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新日本プロレス:Best of NJPW 2018 Aprilの分析


名勝負 ゴールデン・ラヴァーズ(飯伏幸太、ケニー・オメガ)vs.ヤング・バックス(3/25/18)
好勝負 オカダ・カズチカvs.ウィル・オスプレイ(3/6/18)

@オカダ・カズチカvs.ウィル・オスプレイ(3/6/18)
 レスリングでオスプレイが良いところを見せ、
 フェイク・ダイブ・シーンでは
 逆にオカダが読みきってジョン・ウー。
 ディビジョンの違いを上手く処理して見せ場に出来ていますね。
 それぞれ引くところは引いて
 相手の輝くシーンには邪魔せず、
 受け姿で相手を引き上げていく。
 ベーシックな内容ながら2人の魅力が詰まった素晴らしい試合です。
 ぎりぎり好勝負。

A鈴木みのる、ザック・セイバーJr. vs.オカダ・カズチカ、石井智宏(3/25/18)
 US興行ですが、みのるの入場時に
 風になれ、の合唱が起きるほどホットな客層。
 NEVERを争う石井とみのるがごつごつした打撃戦を見せれば
 セイバーとオカダも前哨戦として本番への期待感を煽ります。
 シングルがベースになりつつも
 細やかにタッグの形を維持しているのは素晴らしいですね。
 終盤にかけて一度ギアがあがれば尚良かった。
 やや最後の伸びに欠けましたね。
 好勝負に少し届かず。

Bゴールデン・ラヴァーズ(飯伏幸太、ケニー・オメガ)vs.ヤング・バックス(3/25/18)
 王座が賭けられている訳でもトーナメントの決勝でもないので
 やや大義名分に欠けるものの
 世界最高のタッグはどちらの方かという位置づけ。
 一方でYバックス、オメガはチームとして活動してきたが故に
 ストーリーとしても深みがあります。
 マットが腰の痛みを抱えている中で
 オメガは腰を攻めるのに躊躇し、
 一方でマットは余計なお世話だと反発。
 それどころかジェラシー故にオメガに対してテーブル葬を狙い、ニックが止めに入る程。
 飯伏もまたチーム外であるということが
 ストーリー上の存在意義にもなっている。

 チームでやってきた経験からカウンターは
 リアルに、また試合の攻防としても冴え渡っているし、
 飯伏もYバックスが読めない存在として
 非凡な動き、異常なプロレス技が試合上も意味を持ってくる。
 トップ・ロープに立って2人でスーパープレックスや
 エプロン・テーブルへの片翼の天使をこらえられたのを見て
 トップ・ロープからリングへのジャーマンなど
 この試合でしか見られないビッグ・スポットもたくさんありましたね。

 アクション、ストーリー構成、タッグ・スポットは超一流。
 ただ5スター・マッチと呼ぶには
 タッグの形としての美しさに少し欠ける。
 39分もの試合時間が果たして必要だったかには疑義が残るし、
 構成は見事なストーリー・テリングとして
 個人の役者としての表現は
 心に訴えかけるリアリティに物足りなさがあったか。
 マットのセル、活躍は予想以上でしたけどね。

 とはいっても間違いなく今年のトップ・タッグ。
 ROHのドラゲーの試合のように
 語り継がれていく試合であることは間違いない。

 文句なしに名勝負。
 (執筆日:3/?/18)

 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@オカダ・カズチカvs.ウィル・オスプレイ(3/6/18)
A鈴木みのる、ザック・セイバーJr. vs.オカダ・カズチカ、石井智宏(3/25/18)
Bゴールデン・ラヴァーズ(飯伏幸太、ケニー・オメガ)vs.ヤング・バックス(3/25/18)