新日本プロレス:Best of NJPW June 2021の分析
名勝負 | IWGP世界ヘビー級王座戦:オカダ・カズチカvs.鷹木信悟(6/7/21) |
好勝負 | NEVER無差別級6人タッグ王座戦:後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHI(ch)vs.内藤哲也、SANADA、BUSHI(6/2/21) 飯伏幸太vs.ジェフ・コブ(6/7/21) |
@NEVER無差別級6人タッグ王座戦:後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHI(ch)vs.内藤哲也、SANADA、BUSHI(6/2/21)
内藤をトップとして各シングル見応えがありましたね。
それに加えてタッグ、トリオを頻繁に混ぜ込みますが、
こちらもクオリティは高いものが見られました。
両チームの成熟を感じましたね。
30分もの試合時間上記どちらの面も落ちなかったのはお見事。
一方で30分の全体構成でいうと
点の積み重ねで構成力弱く、
クオリティが下がる原因にはなっていないものの
30分という試合時間は必要なかったかも、が結論です。
最後のBUSHIのローン・バトルも
それをするだけの強烈な価値があったかというとやや首を傾げます。
BUSHIも良い仕事していましたが、
好調ぞろいでトップ・パフォーマンスではなかったですからね。
ぎりぎり好勝負。
A飯伏幸太vs.ジェフ・コブ(6/7/21)
コブのプロレスの幅が広がっていることが実感されますね。
ターン・バックルにウィップしていったり
腰攻めの中でシーンとしてしっかり作る工夫も良い。
ウネリを生み出すという点ではまだ最大効率ではないものの
コブのシンプルなパワーが魅力的に映りますね。
飯伏はコブの打撃に素晴らしい受け身。
腰攻めをこれだけ食らっているのに気迫でダメージ無視の攻めの動きをする所は
キラー・モードを求められる飯伏の今の難しい立場を感じさせますが…。
終盤には両者能動的な仕掛けにより
攻防の可能性が想像を超えて大きく広がっていきます。
コブのF5000、カミゴエのインパクトはとんでもなかったですね。
コブが新日本プロレスでの価値を更に押し上げた一戦。
これは団体のプッシュも更に本腰が入るでしょうね。
楽しみです。
ぎりぎり好勝負。
BIWGP世界ヘビー級王座戦:オカダ・カズチカvs.鷹木信悟(6/7/21)
オーソドックスな立ち上がりですが、
大事な最高峰の2人という立て付けはしっかり守っています。
鷹木が観客を乗せる素晴らしいアピール力。
オカダがビッグブーツで薙ぎ倒すスケール感。
それぞれこのカードが空位の王者決定戦にふさわしいことを一瞬で証明します。
スタンスを相手に寄せずに調和の取れた一進一退。
場外ブレーン・バスターを放ちつつ
上げ過ぎない落ち着けどころの上手さがロングマッチの上では非常に利いています。
15分経過。
オカダが鷹木にドロップ・キックを放ち、
得意技を中心としたテンポ・ベースに切り替え。
フローにのりつつも、ここでマネー・クリップを織り交ぜると同時に
それをすぐロープ・ブレイクされる形で見せて、
後半にかけた伏線を引いて行ったのはお見事でした。
流れに押されず踏みとどまって的確な判断を下す勇気と感性。
鷹木が本当に素晴らしいですね。
攻防が前面に出てくる中で彼の何でも技を使いこなせる良さが出るのですが、
その一方で序盤と同じくアピールを器用に織り交ぜる。
自分の枠を逸脱しつつも収めるところに収めていきます。
絶妙の間の加減をオカダに寄せているんですよね。
それに相対するオカダは先のマネー・クリップの仕掛けにより
上手く攻めを通せないもどかしさを表現。
絶対王者の時とは違う今のオカダならではのものがあります。
下手から入りつつ究極の頂上対決の攻防を行うのだから彼もまた改めて非凡です。
最後のフィニッシュ含めこれで決まるか!?と読ませない攻防なので、
最後はいつもと違う味わいでニア・フォールに対して物足りなさもあるかもしれませんが、
その繊細な味わいは何ともいえないものがありました。
ぎりぎり名勝負。
(執筆日:6/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@NEVER無差別級6人タッグ王座戦:後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHI(ch)vs.内藤哲也、SANADA、BUSHI(6/2/21)A飯伏幸太vs.ジェフ・コブ(6/7/21)
BIWGP世界ヘビー級王座戦:オカダ・カズチカvs.鷹木信悟(新チャンピオン!)(6/7/21)