新日本プロレス:Best of NJPW 2009 part.2の分析
| 名勝負 | なし |
| 好勝負 | IWGP 王座戦:中邑真輔(ch)vs.棚橋弘至(11/8/09) スーパーJカップ決勝:丸藤正道vs.プリンス・デヴィット(12/23/09) |
@G1準決勝:中邑真輔vs.棚橋弘至(8/16/09)
2月のIWGP王座戦は微妙でしたが、
今回は同日2回試合をする関係でこのトップ・カードも短めの試合時間設定。
それが功を奏してお互い考えが綺麗に整理され、
不要なものが削ぎ落され、
やりたいこと、勝負したいこと、求められていることをすっと押し出すことが出来ています。
技の構成配置もピン・ポイントで
前回は只量があるイメージでしたが、
今回はフロー感を覚えるだけの精度の高さがありました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:8/?/25)
AJr.タッグ王座戦:アポロ55(田口隆祐、プリンス・デヴィット)(ch)vs.モーター・シティ・マシンガンズ(クリス・セイビン、アレックス・シェリー)(9/13/07)
前回はオープニングでしたが、
一定の評価を得たのか今度はメインで。
まずデヴィットが控えのセイビンにトペコン。
シェリーを捕まえ連携技、と
アポロ55も連携技量で勝負しに来ていますね。
これならMCMGがヒール・タッチする必要もないように思いますが、
相変わらず要素を残していて
その分切り返し数もあっさり目。
後半ギアを上げるとより連携技を重要な位置付けで見せれていて、
前回の課題を克服し最後の頂点まで綺麗に組み上げていました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:5/?/20)
BIWGP 王座戦:中邑真輔(ch)vs.棚橋弘至(11/8/09)
(カットあり。23分の内16分)
中邑は幸せ者だなぁ。
大谷、棚橋、永田と3人連続で良い相手に恵まれているんだから。
いやもう、中邑自身よりも彼らの方が中邑の事を分かっているのでは、と思うぐらいです。
この3人の試合において中邑に違いはありません。
むしろこの試合だけ中邑のマイナス要素が見えましたがそれは後述。
俺は俺だ、ついてきたい奴だけがついてこい、という孤高の立場を貫いています。
しかしそれは自己満足に陥っていないか。
明らかに対抗戦、王座戴冠を経た事で
彼の目も当てられない部分は見事に消えているのだが
それで完成した、というには早すぎるのです。
なぜなら世界を2人で作らなければならない、という法はないけれど
王者としてはやっぱり自ら用意したい物ですからね。
かくしてこの試合では棚橋がお膳立てした訳だけど
棚橋が他の2人と違ったのは
大谷と永田が中邑の領域で世界を作ったのに対し、
棚橋は自分の領域に世界を作り、その中に別に中邑の世界があっても良いよ、と許しを与えた事です。
メイン・イベンターとして09年をリードし続けた
棚橋だからこそなせる包容力でしょうね。
ただこれだと見たとおり棚橋>中邑です。
新日ファンの好物、イデオロギー闘争に昇華させるためには
中邑の世界の存在する原動力に対してはったりをかまし信じさせないといけない。
そのために棚橋は新たな棚橋を見せてきました。
適度なアピールを挟みながら、いつもの脚攻めを見せますが
今回の本質はカウンターにありました。
驚くべき程上質で、豊富なカウンターは
(そのせいでどうしても同じ技を何度も使っている印象は生まれるが)
脚攻めと同じく棚橋が試合の中心近くから
コントロールする事を可能にしますが、
脚攻めと違うのがそれが受けの動作だという事です。
それによって棚橋が受け→中邑が攻め、
中邑が攻め⇒能動的(正確には≠ですが)に見えます。
それは中邑がやりたい事が一番出来たように見えるし、
また退屈と表裏一体のMMAにおいて、
能動性が煌く時ほぼ確実に観客は沸いてくれます。
かくして観客は楽しみながら、心地よく
イデオロギー闘争の絵を見る事ができました。
勿論、年齢、風貌も後押しした事はいうまでもないでしょう。
些末ながら中邑の改善点を挙げると、
他の世界と衝突した時、ヒールというアスペクトがなくなった時彼の蹴りは揺らぎます。
Noah的な盛り上げるための打ち合いにも逃げれない
その蹴りは存在価値がなく頼りなげに見えます。
ボマイエの危険性についても少々。
必殺技として常時使っていくには危険に見えます。
時代が違うとはいえ、猪木を比較対照にあげるなら
彼の延髄切りは空振る事も度々ありました。
この当たり具合が弱くなっても
納得させられるようになるかが、今後の成長を見守る上で一つの焦点になるかもしれませんね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:1/5/09)
CスーパーJカップ決勝:丸藤正道vs.プリンス・デヴィット(12/23/09)
丸藤の場外、エプロンの使い方、
見栄えのするムーブ開発はまさに天才の名の通り素晴らしいものがあります。
構成、インパクト、攻防としての意味づけ、全てを押さえています。
この強敵丸藤を相手に新日印のプリンスが立ち向かうのは絵になりますね。
プリンスもまた構成の意識が高く、
同じ方向性を向きながら試合を高めていきました。
激しい攻防で決勝として納得のニア・フォール量。
文句なしに好勝負です。
(執筆日:8/?/25)





