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DDT:DDT 2009の分析


名勝負 なし
好勝負 石森太二vs.飯伏幸太(4/5/09)

@KO-D無差別、アイアン・マン王座戦:飯伏幸太(KO-D ch)vs.ヨシヒコ(Iron ch)(10/25/09)
 ヨシヒコという空気人形を相手にしての1人プロレス。
 ヘッド・ロックやブレーン・バスターの耐えなどを見てもらえば分かるとおり
 2人プロレスと代わり映えしない静止画がそこにあります。
 これって本当に凄い事です。
 どう見えているか分かった上で、あるべき姿をヨシヒコも含め見せている、という2重の妙技です。

 構築論を駆使してこれまた2人プロレスに比類するストーリー展開があります。
 脚攻め、もう少しじっくりやってからでも良かったですが、の結果
 ヨシヒコが走れなくなる、というアイデアも上手かったですね。

 飯伏の受けと根性(そしてちょっとした補佐)によりヨシヒコの技も豊富で終盤もかなり盛り上がっています。
 シリアスな実況によってこの世界が支えられていた事も大きいですね。
 Good Jobです。

 しかしこの試合を真面目に受け取った時、過激な技が横行しすぎている終盤は問題にされるべきです。
 カナディアン・デストロイヤーも使っていないのに
 8連続カナディアン・デストロイヤー、インフィニティ・デストロイを出すのは馬鹿げています。
 そんな物が必要な内容でもないですし、
 何より飯伏の体への影響が心配すぎます。

 後はどうしても勝負論が入りにくい事ですね。
 なぜ脚攻めにいったかというと、
 良い試合を作るため、という本音しかありません。
 カバーの挟み方も少し疑問がありました。

 こういう点から1人プロレスの地位という観点に切り込みたい。
 つまり1人プロレスがプロレスにおいて他と同等のジャンルではなく、
 あくまで絶対的に下位のジャンルだという事が言いたい。
 そこに他の人間がいる。
 命を持った人間がいる。
 ならばその相手と触れ合って、
 命が抱き合って生まれる至高なるものを目指せば良い。
 自ら縛る必要なんてどこにありましょうか。

 そして1人プロレスというと難易度が口にされる。
 しかし2人プロレスだって難しい事って今一度思い出してほしい。
 他人と理解しあう事、生きる事が簡単じゃない事ぐらい分かってるはずなんだ。
 だからこれは評価としては中々良い試合って所がふさわしいでしょうし、
 もしこれが年間最高試合というようなベクトルで捉えられたなら
 それは悲しい事のように思えるのです。

 しかしこれが最上級の1人プロレスである事に変わりは無いのです。
 遊びの強い性質にありながらこれは@と違ってプロレスで、
 またプロレスという物を見つめるきっかけを生み出す、という点において
 今の時代に重要且つ求められていると言えます。
 そして勿論面白いのです。
  (執筆日:12/27/09)

A石森太二vs.飯伏幸太(4/5/09)
 DDTとNoahのトップ・レスラー激突という
 ドリーム・マッチ的位置づけでセット・アップ。
 一気にスピードのギアを上げると
 互いにそれを落とさずにかわしし合いをやってのけます。
 飯伏の蹴りに比べると
 石森のエルボーが弱く相同のレベルにまで行っていないのがちょっと残念ですね。
 石森が脚攻めで先に主導権を握ります。
 受け手の飯伏が良い表現を見せていますね。
 蹴りを一発撃つも痛みで動きが止まったりしています。
 ムーンサルト・ムーンサルトで最初のムーンサルトの際崩れ落ちたのも面白い。
 問題はその表現を台無しにせずに後半やっていけるかですが
 そこはアドレナリンで一時的に無効化という言い訳になっていますね。
 石森の脚攻めは俊敏で厳しく、
 勝利をなんとしてもつかむという覚悟を感じさせるものでした。
 それなれば対等な攻防に戻さずとも
 石森を外敵という引き立て役として
 エース飯伏が技を制約され追い込まれている中でどうするか、という
 見せ方で集約させることは全然できたはずです。
 そうすればもっと完成度は上がりました。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:8/1/12)

