新日本プロレス:Best of G1 Climax 2019 part.6の分析
名勝負 | G1公式戦:ウィル・オスプレイvs.KENTA(8/7/19) G1公式戦:鷹木信悟vs.石井智宏(8/8/19) |
好勝負 | G1公式戦:飯伏幸太vs.ザック・セイバーJr.(8/7/19) G1公式戦:オカダ・カズチカvs.EVIL(8/7/19) |
@G1公式戦:ウィル・オスプレイvs.KENTA(8/7/19)
打撃でスピーディに始めると
KENTAがオスプレイをフェンスにぶつけていきます。
オスプレイが優れたダメージ表現で
KENTAの本来の魅力である攻撃性を引き出していますね。
またKENTAのスタイルを理解し、
攻防作りにおける適切な手順を踏んでいます。
多彩な面子が揃っているG1において
vs.KENTAでも平然とやってのける所は天晴れ。
オスプレイのストームブレーカー狙いから
KENTAのエプロンでのファルコン・アローへの
一連の攻防の流れは素晴らしく、
終盤においても強烈な技の打ち込みは説得力に溢れていましたね。
細かな攻防の乱れも許容される熱量があります。
KENTAをNoahトップ時レベルまで輝かせ、
試合後においてドリーム・マッチと銘打たせるレベルの内容でした。
ぎりぎり名勝負。
AG1公式戦:飯伏幸太vs.ザック・セイバーJr.(8/7/19)
敢えてシークエンスを続けない、
セイバーは売れ線に発展させない選択肢の中で
自分の武器を追及する禁欲的求道者な試合運び。
これに対し飯伏もムーブをコンパクトな空間に収めることで
セイバーとの間の密な距離感を際立たせ、
細かなディティールに注目を集めている。
単なる打撃一発一発にまで行き届いた
丁寧な両者のセルの濃厚な積み重ねも素晴らしかったですね。
文句なしに好勝負。
BG1公式戦:オカダ・カズチカvs.EVIL(8/7/19)
ゆっくりと技をやり取りして積み上げる構築ですが、
前半のつまらなさは否定しようが無いでしょう。
攻め手も疲労感を出すので、スローさが目立ちます。
15分経過したところで
EVILが斜めロープ・ワークを混ぜたりと
ようやく変則を利かせて来て、
エルボーの打ち合いも一転
単なるムーブを置いているのではなく情感が篭っている。
ここで状況を一変させると
レインメーカーとSTOの必殺技の相性の良さを活かして
その絶妙の切り返し合いで一気に爆発させました。
疲労感を前半に溜め込んだからこそ
必殺技を多用できるこのクライマックスですが、
前半と後半単独ではそれぞれクオリティが天と地過ぎるので
トータルではぎりぎり好勝負の評価が適正か。
CG1公式戦:ジェイ・ホワイトvs.ジュース・ロビンソン(8/8/19)
ジェイがヒールとしてあしらう展開を実行するに当たって
ジュースはその形に合わせにいっていて
ジュースの本来の良さは抑制されている印象がありますね。
外道を使ってジェイが脚攻め開始。
ジュースの丁寧なセルから
身体能力を活かして反撃を伸びやかに演出していくのは
悪くないもののくどさも感じますね。
クオリティ自体はどこも一定以上を満たしているのだけど
以前の王座戦の大成功が記憶に新しいだけに少し残念。
中々良い試合。
DG1公式戦:鷹木信悟vs.石井智宏(8/8/19)
スピードとパワー両立させた異常な打撃戦。
相互の打ち合いのシーンだけでなく
展開が落ち着いた際の打撃も
喉に打ち込むチョップなどハードさが際立っている。
石井の一進一退に乗りつつ
鷹木も距離感、立体性のアクセントを加えるので
打撃の一つ一つが目的どおりの効果を上げながら
自由自在に展開していきましたね。
両者の流した汗の分だけ熱量が上がっていきました。
ぎりぎり名勝負。
(執筆日:8/?/19)
注目試合の詳細
なし試合結果
@G1公式戦:ウィル・オスプレイvs.KENTA(8/7/19)AG1公式戦:飯伏幸太vs.ザック・セイバーJr.(8/7/19)
BG1公式戦:オカダ・カズチカvs.EVIL(8/7/19)
CG1公式戦:ジェイ・ホワイトvs.ジュース・ロビンソン(8/8/19)
DG1公式戦:鷹木信悟vs.石井智宏(8/8/19)
EG1公式戦:ザック・セイバーJr. vs.KENTA(8/10/19)
FG1公式戦:ウィル・オスプレイvs.棚橋弘至(8/10/19)
GG1公式戦:飯伏幸太vs.オカダ・カズチカ(8/10/19)