TOP日本のプロレス全日本プロレス 1990年代の大会 →Triple Crown Championship 1998

全日本プロレス:Triple Crown Championship 1998の分析


名勝負 三冠王座戦:川田利明(ch)vs.小橋健太(6/12/98)

三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.秋山準(7/24/98)

三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.三沢光晴(10/31/98)
好勝負 三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.秋山準(1/26/98)

三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.川田利明(5/1/98)

三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.田上明(9/11/98)

@三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.秋山準(1/26/98)
 秋山が正確無比の強烈な攻めで
 序盤から主導権を握る展開に説得力あり。

 場外ツームストンから首攻め。
 中盤がやや仕掛け不足な印象もあるものの
 秋山の意気込みが伝わってくる攻めです。

 三沢もカウンターを利かせて攻守をひっくり返すと
 連続投げやエルボー・スイシーダ後にプランチャなど
 驚きをもたせた追撃で盛り上げていましたね。

 三沢が思いっきり受けて秋山のポテンシャルを引き出しましたが、
 他の四天王との試合に比べると
 最後今一歩秋山の攻めがばらついていて
 極みきらなかった感も残ります。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:4/?/20)

A三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.ジョニー・エース(2/28/98)
 場外、エプロンをめぐる攻防を攻守切り替えのターニング・ポイントに据えて分かりやすい構築。

 一方でスポット以外の小さな攻防も機能していますね。
 エースが打撃一つ一つ丁寧に考えて行なっているのは好感が持てます。

 一方でコブラ・クラッチ・スープレックスをわざわざターン・バックルに向かって打つ等
 過激な攻防が求められる四天王プロレスの潮流の中で
 エースが無理をしている感を後半は覚えましたね。

 無理しつつちゃんとこなしているのですが、
 大枠への落とし込みになってエースならではの加点が難しかったですね。

 中々良い試合。
 (執筆日:5/?/22)

B三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.川田利明(5/1/98)
 フェイント、不発で構成した序盤や
 川田が反撃から追い込むシーンで
 脚攻め、腕攻めと変転する展開など両者の上手さが光りますね。
 只逆に言うと上手さが先立って
 感情や壮絶さが一歩追いつきませんでしたね。
 ちょっと綺麗過ぎました。
 マンネリになるのを避けようというのもあるんでしょうけどね。
 文句なしに好勝負です。
 (執筆日:1/?/09)

C三冠王座戦:川田利明(ch)vs.小橋健太(6/12/98)
 前半15分以上一切投げや場外ダイブを決めない事で
 前戦の60分時間切れを彷彿とさせながら
 気持ちを込めたハード・ヒッティングな打撃でとにかく溜めに溜めてきました。
 そして後半は四天王プロレスならではの凄まじい打ち合いで大爆発させます。
 バーニング・ハンマーも開発しスタイルの最終進化系に達した小橋と
 位置に波はありながらもトップ時には
 決して期待を裏切らない川田が
 シンプルにベストを尽くした一戦で文句なしに名勝負です。
 (執筆日:1/?/09)

D三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.秋山準(7/24/98)
 流れにのせつつ双方向で変化を加えてストーリーを語ります。
 まだ大きな絵図は必要ない中で
 細かく積み重ね、そこで共有したリズムで中盤に秋山の足攻めに繋げます。
 理想的なコンディショニングですね。

 小橋も脚攻めに簡単に引かず
 脚の痛みをこらえながら一進一退。
 秋山三回目の王座挑戦というシチュエーションを絶妙に表現するバランスです。
 小橋が先輩であり続け、
 秋山が足攻めで多段階で距離を詰めていく。
 柵を使ったニークラッシャーで
 小橋の悲壮感まで引き出して、
 部位狙いの最高の攻めと受けの形がここにはあります。

 小橋は終盤強引に秋山の攻めを切り離すと
 殺人的な袈裟斬りにフェイスロック。
 ただのフェイスロックですが、ここまで説得力を感じるものも中々ないですね。
 秋山の徹底的な脚攻め、いや、これも脚殺しという表現が適切な領域になっていますが、
 技を絞りながら情感的に豊かに語り切りました。

 歴史的な名勝負です。
 (執筆日:4/?/20)

E三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.田上明(9/11/98)
 田上は序盤のヘッド・ロック攻めから
 全編を通して積極的に攻めで試合に関与しにいきます。

 小橋も逆水平を頭部に打ち込んだりと
 いつになく切れている打撃を上手く使いこなして
 真っすぐ、それでいてアクセントをつけています。

 両者が自分の武器を前面に出しながら想像以上に緻密な一進一退。

 田上が断崖式のど輪落しを決めた後もう少し思い切って形成を寄せても良かったですね。

 小橋のムーンサルトが返される等印象的なシーンもありましたが、
 まだまだドラマチックに彩る余地はありました。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:3/?/21)

F三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.三沢光晴(10/31/98)
 11戦目のように特別な素材は見られませんが
 この試合が素晴らしいのは
 脚攻めなどの時間を使う物を使わずとも
 40分という長時間を余裕で
 あらゆる技、あらゆる攻防を
 最も効果のある場面に配置して配置して作った点にあります。
 更にタイガー・ドライバー91、エプロンから場外へのタイガー・ドライバーなど
 命をかけた極みに登りつめて見せるのですから
 心が揺れ動かない訳がありません。
 無駄に気合で起きるシーンもありませんし
 両者のダメージ表現も良く素晴らしい表情をしている。
 これは歴史的な名勝負です。
 (執筆日:1/?/09)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@三冠王座戦:小橋健太(ch)vs.三沢光晴(新チャンピオン!)(1/20/97)
A三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス(3/1/97)
B三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.川田利明(6/6/97)
C三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.田上明(7/25/97)
D三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.秋山準(9/6/97)
E三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.スティーブ・ウィリアムス(10/11/97)
F三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.小橋健太(10/21/97)