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Dragon Gate:Best of Dragon Gate 2016 part.2の分析


名勝負 敗戦ユニット解散、敗者復活サバイバル一発逆転キャプテンフォール・イリミネーション・マッチ:モンスター・エクスプレス(戸澤陽(c)、吉野正人、しゃちほこBOY、ビッグR清水)vs.ヴェルセルク(鷹木信悟(c)、土井成樹、Tホーク、サイバー・コング、ブラザーYASSHI)(10/12/16)

オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:ジミーズ(ジミー・カゲトラ、ジミー・ススム)(ch)vs.オーバー・ジェネレーション(CIMA、ドラゴン・キッド)(11/3/16)
好勝負 オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:ジミーズ(ジミー・ススム、ジミー・カゲトラ)(ch)vs.ヴェルセルク(土井成樹、鷹木信悟)(9/22/16)

オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:YAMATO(ch)vs.戸澤陽(9/22/16)

トライブ・ヴァンガード(BxBハルク、YAMATO)、鷹木信悟vs.戸澤陽、吉野正人、土井成樹(11/3/16)

CIMA、ドラゴン・キッド、Gamma、望月成晃、ドン・フジイvs.Ben-K、シュン・スカイウォーカー、ワタナベ・ヒョウ、吉岡有紀、高嶋喝己(12/1/16)

①オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:ジミーズ(ジミー・ススム、ジミー・カゲトラ)(ch)vs.ヴェルセルク(土井成樹、鷹木信悟)(9/22/16)
 荒くれファイトを暴走させた鷹木を
 タッグ・パートナーとして土井が見事にフォロー。
 ジミーズも高いタッグ完成度で応じつつ、
 こちらも個性をしっかり活かした役回りになっているのが良いですね。
 シングルの攻防も冴え渡りDGらしいスプリント・マッチでした。
 ぎりぎり好勝負。

②オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:YAMATO(ch)vs.戸澤陽(9/22/16)
 猪木アリ状態からレッグ・ロックに引きずり込んだりと
 YAMATOはカウンターでグラウンド・サブミッションに持ち込む
 スタイルが冴え渡っています。
 戸澤も脚攻めを食らってダウン・ベースになりつつ
 応援を引き出すストレートな試合運び。
 リング際とリング中心、この使い分け、バランスが見事です。
 シンプルなだけに微調整が出来ていないと淡白にも移る難しい要素です。

 後半は時に脚の痛みを忘れて鋭い切り返し合い。
 セルの理を通す以上の、何が起こるか分からないワクワク感を与えてくれます。

 クライマックスで戸澤がジャーマンを受けつつ起き上がり、
 マウス・ピースを吐き出したのはドラマチック。
 ただ気合で起き上がるよりずっとエモーショナルです。
 戸澤ならではの凄みを大一番で見せ付けました。
 文句なしに好勝負。
 
③敗戦ユニット解散、敗者復活サバイバル一発逆転キャプテンフォール・イリミネーション・マッチ:モンスター・エクスプレス(戸澤陽(c)、吉野正人、しゃちほこBOY、ビッグR清水)vs.ヴェルセルク(鷹木信悟(c)、土井成樹、Tホーク、サイバー・コング、ブラザーYASSHI)(10/12/16)
 オーバーザ・トップ・ロープ、ノーDQは良くありますが、
 今回はフォールすれば、脱落していた味方が復活するという特殊ルールがあります。
 それがどう利いてくるか。

 まずは場外乱戦から始まり、しゃちほこ合体技を食らってあっさり。
 今回の市川枠であることを認知させると同時に、
 3対5になり、数の差が最初からあることが明示される。
良い仕掛けですね。
 その数で劣るMEですが、清水がパワフルさを見せ付けてジョーカーになりうること、
 そして戸澤がトペ連打で爆発させてキャプテンとしての気概を見せて、と
 このカードのルール、位置づけを序盤で
 はっきり語って見せたのは実に見事です

 出し惜しみせずフォール・シーンを交えていきますが、
 人数の差をダイナミックに揺り動かしたのは良いですね。
 取って、取られてを相互にすると
 このルール上フラットに見えがちで、欠点が露呈してしまいますから。
 絶体絶命の1vs.5からDr.マッスルの介入、
 布石を打っていたしゃちほこの奮闘もここで切ってきて
 更なる爆発で圧倒していきます。
 ここでMEが五分に戻す意味はあるものの
 それ以上のフォールには意味がないので、
 フォール・シーンは若干量カットすると同時に
 鷹木vs.戸澤のリーダー対決を
 もう俺達で勝負をつけよう、という演出を加えれば
 より完璧なストーリーで完結していましたね。

