新日本プロレス:G1 Climax Final 8/15/10の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | G1 Climaxリーグ戦:中邑真輔vs.潮崎豪 |
2枚、約3時間35分です。
SlamBamJam製。
@G1 Climaxリーグ戦:永田裕志vs.高橋裕二郎
永田の鋭い打撃にひるまず高橋も立ち向かっていきます。
ルチャでの実績が上手く持ち込んでいますね。
張り手一発がKO級の表現をされるのはしっくりこないものの
高橋がルードとして磨いた煽り能力を使って引き継ぐ事は出来ています。
終盤は盛り上がりやすい打撃の打ち合いを。
只どの打撃が特別なKO級表現なのか選択はしていないし、
高橋が永田を破るに当たってはもう少し金星的扱いがあっても良かったように思います。
まあまあ良い試合。
AG1 Climaxリーグ戦:中邑真輔vs.潮崎豪
潮崎と中邑の初対決。
静かな立ち上がり。
微妙に決まらない状態のグラウンドで格式を作り上げました。
そこからは額を突き合わせての打撃の打ち合いがベース。
何故そのベースに立ち戻るのか、に関しては無目的で段階付けは形式的だし、
そこからどう動くかは試行錯誤な部分がありますね。
潮崎の脚攻めは中々使い分けが利いています。
しかし脚へのチョップはやりすぎでしょう。
何もかも自分の形に持っていかなくても個性は出せるはずです。
しかし序盤の雰囲気の上に成り立つ絵の部分は素晴らしいものがある。
中邑が中盤から出す倦怠感は色気に昇華されていきますし、気合の発散の仕方も上手い。
後半バランスの良い投打締から最善の選択をしていいましたが、
終盤はやや引き出しが足りなくなって詰まった形ですね。
一種の総合格闘技的風景で戦っていた中で
潮崎の丸め込みはやや過剰だし、中邑は悪癖の唐突アーム・バーで時間切れ無視のアクションを起こしてしまいました。
細かい粗はあるものの一つの絵に融合しお互いの可能性が爆発した内容。
数え歌となる初戦としては理想的といって良い。
文句なしに好勝負。
BG1 Climaxリーグ戦:後藤洋央紀vs.小島聡
後藤は何もしない受けで消極的です。
攻めも小さく、彼はどうもトップになりきれないですね。
小島がエプロンなどを使って印象に残る展開を作り出してるのに対し、
変に差別化を試みて滑っているのも残念。
完全に小島が食ってしまった内容です。
悪くない試合。
CG1 Climaxリーグ戦:矢野通vs.プリンス・デヴィット
何故観客席へのダイブをいきなり使ってしまうのでしょう。
最大のスポットをいきなりやればそれが制限になりうる。
実際次の反撃でそれを打ち消してしまっていて後に響いています。
矢野も環境を使った攻撃を使っているけれど、
そういう攻撃の長所はより印象に残りやすいから。
印象化が不必要な支配シーンのワン・オブ・ゼムで使っては何の意味もありません。
体格差の表現も出来ていないですね。
最後はわざとらしいレフェリー・ネタ。
クオリティとは縁のない内容です。
悪い試合。
DG1 Climaxリーグ戦:中西学vs.内藤哲也
中西は技が大雑把で、行動に移るタイミングも微妙です。
内藤はヘタレるも試合を作るのではなくジョバー的な演技に過ぎません。
こんな試合をしている奴を天才と呼ぶのは如何なものかと。
試合の各行動の間にまったく関連性がありません。
ひどい試合。
EG1 Climaxリーグ戦:棚橋弘志vs.真壁刀義
真壁が脚攻め。
一応棚橋が動き展開をつけていますが早急ですね。
こんな序盤から脚攻めを使うならもっと蓄積性を見せて欲しいものです。
脚へのダメージの利用も見られることは見られます。
しかし脚にストンピングを打って切るために
わざとエルボーを打ち出すのだからね。
方法論としてテンプレートを使うのは良いけど、
そのテンプレートに持ち込むに理由を考えましょう。
