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新日本プロレス:King of Pro-Wrestling 10/8/12の分析


名勝負 IWGP王座戦:棚橋弘至(ch)vs.鈴木みのる
好勝負 挑戦権争奪戦:オカダ・カズチカ(co)vs.カール・アンダーソン

@中西学、永田裕志、ストロングマンvs.石井智宏、飯塚高史、矢野通
AJrタッグ王座戦:アレックス・コズロフ、ロッキー・ロメロ(ch)vs.
アレックス・シェリー、KUSHIDA

BJrヘビー級王座戦:飯伏幸太(ch)vs.ロウ・キー
 緊張を作り出していくのかと思いきや
 早々に挑発合戦へと転じたため中途半端な掴みになっています。
 ロウ・キーの簡単な蹴りに対してダウンするのもいけませんね。
 前回と違ってロウ・キーの攻めと飯伏のダメージ表現にズレが見られます。
 打ち合いを間で挟みながら緩急をつけて試合進行。
 スポットは場面にぴったり嵌っていて
 それにより大きなインパクトは生み出されています。
 どちらも凄い動きができますしね。
 ただムーブと攻防で押すならもうちょっとバランスを考えなければいけない。
 前回よりは見劣りし中々良い試合程度。

Cタッグ王座戦:小島聡、天山広吉(ch)vs.デイビー・ボーイ・スミスJr.、ランス・アーチャー
 
D内藤哲也vs.高橋裕次郎
E井上亘、真壁刀義vs.柴田勝頼、桜庭和志

F挑戦権争奪戦:オカダ・カズチカ(co)vs.カール・アンダーソン
 序盤はオーソドックスなレスリング。
 そこから膨らまして欲しいのですが、すんなりとカールの腕狙いへ。
 序盤の掴みの弱さが気になりますね。
 一転オカダに任されると、スケール感、重厚感で試合にも重きが生まれます。
 ちょっとハンマーロック式にして印象に残したり、
 観ているものの感覚にジャストに合わせて技を決めたりと見事。
 カールも丁寧且つハードな打撃で反撃の機運を着実に作り上げました。
 リターン・マッチであることを活かした同質系の技による見せ方、
 細かいカウンターを使ったスピード感の演出、
 掟破り含めた派手な攻防、そして秀逸なフィニッシュ、と
 終盤はどこから見ても素晴らしいクオリティを誇っていました。
 文句なしに好勝負。
 
GIC王座戦:中邑真輔(ch)vs.後藤洋央紀

HIWGP王座戦:棚橋弘至(ch)vs.鈴木みのる
 みのるは動きを最低限に抑え、
 反して棚橋はやや早急に動くことで焦りを表現しています。
 事前の口合戦を上手く持ち込んでいますね。
 みのるが環境を使って腕攻め。
 ブライアンばりのえぐい見せ方をしますね。
 観客はストーリーが功を奏して事前から期待感を抱いていますが、
 みのるが観客を見ながら試合することでその熱を更に引き上げています。
 棚橋が敢えて唐突気味にドラスクを挿入。
 入れ方が上手いですね。
 ドラスクと低空ドロップ・キックの連発は間を持たせず
 今回の試合のテイストに合わせ、より感情的にしています。
 みのるが粘っこい腕攻めで引き下がらず一進一退。
 長時間の4の字を挟んで終盤へ。
 ドラマという特殊解を多用し頼っている感はありますが
 シーンの性質を上手く理解して積み上げていました。
 文句なしに名勝負です。

総評
 特別な試合が生まれ、平均的なクオリティも驚くほど高い。
 MOTY候補を含む年間最高大会候補です。
 

注目試合の詳細

なし

試合結果

@中西学、永田裕志、ストロングマンvs.石井智宏、飯塚高史、矢野通
AJrタッグ王座戦:アレックス・コズロフ、ロッキー・ロメロ(ch)vs.
アレックス・シェリー、KUSHIDA
BJrヘビー級王座戦:飯伏幸太(ch)vs.ロウ・キー(新チャンピオン!)
Cタッグ王座戦:小島聡、天山広吉(ch)vs.デイビー・ボーイ・スミスJr.、ランス・アーチャー(新チャンピオン!)
D内藤哲也vs.高橋裕次郎
E井上亘、真壁刀義vs.柴田勝頼、桜庭和志
F挑戦権争奪戦:オカダ・カズチカ(co)vs.カール・アンダーソン
GIC王座戦:中邑真輔(ch)vs.後藤洋央紀
HIWGP王座戦:棚橋弘至(ch)vs.鈴木みのる