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Highspots:Hart Family in Japan Disc Fourの分析


名勝負 なし
好勝負 TotSJ公式戦:オーエン・ハートvs.獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス 4/28/91)

武藤敬司vs.オーエン・ハート(新日本プロレス 7/5/90?)

約2時間10分です。

@タイガー・マスクIIvs.ブレット・ハート(日米レスリング・サミット 4/19/90)
 全日、新日、 WWFによる日米レスリング・サミットからの一戦。
 そんな物が実現していたとは今では信じられないですね。
 さてブレットもまたジュニア級上がりですから
 前の試合と同じくクオリティの高い試合になりましたけれど
 やや意思疎通の乱れが目立つのと
 何より何の前振りもなく
 時間切れという結末を迎えてしまうのはお粗末すぎる。
 ROHの一戦といい三沢は逆算ができないのか。
 中々良い試合。
 それにしても試合前にブレットが観客にサングラスをプレゼントしたら
 タイガーへの嫌がらせ・・・って何て実況してるんだ。

Aデイビー・ボーイ・スミスvs.ダスティン・ローデス(全日本プロレス 5/14/90)
 ダスティンはまだ新人で日本の長めの試合時間を行う事は出来ず密度が薄くなる結果だけです。
 スミスのパワー・アピールは適当で、相手との兼ね合いなんて気を使っていません。
 最後はダスティンがダイビング・エルボー・ドロップを放ちますが、
 着地してからのエルボー・ドロップも同然になっていて更に観客は醒める羽目に。
 目も当てられない内容だが、こんなのをセミ・ファイナルにした馬場のミスでもあります。
 ひどい試合。

Bオーエン・ハートvs.ペガサス・キッド(新日本プロレス 6/26/90)
 序盤はキッドが飛ばす割に落ち着きどころがなく余り効果を上げていません。
 しかし落ち着いてからの緩急は見事で立体的な攻防も生み出しています。
 ペガサスがオーエンの志向性を読み違えている部分もあるが
 概ね素晴らしい出来栄えだし、
 外国人対決という事で余計な事に気を払うことなく全力を出せている。
 雪崩式バック・ドロップで決着。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

Cブレット・ハートvs.ジョージ高野(SWS 4/1/91)
 高野は大技を乱発していて、そこから生まれているのは緩急ではなくチグハグというものです。
 守りに入った時を見ても相当下手なリアクションで見てられません。
 ブレットがヒール・ワークに出たりと対応策を講じてみたものの効果なし。
 ひどい試合。

DTotSJ公式戦:オーエン・ハートvs.獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス 4/28/91)
 素早い攻防とハ イ・フライングの打ち合いが素晴らしいのは勿論
 レスリングが単なる緩急をつけるためだけでなく
 戦法として活かしているのは流石オーエン。
 中々差別化が難しいジュニア選手の中で個性もありますし
 もし新日に留まっていたなら、と考えずにはいられませんね。
 所々で少しまだ若さ故の至らぬ部分も見られましたが
 決勝にしてもふさわしい内容でぎりぎり好勝負です。

@武藤敬司vs.オーエン・ハート(新日本プロレス 7/5/90?)
 武藤が華のある試合運び。
 空間を広く使っていますね。
 地味なオーエンはやや圧倒されていますが、的確にやり返す技量の高さで対抗。
 しかしオーエンの領域においても武藤が比類するものを見せている。
 カウンター、避けられる場面においてオーエンに攻めさせるセンスは流石です。
 腰狙いから試合の重みは着実に蓄積していき、
 お互いの理解から生まれる終盤の素晴らしい攻防へと帰結される。
 ぎりぎり好勝負。

Aオーエン・ハートvs.越中詩朗(新日本プロレス)
 オーエンは脚攻めを狙ったせいで
 いつも以上にスポットに対する意識が足りません。
 越中も必要以上に受けに回っていて、とてもバランスが取れない。
 途中で挟まれたスーパープレックスも前後でまったく流れが一変しておらず駄目駄目。
 ひどい試合でした。

Bオーエン・ハート、スコーピオvs.ブラック・キャット、ネクロ・カサス(新日本プロレス 4/?/91)
 メヒコ勢は今のような高度なハイ・フライを売りにしたスタイルではありませんし、
 かといって他のテリトリーとレスリングを見せる事も出来ない。
 スコーピオは独特のリズムから場外へのスプリングボード式ダブル・アックスを見せているがそれだけ。
 完全に浮いていますね。
 一応各シーンはシークエンスからなり個々のアピールがありますが良い試合とは言えない。
 平均レベル。

Cオーエン・ハートvs.ペガサス・キッド(新日本プロレス 4/?/91)
 まずは素早いレスリングからスタート。
 緊密な試合運びを見せています。
 前回に比べてキッドが意図的に技を控えめなものにしていて
 オーエンと同じ目線で試合を作り上げました。
 上質な一進一退で最後まで2人のあるべき攻防を貫きました。
 好勝負に少し届かず。

(執筆日:6/26/11)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@タイガー・マスクIIvs.ブレット・ハート(20分時間切れ)(日米レスリング・サミット 4/19/90)
Aデイビー・ボーイ・スミスvs.ダスティン・ローデス(全日本プロレス 5/14/90)
Bオーエン・ハートvs.ペガサス・キッド(新日本プロレス 6/26/90)
Cブレット・ハートvs.ジョージ高野(SWS 4/1/91)
DTotSJ公式戦:オーエン・ハートvs.獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス 4/28/91)
@武藤敬司vs.オーエン・ハート(新日本プロレス 7/5/90?)
Aオーエン・ハートvs.越中詩朗(新日本プロレス)
Bオーエン・ハート、スコーピオvs.ブラック・キャット、ネクロ・カサス(新日本プロレス 4/?/91)
Cオーエン・ハートvs.ペガサス・キッド(新日本プロレス 4/?/91)