アピールを織り交ぜる後半からはそれなりに盛り返しました。
悪くない試合。
Fジャイアント・バーナード、カール・アンダーソンvs.ストロング・マン、井上亘
ストロング・マンのアピールに他もつきあわなくてはならないもののいまだにワン・パターンですね。
井上も元気がないですね。
無駄に積極性を出されても困るけど。
カールは綺麗に一進一退を作るし、バーナードも良い連携を見せていましたね。
このタッグは実力がある。
少し悪い試合。
G天龍源一郎、川田利明、タイガー・マスクvs.長州力、スーパー・ストロング・マシーン、AKIRA
天龍は歩けないなら出てこなければいいのに。
もはや足手まといというレベルではありません。
醜態です。
タイガーとAKIRAがちゃんとした攻防を作っても無駄です。
ひどい試合。
HG1 Climax決勝:棚橋弘志vs.小島聡
棚橋は腕に、小島は脚に狙いをつける。
お互いの弱点を攻めて蓄積していきます。
分かりやすい構図ですがヘビー級の鈍さも目立ちますね。
試合運びはまずまずながら
重要なトペ・アトミコ・スポットへの入り、
得意技のドラゴン・スクリューを腕に適用するといった工夫が光る。
終盤はニアフォールで盛り上がりました。
特筆すべき能力が発揮された試合ではないが、
G1決勝らしい消耗具合と盛り上がりは残せた。
平均的な良試合。
総評
G1はもう一伸び欲しい所で物足りない。
しかし潮崎vs.中邑はこの年を代表する日本のヘビー級の試合の一つです。
DVD Rating:★★☆☆☆
(執筆日:3/1/11)
注目試合の詳細
AG1 Climaxリーグ戦:中邑真輔vs.潮崎豪組むと潮崎がロープに押し込む。
クリーンに離れる。
組み付く。
中邑がロープに押し込む形となりはなれる。
中邑がタックルを狙う。
潮崎が耐えフロント・ヘッド・ロック。
中邑が上になりレッグ・ロック。
フロント・ヘッド・ロック。
潮崎がバックを取る。
中邑が腕を取りひねる。
潮崎が倒れながらも蹴り飛ばす。
仕切りなおし。
中邑が潮崎の上にかぶさる。
アーム・ロック。
ヘッド・ロック。
アーム・ロック。
上にかぶさる。
潮崎が跳ね除ける。
中邑が不意をついてけり。
ヘッド・ロック。
ロープに振られかけるも腰を落として防ぐ。
潮崎が転がす。カウント2。
ロープに振られたのでショルダー・タックル。
耐えた潮崎と額を付き合わせる。
髪をつかみ合う。
エルボーの打ち合う。
潮崎はチョップで打ち合う。
中邑が蹴り。
ニー。
エルボー。
潮崎が打ち返しロープに走る。
中邑がキッチン・シンク。
馬鹿にするように蹴る。
起こそうとする。
張り手を打ってきた潮崎に蹴り。
チョップを打ってきた潮崎にニー。
チョップにチョップを打ち返し額を突き合わせる。
潮崎はチョップを打ち返すとラリアット。
中邑は場外に転がり出る。
潮崎がエプロンから飛び殴りつける。
柵に振ってぶつける。
チョップ。
DDT。
エプロンに寝かせるとニー・ストライク。
リングに戻り待ち受ける。
戻ってきた中邑にスライディング・キック。
殴りつける。
ロープに振りドロップ・キック。
ロープに走りニー・ドロップ。カウント2。
起こそうとする。
中邑がエルボー。
潮崎が打ち返し脚にチョップ。
もう1発。
持ち上げると脚をコーナーに叩きつける。
レッグ・ロック。
脚にストンピング。
起こそうとする。
中邑がニー。
ニー。
ニーを放つ。
潮崎が受け止めチョップを打ち下ろす。
脚にボディ・プレス。カウント2。
ハーフ・ボストン・クラブ。
ロープ・ブレイク。
潮崎がロー・キック。
中邑がエルボーを打ち額を突き合わせる。
チョップ。
潮崎が打ち返し脚にストンピング。
コーナーで崩れこんだ中邑にニー・ストライク。
コーナーに振り突進。
中邑がカウンターで蹴り。
突進してきた潮崎を担ぎコーナーの上にのせる。
そしてニー・リフト。
