TOP日本のプロレスDDT →DDT:Best of DDT 2022 part.4

DDT:Best of DDT 2022 part.4の分析


名勝負 竹下幸之助vs.佐々木大輔(9/10/22)
好勝負 タッグ王座戦:樋口和貞、吉村直己(ch)vs.HARASHIMA、大鷲透(9/4/22)

クリス・ブルックス、キッド・ライコスvs.竹下幸之助、上野勇希(9/10/22)

@タッグ王座戦:樋口和貞、吉村直己(ch)vs.HARASHIMA、大鷲透(9/4/22)
 大鷲がゴング待たず襲撃し、
 テーブルに樋口を投げ落とす暴れっぷり。
 スポット自体は前もって決めればどうとでも出来ますが、
 場をかき回すタッグ・プレイヤーとしても機能しており、
 今敢えて王座戦という場に出てくるだけの気概とパフォーマンスを見せました。

 大鷲に引っ張られるように他の3人も良質な働きを見せましたが、
 とにかくこの試合は大鷲が予想以上の働きを見せたことに全ては集約されます。
 お見事。

 ぎりぎり好勝負。

Aクリス・ブルックス、キッド・ライコスvs.竹下幸之助、上野勇希(9/10/22)
 竹下のハードヒットにクリスがヘタレ、
 ライコスも小柄なので打撃は通じず。
 個として相手に劣るポジションに持って行きつつも
 タッグ要素を豊富に入れて攻防を成立させています。

 同日に複数試合行う裏事情にも配慮した作り方の上手さにも拍手ですね。

 オープニングの軽やかさを持たせつつ充実の内容でした。

 ぎりぎり好勝負。

B鈴木みのる、坂口幸雄vs.青木真也、HARASHIMA(9/10/22)
 MMA。
 そのコンセプトの共通認識を持ちつつ、
 プロレスの中でそれぞれのバックグラウンドから
 異なる個人的解釈をしてぶつけ合っています。

 タッグとしてはそこまでまとまっておらず
 シングル四通りが見れる、という質の内容ですが、
 ユニークでメイン前としては素晴らしいお仕事でした。

 好勝負に少し届かず。

C竹下幸之助vs.佐々木大輔(9/10/22)
 間違いのない形で布石を打ちつつ、
 複数の要素を使いこなして
 論理的でありながら予期せぬスポットも実現させます。

 ムーブ単体でも相当にインパクトがあるのに
 流れの中でメリハリがついて最大級の効果。

 エプロン・ジャーマンから始まり、場外ペディグリー、
 トペ受け止め垂直落下式ブレーンバスター、と
 とんでもないスポットをこれでもかと連発し後半に向けて起爆剤。

 勢いをつけつつも脚攻め交えた上手い見せ方を絡め、
 それでいながら上手さ以上に気迫が際立つせめぎ合い。
 クライマックスの一撃一撃は物凄く、
 指数関数的に上がってDDTのMOTY候補となりました。

 ぎりぎり名勝負。

Dユニバーサル王座戦:上野祐樹(ch)vs.カーラ・ノワール(9/25/22)
 カーラが不意打ちジョン・ウーから連打。
 ターン・バックルにぶつけていき、サブミッションも異質感を漂わせます。
 本格派を損ねない程度にキャラの雰囲気を醸していますね。

 上野は耐えた後、力強い反撃。
 技のタイミングがズレている場面が幾つか見られたものの
 同じ技を複数回使うことで分かりやすい攻防の発展を描き、
 カーラ初見でも楽しめる激闘でしたね。

 最後のカーラのダウン表現による上野の立て方は素晴らしかった。

 好勝負に少し届かず。

 (執筆日:9/?/22)