新日本プロレス:Best of NJPW G1 2021 part.3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | G1公式戦:オカダ・カズチカvs.タイチ(10/8/21) G1公式戦:グレートOカーンvs.飯伏幸太(10/9/21) G1公式戦:KENTA vs.ザック・セイバーJr.(10/9/21) G1公式戦:タイチvs.棚橋弘至(10/20/21) G1公式戦:オカダ・カズチカvs.ジェフ・コブ(10/20/21) |
@G1公式戦:オカダ・カズチカvs.タイチ(10/8/21)
オカダがいつもより重々しく動きます。
お互い鉄柵に思いっきり叩きつけ、場外でDDTを叩きこんで、と倍返しに次ぐ倍返し。
真っ直ぐくみ上げていく攻防。
タイチがオカダに見劣りせずハード・ヒットな一進一退を見せましたね。
迫力あるバック・ドロップはそのままタイチが勝ってしまうのでは、と思わせるぐらいでした。
タイチがプロレス観をぶつけきった内容です。
ぎりぎり好勝負。
A石井智宏vs.高橋ヒロム(10/9/21)
石井が躊躇なくハード・ヒット。
ヒロムの喉元にチョップを叩きこんでいきます。
これにはヒロムも崩れ落ちますが、
それでも真っ向から激しいエルボー合戦。
ヘビー級の壁に真っ向からぶつかるヒロムらしい戦い方でしたね。
鋭い攻めに軽くは全く感じさせず攻防は一進一退。
ただ全てが格ゲーみたいにダメージ値だけの単純化されて
技一つ一つの意味づけが薄く、石井の緻密さも余り出ていなかった印象です。
中々良い試合。
BG1公式戦:グレートOカーンvs.飯伏幸太(10/9/21)
Oカーンが最高に輝いた前例が生まれたので、
この試合は尖がらせた間合いを取って牽制し合う打撃戦と
グラウンドのリアルな鬩ぎ合いで大半を構成。
それぞれのシーンの密度だけで下駄を履かせることが出来ています。
飯伏が切れモードに入れば
Oカーンも背負い投げから正拳突き。
かなり様になっていて飯伏に負けていなかったですね。
シンプルなので決して深味がある訳ではないが
ベースが異質で緊張感あり素晴らしかった。
ぎりぎり好勝負。
CG1公式戦:KENTA vs.ザック・セイバーJr.(10/9/21)
いきなり激しい打撃戦。
セイバーがアンクル・ホールドにとらえると、
挑発的にそれでいて壊すような蹴り。
KENTAも主導権を取り返すと同じように挑発的に苛烈な蹴りを見せます。
様々な国を渡り歩いたセイバーを相手に
いつもとモードを変えてKENTAの目指すミックス・スタイルの理想を追求しましたね。
お互い相手を見て全集中して攻防を繰り広げ、
自分の主張を全く緩めず、ぶつけ合いました。
終盤のサブミッション合戦は最高にその性質を理解していて盛り上がりました。
セイバーはこの試合も好調で
どんな体勢からもフィニッシュ・ストレッチに入りえるので目が離せませんでした。
文句なしに好勝負。
DG1公式戦:タイチvs.棚橋弘至(10/20/21)
腹を負傷しているタイチはいきなりバック・ドロップで短期決戦を狙います。
棚橋は腹パンして凌ぐとぐと脚攻め。
この脚攻めがゆったりと持久戦仕様にしているのがにくいですね。
スローながらじっくりと見るものに落とし込まれる疲労感。
棚橋が脚攻めを段階的に加えて、
重々しい中でうまく段階付けをこなしています。
終盤は温存していた技を出し間惜しみなく使って盛り上げ。
素晴らしい試合でしたね。
ぎりぎり好勝負。
EG1公式戦:オカダ・カズチカvs.ジェフ・コブ(10/20/21)
トンガに不覚の敗北を喫し、
オカダは全勝のコブに勝つしか決勝に進出できないシチュエーション。
コブが速攻でツアー・オブ・ジ・アイランドを狙い、かわされるも、
重い腰攻めでオカダをじりじりと追い込んでいきます。
オカダはダウン・モードでコブを引き立てると
コブもフロント・スープレックス連打など
規格外の技を見せて、それだけで大きなどよめきを観るものに与えます。
日本人離れしたオカダのスケール感と
コブの迫力ある技が相乗効果で高まりあって
これまでになく見応えのある攻防。
マネー・クリップ含めて技の織り交ぜ方が見事で、
クライマックスは正直決勝でもおかしくないレベルの白熱具合でしたね。
それぞれの魅力を限界まで引き出し合った攻防でした。
文句なしに好勝負。
(執筆日:10/?/21)
注目試合の詳細
なし試合結果
@G1公式戦:オカダ・カズチカvs.タイチ(10/8/21)A石井智宏vs.高橋ヒロム(10/9/21)
BG1公式戦:グレートOカーンvs.飯伏幸太(10/9/21)
CG1公式戦:KENTA vs.ザック・セイバーJr.(10/9/21)
DG1公式戦:タイチvs.棚橋弘至(10/20/21)
EG1公式戦:オカダ・カズチカvs.ジェフ・コブ(10/20/21)