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新日本プロレス:Best of NJPW 2019 New Japan Cup part.1の分析


名勝負 NJC1回戦:オカダ・カズチカvs.マイケル・エルガン(3/9/19)
好勝負 NJC1回戦:石井智宏vs.永田祐志(3/8/19)

NJC1回戦:飯伏幸太vs.内藤哲也(3/10/19)

NJC2回戦:ウィル・オスプレイvs.ランス・アーチャー(3/14/19)

NJC2回戦:ザック・セイバーJr. vs.飯伏幸太(3/16/19)

@NJC1回戦:石井智宏vs.永田祐志(3/8/19)
 それぞれが打撃連打を耐えて、耐えた上での
 流れを邪魔しない反撃が綺麗ですね。
 ニュートラルな打撃戦も上手く混ぜ込んでいます。
 石井の本領発揮ですね。
 永田によって一部制限を受けている箇所もありましたが、
 永田は口から出血しつつも気迫の張り合い。
 非常にはまった絵作りでした。
 文句なしに好勝負。

ANJC1回戦:オカダ・カズチカvs.マイケル・エルガン(3/9/19)
 細かなエルガンのテクが冴えるレスリング。
 エプロンへの河津落としからエルガンが首攻め。
 オカダも引かずにバランスの良い反撃。
 エルガンは素晴らしいセルを見せます。
 オカダは飄々とした攻めですが、
 構成として着実にクオリティ上げる正確さは相変わらず見事。
 この構成に対してエルガンの構成の仕方が
 また親和性の高いもので、攻守入れ替わっても綺麗に右肩上がり。
 カウンターを積極的に織り込んでも
 美しいテンポ感が壊れません。
 返す返すもエルガンはこの試合で疲労感の見せ方が素晴らしい。
 終盤はカウンター合戦。
 どのように変化するか予想をつかせず、
 一方で定型の流れを使った安心感もあり。
 見事というしかありません。
 この数え歌はNJCでも外れなし。
 ぎりぎり名勝負。

BNJC1回戦:ザック・セイバーJr. vs.EVIL(3/10/19)
 このマッチアップは安定して実績を残しているので、
 EVILの序盤の立ち向かい方には
 過去のそれを踏まえたものであって欲しいところ。
 セイバーのサブミッション地獄への
 引きずり込みに対して一歩踏み込んだ攻防が見たいですね。
 それでもサブミッションのじっくりした見せ場と
 パワフルな投げのスポットが上手く両立されているのは流石。
 EVILのセルに工夫があれば最後も更にもう一伸びしたでしょう。
 好勝負に少し届かず。

CNJC1回戦:飯伏幸太vs.内藤哲也(3/10/19)
 内藤が自分の形に上手く嵌め込んでいますね。
 柵やテーブルを使ったり、
 エプロンへのネック・ブリーカーからの首攻めで
 ハードコアに魅せていきます。
 ここまで追い込めば飯伏のキレの良いカウンターも映える。
 とはいえ飯伏は反撃成功させるに当たり
 もう数手追撃を加えると勢いが生まれる。
 張り合って打ち合うシーンとストーリー性を持たせる展開と
 混同して中途半端になっているのが勿体無かったですね。
 しかし混同してもそれぞれのクオリティは最高レベル。
 それがピークに達したクライマックスの一進一退は
 どの一つ一つも見応えがあり素晴らしかったですね。
 文句なしに好勝負。
 
DNJC2回戦:石井智宏vs.タイチ(3/13/19)
 タイチは得意のノラリクラリ戦略ではありますが、
 石井がそれに安易に乗らないので、
 それぞれ自分のペースに引きこうもうと
 細かな鬩ぎあいという形になっています。
 意外に相性良いですね。
 一方でこの試合ではタイチがスティッフな一面も見せているのが
 スイングした一因にもなっています。
 特にレフェリー気絶後のやり取りの後は
 タイチが敢えて真っ向勝負に挑むという変調の展開が熱い。
 タイチはこんな熱戦もできるのか、と株を上げましたね。
 好勝負に少し届かず。

ENJC2回戦:ウィル・オスプレイvs.ランス・アーチャー(3/14/19)
 体格差がある、とオスプレイを舐めるアーチャー。
 しかしオスプレイも投げられても着地しまくって、と
 体格差をテーマに見事な演舞を作っていきます。
 中盤オスプレイが敢えて打撃戦に挑んだりと
 変化も与えて構成していきます。
 尤もこれは良し悪しで、
 18分という試合時間なら体格差の構図で
 最初から最後まで真っ直ぐ押し切ってもいけた印象はあります。
 しかし格差をなくしていっても
 しっかりと攻防を作り上げて、集中力を切らさなかった。
 ヘビー級相手でもこれ程の試合ができると
 オスプレイへの信頼感は益々高まりますね。
 ぎりぎり好勝負。

FNJC2回戦:ザック・セイバーJr. vs.飯伏幸太(3/16/19)
 飯伏の刹那的な打撃と
 セイバーの粘りっこいトラップ・サブミッションにより
 2人の間の緊張感が伝わってくる攻防になっています。
 セイバーのテクニックに
 飯伏が封じられる異常事態。
 これが新日でできるようになったという所に
 セイバーもすっかり新日で受け入れられたな、と感慨深くなりますね。
 飯伏がキレて変調したりしますが、
 余りにセイバーの世界が深く、
 飯伏は上手くこの試合において立ち位置を見出せていない印象。
 しかしクライマックスの切り返し合いは
 飛び切りのクオリティで素晴らしかったですね。
 ぎりぎり好勝負。
  (執筆日:3/?/19)

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@NJC1回戦:石井智宏vs.永田祐志(3/8/19)
ANJC1回戦:オカダ・カズチカvs.マイケル・エルガン(3/9/19)
BNJC1回戦:ザック・セイバーJr. vs.EVIL(3/10/19)
CNJC1回戦:飯伏幸太vs.内藤哲也(3/10/19)
DNJC2回戦:石井智宏vs.タイチ(3/13/19)
ENJC2回戦:ウィル・オスプレイvs.ランス・アーチャー(3/14/19)
FNJC2回戦:ザック・セイバーJr. vs.飯伏幸太(3/16/19)