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全日本プロレス:Best of AJPW 1996の分析


名勝負 CC公式戦:小橋健太vs.三沢光晴(3/31/96)
好勝負 ゲイリー・オルブライト、ジョニー・エース、川田利明vs.秋山準、小橋健太、三沢光晴(4/20/96)

CC決勝:スティーブ・ウィリアムスvs.田上明(4/20/96)

#1コンテンダーズ・マッチ:川田利明vs.小橋健太(5/24/96)

三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.田上明(5/24/96)

@CC1回戦:川田利明vs.田上明(3/31/96)
 火花散らした打ち合い。
 
 まずは田上が喉輪落としからラッシュ。
 川田はラリアットを鉄柱誤爆させると腕攻め。

 スポット以外の部分も見応えがあり、
 両者共に相手の価値を引き上げています。

 ただ3年前の試合に比べると20分経過後は
 ビッグ・スポットの弊害でややダレてきて、
 時間稼ぎだった部分もゼロではなかった。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:5/?/21)

ACC公式戦:小橋健太vs.三沢光晴(3/31/96)
 三沢がフライング・エルボーに
 不意を突いたジャーマン、エルボー・スイシーダ、と美しい伸びやかな動き。
 
 動かれたら小橋劣性ということを
 端的に強く印象付けていますね。

 小橋も執拗なヘッド・ロックに腹/腰攻めで
 明確な展開付でストーリーを奏でます。

 三沢も小橋の攻撃性を引き出していく
 素晴らしい受けっぷりでしたね。

 小橋の攻め比率が異常に高いにも関わらず
 均衡感があり、目が離せない攻防になっています。

 緩急利かせつつ、スポットは最大値、
 2人の関係性も感じさせる期待通りのクライマックス。
 惜しむらくはフィニッシャーが
 ダイビング・ネック・ブリーカー・ドロップというのが
 やや納得感に欠ける点くらいか。 
 
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:5/?/20)

Bゲイリー・オルブライト、ジョニー・エース、川田利明vs.秋山準、小橋健太、三沢光晴(4/20/96)
 何もタイトルはかかっていませんが、
 6人全員が自分と今向かい合っている相手とは
 どのような攻防が自分らしくベストかを考えつくしている。

 全体の流れの中で流しがちなトリオの中で(それも悪くはない)
 しっかりと目の前の攻防に全力を尽くしたのは好感が持てる。

 充実した一戦で思わぬ掘り出し物です。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/20) 

CCC決勝:スティーブ・ウィリアムスvs.田上明(4/20/96)
 外人ウィリアムスと大技の方に
 起点を置きながら大きく攻防できるのは田上ならでは。

 田上がエプロンでタックルを食らい
 柵まで吹っ飛ぶも気合で耐えてリングに戻ってくるシーンは様になっていましたね。

 ビッグ・マン対決として迫力を生み出しつつ、
 ロープ・ワークも多用するのでテンポも良い。

 少し一進一退を律儀にやりすぎで
 両者のここぞのスポットに対して
 もう少し受け手が引いて受ければ
 よりスケール感が増したでしょうね。

 予想以上に充実した内容に仕上がっており、
 CC決勝としてまったくケチのつけようがなかった。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/20)

D#1コンテンダーズ・マッチ:川田利明vs.小橋健太(5/24/96)
 川田が出会い頭のビッグブーツ。
 いきなり小橋をダウンさせると圧倒的な暴力。

 これに対し小橋も耐えきった上で力強く反撃。
 川田にメンチを切ってから打撃を打ち返しており、
 前半の攻防で2人の関係性が過去から現在へ
 時の流れと共に移行させた印象的なものでした。

 小橋の厳しい攻めと川田と同等レベル。
 いや、むしろ川田を上回ったと言って良いレベルで
 初勝利も観客に信じさせる勢いがありましたね。

 最後まで集中力の増した攻防でお見事でした。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/21)

E三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.田上明(5/24/96)
 田上がドロップ・キックからハイ・インパクトのスポットを連発。
 田上のスケール感を活かしたストレートな掴みでしたね。

 三沢のスポット・ベースで分かりやすく手合わせ。
 田上に対するリアクションが上手いですね。
 田上を立てつつ、細かな調整も光りました。

 ステップを踏んで試合のステージを上げていきます。

 そして田上を上げておいて、その強敵を切り倒すに値する凄まじいエルボー。
 三沢の掌で見事に演出されましたね。

 喉輪落しを丁寧に技の攻防の中に折り込み最後の綺麗な帰結へ。

 ただ綺麗い過ぎて四天王プロレス的には軽さも感じさせたことは否めません。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:5/?/21)


注目試合の詳細

なし

試合結果

@CC1回戦:川田利明vs.田上明(30分時間切れ)(3/31/96)
ACC公式戦:小橋健太vs.三沢光晴(3/31/96)
Bゲイリー・オルブライト、ジョニー・エース、川田利明vs.秋山準、小橋健太、三沢光晴(4/20/96)
CCC決勝:スティーブ・ウィリアムスvs.田上明(優勝!)(4/20/96)
D#1コンテンダーズ・マッチ:川田利明vs.小橋健太(5/24/96)
E三冠王座戦:三沢光晴(ch)vs.田上明(新チャンピオン!)(5/24/96)