TOP日本のプロレスDDT →DDT:Best of DDT 2022 part.6

DDT:Best of DDT 2022 part.6の分析


名勝負 なし
好勝負 KO-D無差別級王座戦:樋口和貞(ch)vs.上野祐樹(12/29/22)

@D王GP決勝:上野祐樹vs.納谷幸男(12/4/22)
 恵まれた体躯の納谷に対し、
 上野が環境を使ったハードな攻めで、
 試合的にも説得力ある形でありつつ
 リアルで必要なリード役を務めます。

 納屋は次のシーンに繋げるためのダメージ表現は課題ですが、
 一発一発のパワフルさはやっぱり魅力的ですね。

 決勝らしく加速していく攻防は見応えありで合格点。

 2人だけの形を見出すまで後一歩なので、
 もう少ししてリマッチも見たい。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

A上野祐樹、小嶋斗偉vs.樋口和貞、石田有輝(12/14/22)
 格の差、対等入り混じる中でそれを展開にちゃんと反映させていますね。
 胸を貸す樋口に諦めずに立ち向かっていく小嶋の姿は熱いですね。

 小嶋と石田が荒削りながら張り合っていくのも良かった。

 そして試合の核は上野と樋口が務め、上質な攻防。

 上が下を引き上げて機会を作り、それを成果に結び付けていて見事。
 こういう試合は試合として良いだけでなく、
 参加した格下レスラーの成長にも繋がりますね。

 好勝負に少し届かず。

B今成夢人vs.飯野雄貴(12/21/22)
 フェロモンズ対決。

 飯野がセクシー・ポーズという名の露骨な動きを行い指導。
 タッグではないのに飯野がコーナーで尻をセットすると
 ディーノが画面に映り今成に乗るか帰れと指令。
 そして今成が尻に突っ込むとビデオが流れるという…。

 このノリが好きな人は好きなんだろうけれども
 この存在、コンプラ・バランスのせいで
 離れている人も一定数いるだろうな、と思ういつものやつです。

 上記で理解しあった展開の後はやけにハード・ヒットな展開になるのですが、
 最後は普通にヒップ・ドロップでフィニッシュ。
 そこは露骨なセクシー・ポーズでのフォールじゃないんだ、と思いましたね。

 まあまあ良い試合。

CKO-D無差別級王座戦:樋口和貞(ch)vs.上野祐樹(12/29/22)
 序盤は鬩ぎ合い少な目で自らブレーキかけていますが、
 相手を立てる攻め方は良く分かっていてスケール感があります。

 樋口のスピードと迫力が両立された攻めがラッシュ。

 上野もスリーパーなど後への伏線を張ります。
 吠えて気合を見せたりと攻防の印象度が上がっていますね。
 ただ攻め合うだけでない点で
 以前の上野とはまた違う境地を目指している感があります。

 この見せ方こそ樋口が王者として成りあがって
 彼の魅力として定着化した要素でもありますから
 上野の将来が実に楽しみになりましたね。

 クライマックスの見応えレベルがここまで高かったのは
 まぎれもなく2人の化学反応による所です。

 文句なしに好勝負。

 (執筆日:12/?/22)