ方が最高レベルで両立されていてチートレベル。
それぞれ相手のこと考えダメージ感、技設定を合致させて引き込みます。
後半にかけて内藤の乱暴な打撃使いが精神的に追い込まれている感を出していましたね。
主人公になりきれない主人公の焦りがそこにはあって、
内藤もキャリアのピークは超えていますが、
棚橋みたいに衰えつつもそれを取り込んで尚魅せ続ける境地への可能性を感じさせました。
積み重ねた延長線にある死闘でしたね。
文句なしに名勝負。
BUSヘビー級王座戦:ウィル・オスプレイ(ch)vs.海野翔太(11/20/22)
オスプレイはハヤブサのマスクで登場。
海野はスピードありつつ質量も感じさせ、
かなり仕上げてきたな、と思わせるコンディション。
オスプレイはキレもパワーも攻防の見せ方も素晴らしく、
改めてトータル・パッケージっぷりに感服しましたね。
海野はダメージを伝える要素だけではなく
自分自身に視線を集める所作を見せる部分もあり、
同じ立場で試合作りに携われていて過去の試合より良いですね。
海野がここぞで緩急を作るので
オスプレイも120%のカウンターを放つことができます。
ラナを狙った海野にカウンターでライガー・ボムを決めたシーンのえぐさには唸りましたね。
クライマックスの海野が耐えるシーンはドラマチックで
シチュエーションに合ったラッシュの感覚も良かった。
海野のキャリア・ベストとなる試合です。
文句なしに好勝負。
CSJTL公式戦:キャッチ22(フランセスコ・アキラ、TJP)vs.CHAOS(リオ・ラッシュ、YOH)(11/21/22)
見る側まで翻弄される動きにセコンドが絡んでの一瞬での攻守逆転。
Jr.タッグならではで、初日メインにふさわしい攻防ですね。
ラッシュもコンディション良く復帰しましたね。
どんなアクションに繋がっていくのかワクワクさせる攻防。
ダイブで弾みをつけた後も好調。
タッグとしてまだ組んで浅いが故の課題もありましたが、
積極的な取り組みも見られたので、
リーグが終わる頃にタッグとしてどこまで進化しているかという楽しみも残りました。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:11/?/22)