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新日本プロレス:Wrestle Kingdom 14 1/5/20の分析


名勝負 なし
好勝負 RPWブリティッシュ・ヘビー級王座戦:ザック・セイバーJr.(ch)vs.SANADA
 
NEVER無差別級王座戦:KENTA(ch)vs.後藤洋央紀
 
ジェイ・ホワイトvs.飯伏幸太
 
IWGPヘビー級&IC王座戦:オカダ・カズチカ(IWGP ch)vs.内藤哲也(IC ch)

@獣神サンダー・ライガー引退試合:佐野直喜、獣神サンダー・ライガーvs.リュウ・リー、高橋ヒロム

AJr.タッグ王座戦:エル・ファンタズモ、石森太二(ch)vs.六本木3K(SHO、YOH)
 3Kがいきなりダブル・ドロップ・キックを決めスタート。

 ファンタズモがムーンサルト引っかきを決めたと思いきや
 今度はスケールの高いハイ・フライ。
 このメリハリ。
 好調ですね、ファンタズモ。
 石森もファンタズモとパートナーになって良い効果も出ているのでは。

 YOHの孤立、タッチ成功までの焦らしはもう少ししたかったですね。

 SHOがシングル的才覚で盛り上げるものの
 ブレイクした分、3Kはタッグとしてバランスが崩れていますね。

 石森、ファンタズモがタッグとして絞って動いた分その印象が強まりました。

 好勝負に少し届かず。

BRPWブリティッシュ・ヘビー級王座戦:ザック・セイバーJr.(ch)vs.SANADA
 クラシカルな演舞をハイ・スピードで展開。
 めまぐるしい体勢入れ替えはドームでも映えますね。
 フェイク・ダイブ挟んでも徹底的にレスリングを続けます。

 上品なレスリングを
 セイバーのヒールとしての
 イライラした感情をアクセントをタッチで。

 10分と余りに試合時間で割りを食っていて、
 2日間に分けたのに、と恨み節を言いたいものの、
 クオリティは十分なレベルに到達している。

 ぎりぎり好勝負。

CUS王座戦:ジョン・モクスリー(ch)vs.ジュース・ロビンソン

DNEVER無差別級王座戦:KENTA(ch)vs.後藤洋央紀
 後藤から奇襲を仕掛け、
 生意気な小僧を黙らせる為の攻め、攻め。
 場外を使ってハイ・テンポを強調していますね。

 KENTAが花道DDTからチェンジ・ペース。

 後藤が今までよりも受け時に常に気を払うようになっていますね。
 また、エルボーの打ち合いもただ打ち合うだけでなく
 偏執的に、無視して打ち込むことで
 "荒武者"というキャラがスタイルに反映されてきました。
 キャリアのこのタイミングで
 燻っていた所からの進化を感じさせるとはやりますね。

 終盤が駆け足で詰め切れなかった印象もありますが、
 想像以上に素晴らしい試合でした。

 ぎりぎり好勝負。

Eジェイ・ホワイトvs.飯伏幸太
 テンポの良い試合進行の中でホワイトがヒール殺法。
 フェイス/ヒールの立場に当てはめて
 両者のムーブを置いて行きます。

 ホワイトは独特の間で、観客の反応込みで試合の緩急。
 また、飯伏を敢えて動かさない形で進めますが、
 これが飯伏の"動かない"ことによる怖さの表現方法とはまっていますね。

 外道含めたヒールとしての定番演出は
 毎回のことで過剰気味な印象が出てきたものの
 一方で七色の変化をもって試合を盛り立てている功績は否定されない。
 
 最後のジェイの必殺技を決める時の見せ方も良かった。
 ぎりぎり好勝負。

Fクリス・ジェリコvs.棚橋弘至
 対戦相手、観客へのアピールムーブを交えながら交錯。

 双方アクションとしては年齢制限を感じさせますが、
 ジェリコは机の上でDDT、と鉄板ハードコアで補ってきます。

 細かな一進一退の調整は両者流石ベテランといったところ。

 また、棚橋のハイ・フライ・フローにドラスク、と
 ベテランならではの技の認知度の高さを活かしてベストな構成。

 内容も良かったですし、
 棚橋が勝てばAEW王座への挑戦も見えてくるというストーリーが
 こみいった政治背景も相まって
 ノン・タイトル戦ながら勝敗に重みと興味を持たせたのは素晴らしかった。

 好勝負に少し届かず。

GIWGPヘビー級&IC王座戦:オカダ・カズチカ(IWGP ch)vs.内藤哲也(IC ch)
 それぞれ軽く流した出だし。
 内藤がエプロンを使ったネック・ブリーカーから首攻め。
 オカダのカウンター・ビッグ・ブーツに内藤が一回転の受け身。
 スケール感のある手綱引きは良いもおの、
 点の良さであって試合の形が少し見えないですね。

 それぞれの1回目の必殺技狙いを挟みながら
 相手を上回る為の理屈付けをしていきます。

 オカダは内藤をコーナーに乗せドロップキックで落とすと
 テーブルも使ってで脚攻め。
 昨夜のvs.ホワイトもあってこれは素晴らしい展開。
 内藤の受け表現が冴えていて劇的に彩られます。
 
 反撃後もフォールせずじっくり溜めて起き上がったりと
 内藤のストーリー・テリングは良好でようやくこの2人の本意気に。

 短期スパンで千変万化させながら
 オカダがエゴイスティックな部分を出し、
 オカダvs.内藤の因縁を持ち出して完全に立場の差を作り、
 来るべきフィニッシュに向けて盛り上げました。

 前半が弱く、雰囲気美人の傾向が強い。
 ただダブル・タイトル戦としては十分で
 昨夜の一戦と比類するキャッチーさはあります。

 文句なしに好勝負。

Rating:★★★★★
(執筆日:1/?/20)

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@獣神サンダー・ライガー引退試合:佐野直喜、獣神サンダー・ライガーvs.リュウ・リー、高橋ヒロム
AJr.タッグ王座戦:エル・ファンタズモ、石森太二(ch)vs.六本木3K(SHO、YOH)(新チャンピオン!)
BRPWブリティッシュ・ヘビー級王座戦:ザック・セイバーJr.(ch)vs.SANADA
CUS王座戦:ジョン・モクスリー(ch)vs.ジュース・ロビンソン
DNEVER無差別級王座戦:KENTA(ch)vs.後藤洋央紀(新チャンピオン!)
Eジェイ・ホワイトvs.飯伏幸太
Fクリス・ジェリコvs.棚橋弘至
GIWGPヘビー級&IC王座戦:オカダ・カズチカ(IWGP ch)vs.内藤哲也(IC ch)(新チャンピオン!)