TOP日本のプロレスDragon Gate(闘龍門) →Dragon Gate:Kobe Pro-Wrestling Festival 7/21/19

Dragon Gate:Kobe Pro-Wrestling Festival 7/21/19の分析


名勝負 オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦、イリミネーション・マッチ:YAMATO、KAI(ch)vs.土井成樹、石田凱士vs.Eita、ビッグR清水
好勝負 Kzy vs.シュン・スカイウォーカー

ウルティモ・ドラゴン、ドラゴン・キッド、吉野正人vs.望月成晃、近藤修司、菅原拓也

オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Pac(ch)vs.Ben-K

①新井健一郎、ジェイソン・リー、ドラゴン・ダイヤ、奥田啓介、ジミーvs.スペル・シーサー、K-ness.、しゃちほこマシーン、ドラスティック・ボーイ、問題龍
②B×Bハルク、Kagetora、ヨースケサンタマリアvs.吉岡勇紀、ワタナベヒョウ、箕浦康太vs.堀口元気、“brother"YASSHI、パンチ富永
③ハンディキャップ・マッチ:チェ・ホンマンvs.斉藤了、ストーカー市川

④Kzy vs.シュン・スカイウォーカー
 シュンは長い手足を効果的に使うのでダイナミックな動きに。
 Kzyはチェーン・レスリングの中にワームを入れたり
 反撃時に対角ロープ・ワークを組み入れたりと独創性が見事で、
ダメージの感じさせ方も丁寧です。

 両者の攻防も上手く行っていて
 相手の上を行こうとする試行錯誤、戦いが明確に提示されている。
 シュンがハイ・フライだけでない所も見せれていましたね。

 試合時間は12分程度ながら充実の一戦。
 ぎりぎり好勝負。

⑤オープン・ザ・トライアングルゲート王座戦:神田裕之、吉田隆司、KAZMA SAKAMOTO(ch)vs.ストロング・マシーンJ、F、G

⑥オープン・ザ・ブレイブ・ゲート王座戦:横須賀ススム(ch)vs.フラミータ
 1週間前に足を痛めたフラミータ。
 その背景からフラミータは不意打ち⇒トペコンを仕掛けるも
 ススムがニー・クラッシャーから脚攻めで反撃という展開になっていますね。

 雪崩式技をふんだんに織り込むことで
 上手いこと早期決着戦仕様にしていますが、
 ススムはもう少し脚攻めをして欲しかったところ。

 脚攻め自体の使い方はナチュラルだったのに、
 中盤1シーンでやって終わり、というのはドラゲーの悪癖です。

 終盤のススムのラッシュ、フラミータの粘りも
 後一味加えたらドラマチックになっていたでしょうね。

 クオリティは高いものの同じ短時間でシュンvs.Kzyが素晴らしいものを見せていただけに
 もう一頑張り欲しい印象が残ってしまった。
 好勝負に少し届かず。

⑦ウルティモ・ドラゴン、ドラゴン・キッド、吉野正人vs.望月成晃、近藤修司、菅原拓也
 ウルティモがドラゴンゲートの場に立つ。
 実況の堀口が泣いているように
 この試合が組まれたことそれ自体に大きな意義があります。
 初期数え歌の近藤vs.キッドも感慨深いですね。

 ただそういう思い出に浸るだけの試合かというと
 驚いたことに中身も充実している。
 それもウルティモがピンポイントということはなく
 しっかり絡んでのクオリティというのが予想以上でした。

 多少展開の繋がりは弱いものの
 楽しいアクションを豊富に詰め込んだトリオらしい試合。
 メモリアル関係なく評価できる。

 ぎりぎり好勝負です。

⑧オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦、イリミネーション・マッチ:YAMATO、KAI(ch)vs.土井成樹、石田凱士vs.Eita、ビッグR清水
 数珠打ち、チーム間連携、控え介入。
 3ウェイ・タッグならではの幅広い見せ場が提供されます。

 清水がYAMATO、石田に花道でダブル・ブレーン・バスターを決め、
 R.E.D.がリングを支配、
 そこから再びR.E.D.包囲網が敷かれる等
 この手の形式で軽視されがちな展開付けもしっかりあります。

 意表を突いたトペ等スポットも上質なものが
 多人数ならではで次々連鎖していく。
 王者が最初の脱落になるのではという
 思わせぶりな絶妙な均衡も素晴らしかったですね。

 脱落後において取りあえずのエルボー合戦が目立つのが気になるくらいで
 全員が最上のパフォーマンスを見せました。
 ぎりぎり名勝負。

⑨オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Pac(ch)vs.Ben-K
 PacはR.E.D.に介入させるズルさも見せつつ
 自身の強さもまた感じさせるのが彼らしくて良いですね。
 エプロン・ツームストンや椅子の山に埋もれさせてSSPなど
 大一番ならではの派手なスポットを打つ一方で、
 受けも脚をしっかり使っていて貢献している。

 Ben-Kも試合後のマイクでも言っていましたが、
 誰かの後を引き継げるタイプではないので
 自分らしく精一杯やるしかない、を体言。
 実直な試合運びと
 気持ちがこもった、体を張ったスポット。

 Pacが強ければ強いほどBen-Kのタフさが際立ち、
 その果敢に立ち向かう様がドラマチックになる。
 Kobe Pro-Wrestling Festivalには少々弱いカードな前印象を持っていましたが、
 中々どうしてどストレートな内容には胸を打たれました。

 最後も敢えて勧善懲悪物、
 R.E.D.が一線を越えリングに入っての介入を跳ね除ける、
から即フィニッシュ。
 Ben-K一人で蹴散らすのはスーパー・ヒーロー過ぎるので
 Ben-Kの味方が来て蹴散らして、リング叩きして応援、
 1対1で仕切りなおし、みたいな方がより良かった印象もありますが、これはこれであり。

 ぎりぎり好勝負。

Rating:★★★★★
 (執筆日:7/?/19)

注目試合の詳細

なし

試合結果

新井健一郎、ジェイソン・リー、ドラゴン・ダイヤ、奥田啓介、ジミーvs.スペル・シーサー、K-ness.、しゃちほこマシーン、ドラスティック・ボーイ、問題龍
B×Bハルク、Kagetora、ヨースケサンタマリアvs.吉岡勇紀、ワタナベヒョウ、箕浦康太vs.堀口元気、“brother"YASSHI、パンチ富永
③ハンディキャップ・マッチ:チェ・ホンマンvs.斉藤了、ストーカー市川
Kzy vs.シュン・スカイウォーカー
⑤オープン・ザ・トライアングルゲート王座戦:神田裕之、吉田隆司、KAZMA SAKAMOTO(ch)vs.ストロング・マシーンJ、F、G(新チャンピオン!)
⑥オープン・ザ・ブレイブ・ゲート王座戦:横須賀ススム(ch)vs.フラミータ
ウルティモ・ドラゴン、ドラゴン・キッド、吉野正人vs.望月成晃、近藤修司、菅原拓也
⑧オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦、イリミネーション・マッチ:YAMATO、KAI(ch)vs.土井成樹、石田凱士vs.Eita、ビッグR清水(新チャンピオン!)
⑨オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:Pac(ch)vs.Ben-K(新チャンピオン!)