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新日本プロレス:Best of G1 Climax 2019 part.4の分析


名勝負 G1公式戦:石井智宏vs.ジュース・ロビンソン(7/28/19)
好勝負 G1公式戦:ジョン・モクスリーvs.内藤哲也(7/28/19)

G1公式戦:ウィル・オスプレイvs.ザック・セイバーJr.(7/30/19)

G1公式戦:EVIL vs.棚橋弘至(7/30/19)

@G1公式戦:飯伏幸太vs.ランス・アーチャー(7/27/19)
 ランスvs.オスプレイ程ではないにしても
 体格差によるダイナミズムを演出。
 アーチャーはエプロンから変形セントーン、
 掟破りカミゴエ、ムーンサルト、と
 後半の技一つ一つがどれもスケール感十分。
 ハイパー・アーマー要素も与えて
 最強外国人的位置付けにしても面白そうな存在になってきていますね。
 12分と短い試合時間ながら
 その中でそれぞれ健闘しました。
 中々良い試合。

AG1公式戦:オカダ・カズチカvs.KENTA(7/27/19)
 KENTAが仕掛けてあっさり主導権。
 間と打撃のリズムが洗練されてきた印象がありますね。
 オカダのアピールをぱくったりと良い味出しています。

 一方のオカダ体格で上回っている上に、
 新日本を背負っている割には受け手に回りすぎ。
 溜めた割りに反撃もいつも通りでしたね。

 後半にかけてヒート・アップしていくも
 2人の間で攻防を作りにくさが終始付きまとっており、
 オカダのマグロな受身がオカダ苦戦というより
 KENTAが軽く見える結果になっており残念でした。

 それでも段階を踏んでステージがあがっていく構成は良いし、
 KENTAが好調の試合運びでクオリティは十分。
 もう一度リマッチを組んで欲しいところ。
 好勝負に少し届かず。

BG1公式戦:石井智宏vs.ジュース・ロビンソン(7/28/19)
 石井らしいハードな打撃戦。
 それをそのままにジュースが受けで脚を使いアクセント。
 石井がこれまで見せたこと無いダイビング・ニーを放つ等
 新しい化学反応を引き出せていますね。 

 チョップ連打、気合の打ち合い、と
 売り線のシーンで熱量上がって来た中で
 その勢いに身を任せるかと思いきや
 テンポを一度落としたりと自在にコントロール。

 ジュースが殻を破ってまた一段階上のステージに上がった印象で、
 石井もvs.本間、柴田に匹敵するくらい
 活き活きと攻防を繰り広げることができました。
 ぎりぎり名勝負。

CG1公式戦:ジョン・モクスリーvs.内藤哲也(7/28/19)
 モクスリーの攻め気を内藤がいないにかかるが、
 モクスリーも体格で強引に自分のペースに持ち込んだ上で
 内藤アピールをパクって挑発、と
 両者の個性を明確に押し出した序盤になっています。

 すっかり浸透したモクスリーのハードコア殺法を
 内藤が逆に利用した中盤の場外シーンも面白かったですね。

 リングに戻っても攻防作りは良好。
 大きく化ける程ではないにしろ
 しっかり相手に合わせて作るので
 一定のクオリティを維持しながら一進一退繰り広げました。
 ぎりぎり好勝負。

DG1公式戦:ウィル・オスプレイvs.ザック・セイバーJr.(7/30/19)
 膠着させたいセイバーに対し、オスプレイは演舞に持ち込みたい。
 スタイルを明確に分けるのは良いものの
 それによってオスプレイのスタイルが画一的になってしまった感がある。
 セイバーのレスリング地獄をベースに
 反撃を差し込むという構築はセイバーの典型ですからね。
 オスプレイなら"典型"を利用して
 もう少し上のステージに進化させれたのではないか。

 後半は多くの攻防のバリエーションを見せていて
 どれもキレ味鋭いもののまとまりという意味では若干疑問が残る。
 素晴らしい試合ながら期待していたG1スティール程にはならず。
 ぎりぎり好勝負。

EG1公式戦:EVIL vs.棚橋弘至右(7/30/19)
 棚橋はヒップ・トスで持ち上げられないと見るやシザースに行ったり、と
 エースらしさを保ちった上で変速を良い塩梅で織り交ぜている。
 EVILは安定感あるヒール・プレイ。
 しかし反撃の時に首に椅子をはめての攻撃をしたのはやりすぎ。
 その後の脚攻めに比べて乖離があり、
 かえって緊迫感が殺がれている感がある。

 ただEVILのムーブ自体にスケール感はあるし、
 棚橋のコンディションも良い為、
 攻防は意欲的に重ねることができていて、どれも面白い。
 棚橋がロープ逆上がりで戻ったところをEVILがジャーマンした
 シーンは非常に印象的でしたね。

 棚橋の王者時代を髣髴とさせるクオリティ。
 エルボーの打ち合いからのクライマックスは冗長で
 3分削って20分で良かったものの
 最後で印象を下げても、ぎりぎり好勝負、の評価に値する程充実していた。
  (執筆日:7/?/19)

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@G1公式戦:飯伏幸太vs.ランス・アーチャー(7/27/19)
AG1公式戦:オカダ・カズチカvs.KENTA(7/27/19)
BG1公式戦:石井智宏vs.ジュース・ロビンソン(7/28/19)
CG1公式戦:ジョン・モクスリーvs.内藤哲也(7/28/19)
DG1公式戦:ウィル・オスプレイvs.ザック・セイバーJr.(7/30/19)
EG1公式戦:EVIL vs.棚橋弘至(7/30/19)