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新日本プロレス:Best of NJPW 2014の分析


名勝負 なし
好勝負 BotSJ公式戦:KUSHIDA vs.獣神サンダー・ライガー(6/6/14)

NEVER無差別級王座戦:石井智宏(ch)vs.高橋裕次郎(6/29/14)

@ラ・ソンブラvs.ヴォラドールJr.(1/17/14)
 演舞の優雅さを醸しメヒコの伝統っぽさを感じさせます。
 しかし1本勝負なのにトペを軽々しく出したりと
 日本でやるにはもう少し調整した方が良いのではないか、という内容。
 大枠は提携をなぞりつつ細かい切り返し合いをここぞで持ってきていますが、
 現在が戦いの中でどの程度のレベルか分からないので
 ボルテージ最大値が特段あがっていないまま
 10分時間切れというエンディング。
 後楽園とかではないとはいえこれをメインに据えて10分はないんじゃないの。
 平均より少し上。

ANWAヒストリック・ウェルター級王座戦:ヴォラドールJr.(ch)vs.マスカラ・ドラダ(1/19/14)
 鏡像性の演武からトペコン打ち合い。
 セコンドへの追撃を入れたりしながら
 とにかくダイブを盛り込んできましたね。
 余り感心はしませんが、短く簡潔につなげられている。
 選手間の火花が目立たず、技という表層、形式上の攻防が優先された印象。
 ニア・フォールの攻防は適度に散らしながら凄い技も織り交ぜているが、
 単発フォールのきらいがありますね。
 もっとジャベを織り交ぜても良かった気がします。
 良くも悪くも最近のCMLLビッグ・マッチな内容。
 中々良い試合でした。

Bオカダ・カズチカvs.飯伏幸太(3/6/14)
 特別性のないレスリング。
 普通に主導権をとって得意技を羅列しているだけ。
 何もスリルないままレインメーカーポーズに突入。
 とりあえず飯伏が掟破りから得意技連発して
 勝利の可能性を感じさせて盛り上げたものの
 試合の作り自体は特に何もなかったですね。
 周年記念の王座対決は特に成功していない印象が…。
 まあまあ良い試合程度。

CNJC決勝:中邑真輔vs.バッド・ラック・ファレ(3/23/14)
 ファレは用心棒として立ちかまえているのは
 絵になるものの動くと粗が出てきますね。
 一発を見せるために間を置いているつもりなんでしょうが
 試合ペースの緩急には頭がいっていない。
 序盤中盤終盤と変わらず攻めが単調。
 ハイパー・アーマー設定でも加えて工夫がほしかったですね。
 そんなファレ相手ですから中邑は
 マイナスをカバーするのが精一杯。
 ちゃんと痛がってあげてますが、
 ファレが綺麗に技を決めてくれないので逆にそれが嘘っぽく映ったりと報われない。
 挙句の果てには中邑の飛びつき腕ひしぎへの
 受けが遅れて中邑の顔面に頭突きというアクシデント。
 これで中邑がひどい流血になり試合後の絵だけはできた、という散々な内容。
 悪くない試合。
 
DNEVER無差別級王座戦:石井智宏(ch)vs.KUSHIDA(4/13/14)
 体重差は敢えて出さず。
 KUSHIDAが速攻を狙っていきます。
 石井が打撃でなぎ倒し抵抗すると綺麗な一進一退へ。
 KUSHIDAの見せ方に沿って石井も無駄な我を出さず応じます。
 早々にまとめずクイックも交えてかなり重厚感ある攻防。
 終盤はちょっと滅茶苦茶に発散していましたが、
 とても13分とは思えぬアクション量に台湾のファンも満足したでしょうね。
 中々良い試合。

EBotSJ公式戦:田口隆祐vs.アレックス・シェリー(6/3/14)
 安定感あるスタート。
 一定のテンポで変化を見せ、一進一退をつけていきます。
 安定しすぎて、なぁなぁで流れる恐れもありましたが、
 トペやエプロンでの攻防を精力的に取り入れると、
 終盤も掟破りを絡めながらスムーズに意思を通わせていました。
 王座戦でもやれるカードだと感じさせた充実の内容。
 中々良い試合でした。

FBotSJ公式戦:KUSHIDA vs.獣神サンダー・ライガー(6/6/14)
 ライガーが脚攻め。
 高低差、リング内外を使って
 360度立体感のある攻めを見せています。
 ベテランならではの空間の使い方に感嘆します。
 ライガーがここまでの技量を見せてきたので、
 KUSHIDAは痛がる表現に終始。
 試合運びを任せ、一定時間経過したところで、
 KUSHIDAが脚の痛みを抱えながらの攻め。
 逆にライガーの腕を攻めていきます。
 一極攻めのサイコロジーだけで
 コンパクトに豊かに完結させた地味に注目の一戦。
 ぎりぎり好勝負です。

GNEVER無差別級王座戦:石井智宏(ch)vs.高橋裕次郎(6/29/14)
 高橋はR-18キャラを絡めながら
 間を取って翻弄しようとし、
 柵を使った喉攻撃で主導権を掴みます。
 非常に明確且つキャラにのっていて
 序盤の導入としては素晴らしいですね。
 高橋のけだるさに対し、
 石井は愚直且つ男気ある反撃の流れ。
 高橋もインパクトのある技で応戦して盛り上がります。
 高橋は試合運びのリズムがやや淡泊かなとも思いますが、
 彼のけだるさを生んでいるところでもあるので
 自分で意識してコントロールできるようになりたいですね。
 終盤も高橋が過激な技を幾つも繰り出して、
 乱入含めインパクト抜群の内容に仕上げました。
 正反対のキャラを持つが故に良い感じに化学反応が起きました。
 ぎりぎり好勝負。

HJrヘビー級王座戦:飯伏幸太(ch)vs.KUSHIDA(7/4/14)
 KUSHIDAは自分の得意のレスリング力を
 序盤から押し出そうとしています。
 飯伏はそれならそれで自分のハイ・フライで
 ブレイクスルーすることに拘れば自然とミックスされるはずでしたが、
 この日の飯伏はどうも動きが悪い。
 それを試合に取り込むこともせず
 KUSHIDAに完封されたイメージを受けるような内容になっており、
 カードから期待するものと比べると何とも中途半端です。
 平均より少し上。

(執筆日:7/?/14)
 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ラ・ソンブラvs.ヴォラドールJr.(10分時間切れ)(1/17/14)
ANWAヒストリック・ウェルター級王座戦:ヴォラドールJr.(ch)vs.マスカラ・ドラダ(1/19/14)
Bオカダ・カズチカvs.飯伏幸太(3/6/14)
CNJC決勝:中邑真輔(優勝!)vs.バッド・ラック・ファレ(3/23/14)
DNEVER無差別級王座戦:石井智宏(ch)vs.KUSHIDA(4/13/14)
EBotSJ公式戦:田口隆祐vs.アレックス・シェリー(6/3/14)
FBotSJ公式戦:KUSHIDA vs.獣神サンダー・ライガー(6/6/14)
GNEVER無差別級王座戦:石井智宏(ch)vs.高橋裕次郎(新チャンピオン!)(6/29/14)
HJrヘビー級王座戦:飯伏幸太(ch)vs.KUSHIDA(新チャンピオン!)(7/4/14)