新日本プロレス:Best of NJPW 2002の分析
| 名勝負 | なし |
| 好勝負 | 獣神サンダー・ライガー、タイガー・マスク、グレート・サスケvs.ディック東郷、邪道、外道(1/4/02) IWGP王座戦:永田裕志(ch)vs.高山善廣(5/2/02) G1決勝:蝶野正洋vs.高山善廣(8/11/02) IWGPヘビー級王座戦:永田裕志(ch)vs.村上一成(12/10/02) |
@獣神サンダー・ライガー、タイガー・マスク、グレート・サスケvs.ディック東郷、邪道、外道(1/4/02)
みちのくプロレスからゲストを迎えて豪華トリオ。
スター三人が同時プランチャを見せる等
アメリカ的でフェイス/ヒールの役割分担がはっきりしていますね。
ヒール組も良いですね。
トリオとして連携が取れており、
挑発的に振る舞って煽りつつ、アクションの構成もよく分かっている。
サスケの自爆芸で終盤に向け加速。
東郷の花道ジャーマンでサスケが頭から落ちたのはヒヤリとしましたね。
終盤はタイガー中心に。
タイガーはもう少し疲労表現を出してくれればと思うのですが、
それまで築いてきたクオリティ・ラインを落とすことなくやりきりました。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:6/?/20)
AIWGP王座戦:永田裕志(ch)vs.高山善廣(5/2/02)
しっかり相手の技に受けつつも明確なダメージ値は見えません。
MMA的な観念で、徐々にダメージを蓄積させていきます。
高山のハイ・キックに対し永田がいきなりKO寸前になったのは
MMA的とはいえ唐突すぎるきらいはあります。
また今では永田と蹴りがセットでイメージされていますしね。
高山の腕狙い、永田の脚狙いを一極攻めと呼ぶほどではないレベルで加え、
世界観の維持とボリュームの増量の両立を図っている。
永田の見得は今と比べると完成度が劣るし、
最後の殴り合いもオリジナルと呼べるほど象徴的ではなかった。
他の試合を抑えてMOTYと呼ぶには弱いが
当時の新日の中では絶対的な欠点がなく良質。
ぎりぎり好勝負です。
(執筆日:3/24/12)
BIWGPタッグ王座戦:蝶野正洋、天山廣吉(ch)vs.西村修、中西学(6/5/02)
(最初の約20分カット)
西村が猪木ラブなパフォーマンス。
見得の切り方は良く、裸足になって発奮するシーンは良かったですね。
他3人も個性を出せている。
蝶野はアピール力で会場を動かし、
天山はラフに気持ちを出して、
中西は野性的な躍動を見せました。
ただ試合全体として見たときは煮え切らなさがあります。
タッグとして連携技など意欲的に動いていますが、
セコンドが入っての同時サブミッションがやたら多くて
もう少し見せ方に幅がないかな、と逆に思わせますね。
そして何より試合全体の構成。
西村が孤立して脚攻めを食らっていた後に
中西がジャーマンを放ちブリッジを返された際に負傷。
孤立する西村への攻めを脚以外の部位にして
中西も普通に相手の攻撃を受けて負傷する形ではダメだったんでしょうか…。
そして中西は一度バックステージに引っ込むのですが、
西村のピンチを十分演出する前に戻ってきてしまう。
折角西村がカリスマ性を発揮しているのに何故それを最大限に活かさないのでしょう。
また中西を早く戻せばそれだけ中西がこの負傷個所を攻められるシーンが多くなりますが、
中西はそんなに上手くセルが出来ない訳で。
クライマックスの天山流血からの遺恨試合っぽさの演出といい、
工夫が的外れではないだけに
全てが斜め30度にずれている感が惜しすぎる。
好勝負に届かずも中々良い試合。
(執筆日:10/?/20)
CG1決勝:蝶野正洋vs.高山善廣(8/11/02)
蝶野は準決勝の体たらくで大丈夫か、と思ったけど
大丈夫だ、問題ない、と見事答えてくれました。
まずは避けあい、様式立てで軽く期待感を煽った後、
動の打撃と静のサブミッションを交えて試合進行。
入れ混ぜ方のみならず観客に伝える、観客を乗せる意識が見られるのも良いですね。
場外スポット、両者ダウンと印象的なスポットを挟んで終盤へ。
ここからはMMAの要素を適切に取り込み、
高山のニー一発の重みが蝶野の受け表現と相まって見事にスケール・アップされています。
またそこからのひっくり返し方も格好良かったですね。
ロープ・ブレイクで凌ぎ、ポーズを決めたSTF炸裂から
ヤクザ・キックの重ねがけでタフな怪物を切り倒しました。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:12/29/10)
DIWGPヘビー級王座戦:永田裕志(ch)vs.村上一成(12/10/02)
村上は目線鋭く危険な香り。
プロレスのテンポでないリズムで攻めかかり、
当時求められる格プロの中で優良ヒールとなっていますね。
永田もその中で苛烈な打撃でヒート・アップさせます。
格プロの中ではプロレス的演出が絶対的に足りない試合が多いですが、
この試合は村上がマウス・ピースを外して投げつけたり、
リングに上がらせない嫌がらせをしたりと申し分なし。
永田の流血もあってドラマが生まれましたね。
村上は細かなこと気を使えないとはいえ
アーム・バーを食らう位置がロープに近すぎるのが残念でしたが、
それ以外のパフォーマンスは素晴らしかった。
勧善懲悪の清々しさと格プロのドロドロが両立された
当時の新日が目指していた方向性の中では最高クラスの試合です。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:8/?/25)