注目試合の詳細

AKO-D無差別、アイアン・マン王 座戦:飯伏幸太(KO-D ch)vs.ヨシヒコ(Iron ch)(10/25/09)
  レフェリーがヨシヒコの肩をチェックすると弾が出てくる。
  レフェリーが様々な装備品を外していく。
  試合開始。
  ヨシヒコはコーナーにもたれて動かない。
  飯伏は隙をうかがい組む。
  中央に持っていこうとする。
  ヨシヒコがロープまで押し込む。
  飯伏は体勢を入れ替える。
  胸を軽く叩いて離れる。
  飯伏が組む。
  ヘッド・ロック。
  グラウンドに倒す。
  ヨシヒコがグラウンド・ヘッド・シザース。
  飯伏は倒立から逃れレッグ・ロック。
  ヘッド・ロック。
  ヨシヒコが起き上がりヘッド・ロック。
  飯伏がパンチを入れロープに振ろうとする。
  ヨシヒコが体重を落とし放さない。
  ヨシヒコが体を反らして締め上げる。
  飯伏がロープに脚をかけるもヨシヒコは中々外さない。
  レフェリーが引き離す。
  飯伏は倒れたままのヨシヒコを起こしヘッド・ロック。
  ロープに振られた飯伏は倒れたままのヨシヒコを飛び越え止まる。
  仰向けにして起こす。
  ヨシヒコがアーム・ドラッグ。
  飯伏が場外に転がり出る。
  補佐人がヨシヒコを起こしロープに走る。
  飯伏がエプロンに上がりヨシヒコにスプリングボード式ドロップ・キック。
  ヨシヒコはたまらず場外へ。
  飯伏はロープ越しに跳びセカンド・ロープにのるとそこからムーンサルト。
  飯伏がヨシヒコを起こしリングに戻す。
  スナップ・メア。
  チン・ロック。
  起こして振り回す。
  レフェリー・チェックが入る。
  3回目で腕が上がる。
  ヨシヒコがジョー・ブリーカーに切り返す。
  飯伏がすぐに蹴りつける。
  ハーフ・ボストン・クラブ。
  ヨシヒコが体を動かしロープの外に出す。
  飯伏が中央に戻しレッグ・ロック。
  レッグ・ドロップを決めレッグ・ロック。
  ヨシヒコがロープの方へ体をずらしていく。
  飯伏が張り手を決め戻す。
  ヨシヒコが体をずらしロープ・ブレイク。
  飯伏はヨシヒコを起こしロープに振ろうとするもヨシヒコが崩れる。
  コーナーに振ろうとするもヨシヒコが崩れる。
  飯伏は脚を蹴りつける。
  変形4の字。
  ヨシヒコが体を動かしロープをつかむ。
  飯伏がレッグ・ロック。
  補佐人が引っ張りロープをつかませる。
  飯伏はヨシヒコを起こすとブレーン・バスターを狙う。
  ヨシヒコが耐える。
  飯伏が持ち上げる。
  ヨシヒコが後ろに着地してバックを取る。
  飯伏がロックを外そうとする。
  何とかヘッド・ロックに返す。
  バック・ドロップを警戒しロープに逃げようとする。
  ヨシヒコが引き離しバック・ドロップ。
  飯伏はたまらず場外に逃れる。
  補佐人がヨシヒコの一番シャツを引き裂く。
  ヨシヒコが回転しビッグ・ダイブ。
  ヨシヒコは飯伏を起こすとリングに戻す。
  ヨシヒコは飯伏を起こすと何回転もしてヘッド・シザース。
  カバーするもカウント2。
  飯伏を起こすと張り手を決めていく。
  体が沈んだ飯伏にパイル・ドライバーを狙う。
  耐える飯伏を持ち上げパイル・ドライバー。
  カバーするもカウント2。 
  飯伏が起き上がろうとするも崩れる。
  ヨシヒコは飯伏を起こすとコーナーにぶつける。
  コーナーにのると何回転もするトルネードDDT。
  カバーするもカウント2。
  15分経過。
  補佐人がヨシヒコをコーナーにのぼらせる。