 最後の意味づけこそ弱いものの
 DGのユニット解散マッチの中でもトップ・クラスの内容でした。
 ぎりぎり名勝負。

④オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:ジミーズ(ジミー・カゲトラ、ジミー・ススム)(ch)vs.オーバー・ジェネレーション(CIMA、ドラゴン・キッド)(11/3/16)
 CIMAが流れを作りダイブ。
 連携技という即効性のある見せ場もあれば
 脚攻めで着実に相手の反撃を潰す戦略性の高い見せ場もある。
 ジミーズも場に求められている最適な行動を。
 攻守完璧にコントロールしきっていますね。
 そのため物量に飲み込まれず
 タッグ間の優劣の推移をしっかり描いている。
 攻防を繋げるドラゲーのノウハウが詰まっていますね。
 キッドの笑ってしまうような凄技もあり最高に盛り上がりました。
 ぎりぎり名勝負。

⑤トライブ・ヴァンガード(BxBハルク、YAMATO)、鷹木信悟vs.戸澤陽、吉野正人、土井成樹(11/3/16)
 戸澤のフェアウェル・マッチ。
 観客の反応をじっくりかみ締めていく戸澤に
 餞別とばかりに鷹木がヒールっぷりを存分に発揮し立てます。
 他の4人もしっかり脇を固め、
 狙い通りに試合を動かしていきます。
 後半では戸澤が定番ムーブを一つ一つ丁寧に。
 観客もDGの戸澤はこれが見納め、とかみ締めることができる。
 一方でこの試合は感傷的になりすぎず
 試合としての戦いがしっかり両立している。
 素晴らしいフェアウェル・マッチでした。
 ぎりぎり好勝負。

⑥CIMA、ドラゴン・キッド、Gamma、望月成晃、ドン・フジイvs.Ben-K、シュン・スカイウォーカー、ワタナベ・ヒョウ、吉岡有紀、高嶋喝己(12/1/16)
 圧倒的なキャリア・能力差の10人タッグとあって
 まずは若手側が5人全員でドロップ・キック。
 続けてプランチャにいくもベテラン組がキャッチし、
 乱闘での力技からBen-Kを孤立させます。
 リングで逆さまにして股間蹴り、と絵になる精神的甚振りをする一方で、
 ベースの蹴りも肉体的に相当なハードで
 とんでもないシゴキが見られます。
 Ben-Kが気落ちを折らずに奮闘してようやくタッチ。
 しかしベテラン組が連携技で流れを渡さず
 最後まで劣勢の若手組がワン・チャンスを狙うという
 ワン・ドラマを最高のエモーショナル・フックで仕上げました。
 ここまで完成された内容になるとは思っても見ませんでした。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:1/?/18)


注目試合の詳細

なし

試合結果

①オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:ジミーズ(ジミー・ススム、ジミー・カゲトラ)(ch)vs.ヴェルセルク(土井成樹、鷹木信悟)(9/22/16)
②オープン・ザ・ドリーム・ゲート王座戦:YAMATO(ch)vs.戸澤陽(9/22/16)
③敗戦ユニット解散、敗者復活サバイバル一発逆転キャプテンフォール・イリミネーション・マッチ:モンスター・エクスプレス(戸澤陽(c)、吉野正人、しゃちほこBOY、ビッグR清水)vs.ヴェルセルク(鷹木信悟(c)、土井成樹、Tホーク、サイバー・コング、ブラザーYASSHI)(10/12/16)
④オープン・ザ・ツイン・ゲート王座戦:ジミーズ(ジミー・カゲトラ、ジミー・ススム)(ch)vs.オーバー・ジェネレーション(CIMA、ドラゴン・キッド)(新チャンピオン!)(11/3/16)
トライブ・ヴァンガード(BxBハルク、YAMATO)、鷹木信悟vs.戸澤陽、吉野正人、土井成樹(11/3/16)
CIMA、ドラゴン・キッド、Gamma、望月成晃、ドン・フジイvs.Ben-K、シュン・スカイウォーカー、ワタナベ・ヒョウ、吉岡有紀、高嶋喝己(12/1/16)