蹴りを叩き込む。
ニーを打ち込んでいく。
ロープに振りライダー・キック。カウント2。
起こすとエルボー。
エルボーの打ち合い。
潮崎がチョップで打ち合う。
中邑がニー。
ハイ・キックへ。
潮崎がかわしスーパー・キック。
中邑がふらつきながらもスピン・キック。
起こしてバック・ドロップ。カウント2。
フロント・ネック・ロック。
スリーパー。
潮崎はチェックで腕を上げると起き上がる。
中邑が倒してカバー。カウント2。
再びスリーパーへ。
潮崎がジョー・ブリーカー。
再びスリーパーを狙ってきた中邑にバック・ドロップ。
両者ダウン。
潮崎が突進しチョップ。
コーナーに振ろうとする。
中邑が防ぎニー。
コーナーに振り突進。
潮崎が持ちあげ逆さつりにする。
チョップを打ち下ろしカバー。カウント2。
中邑がエルボー。
潮崎が脚にストンピング。
中邑が胸をつき蹴りへ。
潮崎は受け止めるとフィッシャーマンズ・スープレックス。カウント2。
スーパー・キックへ。
中邑は受け止め倒すとわき腹にニーを叩き込んでいく。
起こすとリバース・パワー・スラム。
右でボマイエへ。
潮崎はガードするとラリアット。
首筋にチョップ。
ローリング・ラリアット。カウント2。
コーナーに上りムーンサルトへ。
中邑がかわし後頭部に右でボマイエ。
何とか起き上がり突進。
潮崎が低空ドロップ・キック。
潮崎はクローズラインをかわすとバック・チョップ。
ローリング・チョップ。
ロープに走りラリアット。
中邑がロープにかかる。
ブレーン・バスターを狙う。
ニーで防がれるもスーパー・キック。
ラリアットへ。
中邑が飛びつきアーム・バーへ。
潮崎がロックして耐える。
潮崎が体勢を変えるも中邑が引き離す。
潮崎がロープに脚をかける。
中邑が先に起き上がり腕にストンピング。
腕にニー。
アーム・バーへ。
潮崎がロックして耐える。
潮崎が体勢を変え首へのチョップで逃れる。
首へのチョップ。
起こしてラリアットへ。
中邑がかわしジャーマン。
カバーにいく。カウント2。
ひざを突いた状態でエルボーを打ち合う。
25分経過。
立って打ち合う。
潮崎がチョップ。
中邑がナックル・パート。
ボマイエへ。
潮崎がかわし丸め込む。カウント2。
インサイド・クレイドル。
カウント2で返されるもそのまま持ち上げ豪フラッシャーを狙う。。
中邑が後ろに逃れタイガー・スープレックス。カウント2。
ダウン・カウントが数えられる。
カウント9で両者起き上がる。
中邑がエルボーにハイ・キック。
コーナーに崩れた潮崎にボマイエを狙う。
潮崎はかわしてコーナーに激突させると丸め込み。カウント2。
残り3分。
中邑が近づいてきた潮崎にトライアングル・チョーク。
潮崎が持ち上げ叩きつけるも高さが足りず中邑は離さない。
残り2分。
潮崎がロープに脚をかける。
中邑が突進。
潮崎がカウンターでチョップ。
チョップを3連発。
コーナーにのせる。
残り1分。
スーパープレックスを狙う。
中邑が腹にパンチをいれ落とす。
潮崎がスーパー・キック。
スーパープレックス。
カバーするもカウント1。
ハーフ・ボストン・クラブ。
中邑が転がしアキレス腱固め。
潮崎が耐え30分経過。
試合結果
@G1 Climaxリーグ戦:永田裕志vs.高橋裕二郎AG1 Climaxリーグ戦:中邑真輔vs.潮崎豪(30分時間切れ)
BG1 Climaxリーグ戦:後藤洋央紀vs.小島聡
CG1 Climaxリーグ戦:矢野通vs.プリンス・デヴィット
DG1 Climaxリーグ戦:中西学vs.内藤哲也
EG1 Climaxリーグ戦:棚橋弘志vs.真壁刀義
Fジャイアント・バーナード、カール・アンダーソンvs.ストロング・マン、井上亘
G天龍源一郎、川田利明、タイガー・マスクvs.長州力、スーパー・ストロング・マシーン、AKIRA
HG1 Climax決勝:棚橋弘志vs.小島聡(優勝!)