  飯伏が側転からペイレイ・キック。
  コーナーのヨシヒコに突進しフォア・アームズ。
  突進。 
  ヨシヒコがカウンターで蹴り。
  突進。
  ヨシヒコがカウンターで蹴り。
  ヨシヒコがコーナーにのぼりダイビング・クロス・ボディへ。
  飯伏が受けると同時にパワー・スラム。
  すぐに変形4の字。
  ヨシヒコがロープに近づく。
  飯伏が中央に戻す。
  ヨシヒコが何とか反転させる。
  飯伏が反転させるもヨシヒコの腕がロープにかかる。
  飯伏はヨシヒコを起こすとロープに振ろうとする。
  ヨシヒコがロープを掴んで耐える。
  飯伏はニーを入れるとジャーマン。カウント2。
  ストンピング。
  レフェリーにチェックさせる。
  飯伏はヨシヒコをストンピング。
  起こすとエルボー。
  ヨシヒコがダウン。
  ヨシヒコを起こすとスラム。
  いくぞー、と言いコーナーにのぼろうとする。
  補佐人が飯伏の脚をつかむ。
  別の補佐人がヨシヒコを起こし飯伏を捕まえさせる。
  そして雪崩式リバース・ハリケーン・ラナへ。
  飯伏は着地して防ぐとエプロンの補佐人にビッグ・ブーツ。
  ダウンするヨシヒコにジャーマンを狙う。
  ヨシヒコが耐える。
  飯伏はヨシヒコを殴りつけるとそのままセカンド・ロープにのり、
  ムーンサルトで勢いをつけてからのジャーマン。カウント2。
  20分経過。
  ヨシヒコを背におう。
  ヨシヒコがクルーシーフィックス・ボムに切り返す。
  カウントは2。
  両者ダウン。
  カウント7で両者体を起こす。
  両膝をついた状態で張り手を打ち合う。
  起き上がり打ち合いを続ける。
  両者連打。
  ヨシヒコが連打。
  飯伏がエクスプロイダーを狙う。
  耐える飯伏をコーナーに叩きつけエクスプロイダー・スラム。
  カウントは2。
  ヨシヒコの仲間がリングに入ってくる。
  飯伏にパイル・ドライバーを決めるとヨシヒコにカバーさせる。
  カウント2。
  補佐人がヨシヒコを起こす。
  ヨシヒコがカナディアン・デストロイヤー。
  1回で終わらず計8回のインフィニティ・デストロイ。
  カバーするもカウントは2。
  補佐人がヨシヒコを起こす。
  ヨシヒコがヘッド・シザースの入りから数回転。
  輪廻転生を狙う。
  ヨシヒコは耐えるとそのまま前に持ち上げる。
  動いてエプロンの補佐人にぶつける。
  そこからパワー・ボムを連打。カウントは2。
  ボディ・スラム。
  コーナーにのぼる。
  補佐人がヨシヒコを起こし飯伏を捕まえさせる。
  スーパープレックスを狙う。
  飯伏はパンチを入れるとブレーン・バスターの要領で持ち上げる。
  そこからリングへのフェイス・バスター。
  フェニックス・スプラッシュにつなげ1,2,3!
  飯伏が防衛し新アイアン・マンチャンピオンに!
  ヨシヒコの仲間がヨシヒコの顔面を取る。
  暴言を吐きベルトHUNTERXHUNTERから追放だと言いレッグ・ロック。
  男色ドライバーも決めようとする。
  飯伏がスーパー・キックで追い出す。
  ヨシヒコを起こすとハグ。
  ヨシヒコがいきなりインサイド・クレイドルで1,2,3!
  ヨシヒコがアイアン・マン王座を取り返す!
  ベルトHUNTERXHUNTERが戻ってきてヨシヒコと祝う。
  先ほどのは狂言だった様子。 

試合結果


@KO -D無差別、アイアン・マン王座戦:飯伏幸太(KO-D ch)vs.ヨシヒコ(Iron ch)(10/25/09)
A石森太二vs.飯伏幸太(4/5/09)